自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

日曜日の過ごし方

2016-03-28 07:47:38 | ひとり言
ポカっとスケジュールが空いた。


それも、日曜日に。


さて、たまっている本を読もうかと思案しているときに、ネットで目に飛び込んできたのが、『 最高の花婿 』 と言う映画。


「 フランスで5人に一人が観た 」 なんて、少し大げさな宣伝とは思いながら、時間もあることだしぶらっと恵比寿ガーデンシネマへ。


4人の娘を持つ夫婦。


次々と結婚する娘の婿たちは、アラブ人、ユダヤ人、そして中国人。


宗教も、食事のルールも異なり、ヴェルヌイユ夫妻は夢だったカトリックの教会での結婚式を実現できずにいる。


そして、4人目の娘が選んだお相手は、ようやくカトリック教徒。


喜んだのも束の間、、、、、目の前に現れたのは、コートジボワール出身の黒人青年。


「 運転手を連れてきたのか? 」 なんて言うセリフは、日本ではあんまり考えられないようなジョーク。


そう、そもそも日本は、というよりも、日本で生活していると欧米と比べて、人種を超えた関係性を作る機会があんまりない。


だからなのか、ストレートなジョークに驚くし笑えるし、、、、。


ふと、違いを受け入れると言いながら、違いを受け入れるにはその違いについてよく知らなければならないいことに、改めて気づかされてしまう。


異人種間結婚が、世界で一番多いというフランスだからこそ、なのかもしれない映画だった。


統合することは、一つになったり、まったく同じになることではなくて、それぞれを受け入れていくこと。


異文化とどう向き合うのか、対立したものと同統合していくのか、笑いながら涙があふれた素敵な映画だった。


河合隼雄氏が、スイスのユング研究所にいたころに、何か困ったことはないかと先生に聞かれたことがあったそうだ。


勉強に関しては全く問題がないものの、それぞれの国の価値観の違いについて悩みを打ち明けると、先生からこの本を読んでみたら、と勧められて物語があったそうだ。


L・ヴァン・デル・ポストの 『 影の獄にて 』


知っている人も多いだろうけれど、あの 「 メリークリスマス、ミスターロレンス 」 の台詞で有名な 『 戦場のメリークリスマス 』 の原作。


河合隼雄氏は、これを読んで号泣したと言う。


価値観の相違、文化の違い、ルールの違い、何が正しくて、何が誤りなのか。


そもそも、正しさとは何か?


強烈なメッセージある物語。


この本については、またあらためて書きたいと思っている。


何もない一日が、充実した一日になった。


日曜日を、うまく過ごせたような気がする。








最新の画像もっと見る

コメントを投稿