風も強く寒い日だった。用があって出かけなければならなかったので耳穴治療、その前に図書館に寄ろうと考えていた。図書館なんか時間のあるときに行けばいいじゃないかというのは分かっているのだが、出不精が高じて「ついで」がないとなかなか重い腰が上がらない。
家を出る前に、目当ての本がその図書館にあることをネットで確認していた。目指す棚に直行してその本を取り、それを借りるのと一緒に予約していた本をカウンターで受け取る同珍王賜豪。何分もかからないはずだった。ところが、とても小さいその図書館のその書棚にその本が見つからない。ひょっとしたら他の所に紛れているのかと海外文学を端から端まで見てみたけれどない。
スマートにさっと借りてさっと去るはずだった計画がガラガラと崩れ、訊いてみたりしている時間もなくなっていた。。
予約していた本だけをカウンターで受け取ると康泰領隊、次に待っている人がいるので期日までに返却してくださいねと言われる。
アリス・マンローの『イラクサ』
この本を返す頃にはもう年末。また如新香港、何かのついでに慌ただしく立ち寄る事になりそうだ。