上町工房

上町福祉作業所は6月1日より上町工房へ名称を変更しました。

「上町から」H27.3

2015-03-23 20:45:01 | 日記
  実践レポート3本、発表できました

 せたがや福祉区民学会、第6回大会に上町福祉作業所から3本のレポートを発表しました。いろいろな課題を抱えながら、コツコツと地道に日々の自分たちの実践を振り返り、レポートとしてまとめることができたこと、今後の期待が広がる実績です。


●1本目は「Aさんの支援の見方の変容について」
 上町利用の10余年を振り返り、自分の、また職場の支援視点を反省的に整理したものです。行動に着目することが客観的な事実の把握である、と教えられてきた由。
 しかし、行動に着目すると心情への心配りが疎かになります。この心情は、どう行動するのかのエネルギーの側面であり、また、この心情は周りからどのように思われているかによって形づくられるものだけに、職員との関係、関わりがポイントになります。この関係の大事さを改めて感じたという論調のレポートになっています。視点の切り替えが堅実に進められ支援内容が変わってくる土台になることが期待されます。


●2本目は、「Aさんたちの描画から触発されるもの」
 障害者美術展に初めて上町が参加した由。世田美展、玉川高島屋展、いずれの出展作品もおもしろい。不思議なエネルギーを感じます。一般観念に囚われない描き方の中に新鮮な魅力があります。また同じように20余年も描き続けている絵には、洗練された美しさがあります。そして、形を描くのではなく、感覚的に「こんなふうに見えているんだよ、すごいでしょ」といった提案の仕方であり、惹きつけられる、というのです。
 絵を介して、周りをこんなふうに見て暮らしているのか、と気づかされます。それぞれの暮らし方、理解の仕方、そして大事にしていること、好きなこと、これらはすべて個々のあり様の反映ですから、いろいろな奥行きを洞察する素材となっています。絵の魅力を見出すことは、そのままその人の魅力を見出すことに繋がること、との主張でした。


●3本目は「知的障害者支援における常識の問題について」
 常識がどう支援に反映されているか、反映の仕方に障害者への偏見がまだ根付いていることへの警告のレポートになっています。人社会での暮らしをサポートするのだから常識が欠かせない。しかし、その常識は障害者のことを配慮していない。だから専門性が必要である。逆に、障害者だからと常識から排除することもあり、残念なこととエピソードを通じての訴えでした。

●実践レポートの意味
 こうありたい、こんな支援ができたら、こんなふうな歩みを応援できたらと思い描きながら日々努めています。なかなか実践力の未熟さ、環境調整の難しさ等もあってたどり着けないことが多いのですが、このギャップを少しずつ埋めていく、その努力があって、レポートが生まれます。誠実な実践があれば、と思うところです。

*半年、お世話になりました。少々、心残りもありますが、また予定より少し早目ですが失礼することにします。ありがとうございました。また、どこかでお会いできたら幸いです。
H27.3.13 所長代理 村瀬精二


~ ホワイトデーを終えて  ~       
 今月の13日、男性はお給料をもらった後、グループごとにホワイトデーの買い物へ行ってきました。
「お返し誰に買うの?」の問いかけに、「○○さんと○○さん」と、バレンタインデーにもらったことをしっかり覚えていて、その方は何が好きなのか、甘いものよりおせんべいの方がいいかもと、お返しする方のことを考えながら買い物をしているようでした。
ホワイトデーの会では、「後輩にもらったことがとても嬉しかったです」という手紙と共に、思わず感激の涙が溢れ出ながらのお返しだったり、バレンタインの時は「恥ずかしかった~」と、呼ばれても出てこられなかった方が、お返しはしっかりと「バレンタインはありがとうございました」とお礼を伝えながら渡すことができたり。次は自分の番かな、と何となくドキドキしていたり、皆の期待感が伝わってくるような、華やぐような時間となりました。
 バレンタインに続き、プレゼントをする方も、された方も、皆が笑顔になる会。普段は気づかないような様子や、表情を見せてもらえる機会にもなりました。
                                           

~ 4月行事予定 ~
2日(木) フラダンス練習
4日(土) 総合福祉センター さくら祭り 販売会
7日(火) 入所式
15日(水) お茶外食
17日(金) 日赤の集い販売会
19日(日) 新上町福祉作業所「グラン上町」内覧会
20日(月) 新上町福祉作業所「グラン上町」内覧会

22日(水) 誕生会
24日(金) 家族会
30日(木) 3B体操