ブログのテーマとは関係ないのだが、僕は高校生以来のビーチボーイズのファンであって、ということはかれこれファン歴30年近くになってしまうのだけれども
ブライアン・ウィルソンの単独ライブは見たのであるが、ビーチボーイズとしてのライブは見たことがなかった。
今回、結成50周年と記念してマイク・ラブ、アル・ジャーディン、ブルース・ジョンストン、デビッド・マークス、それにブライアン・ウィルソンの5人で再結成され
新アルバムもリリース、そして来日!
ビーチ・ボーイズは、バンドをとりまとめていたカール・ウィルソンが亡くなってからはメンバー間の不和が決定的になり、ビーチボーイズの名前で活動したマイク・ラブとブルース・ジョンストン組、ソロで活動したブライアン・ウィルソン、ビーチ・ボーイズ・ファミリー・アンド・フレンズというなんだか情けない名前のバンドを作って活動したアル・ジャーディンと、完全にメンバーが分裂してしまっていた。
その経緯を知るファンにとっては実質的な再結成自体がサプライズである。
ちなみにデビッド・マークスというのはビーチボーイズ結成後のごく初期に「素行不良」で解雇されたメンバーである。ビートルズがピート・ベスト(リンゴ・スター加入前のドラマー)を加えて再結成するようなものである。
平均年齢が70歳になるメンバーの年齢を考えると、「これは見ておかないと、もう二度と見る機会がないかも」と思わざるを得ない。そこで、さる8月16日に遠い幕張まで見に行くことにした。
で、感想だが、いやー、感動のライブだった。演奏面ではサポートメンバー主体であったが、1時間40分が怒涛のように過ぎて行った。
QVCマリンフィールド。海浜幕張駅から15分ぐらい歩いた。暑くてこの時点で汗が噴き出してくる。
客層は、同年代かそれ以上のオヤジ世代も多かったが、若い人もいた。女性もいた。アメリカ人の一家も家族総出できていた。
ロックのコンサートなんて来たことないんじゃないか、というようなおじいさんもいた。
前座が星野源。僕はこの人を知らなかったが、すごくよかった。
なんといってもユルい雰囲気がいい。
本人は飄々としていたが、バックバンドはビーチボーイズに負けるか!と気合が入っていた。
星野源の次はAmerica。「名前のない馬」のアメリカである。
え、彼らが前座なの?とちょっとビックリした。
演奏も手抜きなしの熱演だった。
そして、いよいよ主役の登場である。
開演前のスクリーン。
キターっ!
メンバー紹介でBrian Wilson!と呼ばれるとひときわ大きな歓声が起こる。
一曲目のDo It Againから総立ち状態。Hey Now,Hey Now,Hey Now・・・っとサビの部分を一緒になって歌う。
まさかビーチボーイズと一緒になってハモれる日が来るとは。至福のひと時である。
僕の大好きなSail On Sailorではブライアン・ウィルソがメインボーカルだった。
実はブライアン・ウィルソン、キーボードの前からじっと動かず、たまに両手を上げたりするので起きているな、というのがわかったが
このステージの中でもポツンと孤高の存在であった。動きはなかったけれども、存在感は圧倒的であった。
ステージは休む間もなく続く。
単なる懐メロバンドの再結成ライブにならなかったのは、久しぶりの再結成であるにも関わらず息の合ったハーモニー、隙のない演奏とセットリストと現役感バリバリだったからだろう。
特に新曲のThat Why God Made For Radioが素晴らしい。こんな新曲が出せるならあと数年は大丈夫だと思う。
Kokomoではクリストファー・クロスがゲストで参加した、身体が大きくてゴツい感じだが、声がナイーブな高い声である。
地はこういう人なのかもしれない。
ライブを締めくくったのはFun,Fun,Funであった。これも最後のコーラスの部分を一緒になって歌った(笑)
欲を言えばSurf's UpをやってほしかったしDisney Girlsも聞きたかったが、Boysが見られてだけでよかった。
ライブが終わって数日間はビーチボーイズのことを考えて幸せな気分になっていた。
これが最後といわず、また来年も来てほしいとつくづく願う。