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悦山人の“モノ”がたり

人間として生まれてきた限りにおいて、その目的、意味、価値、そして生死去来、これらと向かい合う悦山人の小説を紹介します

純粋カラッポ批判-を

2025-05-24 | 日記

 

 

純粋カラッポ批判-を

 

 

「どたばた」

あの日のアキラは忘れがたくて辛いのだがアキラはふっと鉄道旅行を思いついて上野発の列車で旅立ったもののその行き先のない気ままな旅路にしたいと計画してから持ち金の少ないことに気づいて自分は不安で観光地の場所も宿泊の予約も下車する駅すらも頭から消えて列車の座席で途方に暮れてみると車窓はもう夕暮れになり淋しい気持ちにかられてやおら下車した駅舎は無人駅で野宿を決めて翌朝になってみたら黒山の人だかりで警察に職務質問されるのだが考えてみれば何処までもヤミがあり<はちゃめちゃ>の道中になった。

 

(はちゃめちゃ)

 

 

「どさくさ」

あの日のヨウコは運もなくて哀れなのだがヨウコは気晴らしに独りのバス旅行を予約して当日の集合場所に着いてみたらミステリーツアーだったことに気づいて仕方なくバスの自分の席に座ったらその横に年老いたお祖母ちゃんが座っていて話はあまり弾まないもののお祖母ちゃんの愚痴を聞いているうちに最初の観光スポットに案内されて再びバスに戻ってみたらお祖母ちゃんは行方不明になりしばらく探してみると家出したらしくて後悔して泣くばかりなのだが考えてみれば何処までもヤミがあり<めちゃくちゃ>の道中になった。

 

(めちゃくちゃ)

 

 

「どれそれ」

あの日のサスケは頑張りすぎて裏目になったのだがサスケはウォーキング旅行に目覚めて新宿の西口から甲州街道を歩き始めたものの何やら必要なものがないことに気づいて立ち止まり引き返すこともためらって前に向かって歩いたら途中で声がけされて渡されたものは徘徊防止の名札で自分のものかどうかも解らずに会釈して笑ったらその先に似たような老人の群れもあって仲間入りに誘われて追いていってみると老人クラブの酒盛りで歩くことに疲れるのだが考えてみれば何処までもヤミがあり<ぐちゃくちゃ>の道中になった。

 

(ぐちゃくちゃ)

 

 

追記:以前、<ミステリーツアー>に関するものを掲載した。参考にしてください。

ミステリーツアー講 - 悦山人の“モノ”がたり

ミステリーツアーの面白さ - 悦山人の“モノ”がたり

 

 


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