ついに近所の美容室の看板が取り外されていた。
閉店してしばらく経つようだったが、「花嫁支度」の文字が店の歴史を語っているように感じてなつかしみをおぼえていたものだ。
近所を散歩するたびに街は生き物だなぁ、と心の中でつぶやく。
住まいを出発すると、長崎街道コース・内野山窯場跡コース・世俗コース・田園コース・自然コースなどと勝手に命名した散歩道が選べて、それぞれを季節の変化とともに楽しんでいるが、あったものがなくなったり、新しいものができたりと、なにがしかの変化をし続けている。
先日は、畑が宅地に造成されつつあり、敷地を囲った面白い石積みが撤去されそうだったので、消え行く景色をしばし眺めた。スマホを持っていなかったので画像を残すことができず、こじんまりとした可愛い石積みもいづれ記憶から消えることだろう。