にぎやかな
休日の駅
11:14分
やまびこ45号 盛岡行きに乗り込む
迎う場所は
岩手の北上駅
15分遅れで福島に着いたやまびこ
車両の中には同じ目的を目指す方の姿がちらほら、
少しだけ緊張も高まりながら
本を読んだり
音楽を聴いたりしながら
1時間15分ほどの時間を過ごし北上駅に到着。
駅の外に出ると日差しはとっくに頭の真上
「明日も暑いのかな…。」
私たちは
岩手銀河マラソン大会に参加するため
受付・前夜祭の会場となる
「北上勤労者体育センター」へ
受付を済ませたランナー達とすれ違いながらも
明日大会に出るという実感がないまま目的の場所へ。
「修練館」と名付けられた剣道場
自分のゼッケンを受け取とると
徐々に気持ちが高揚してきました。
お囃子の音が聞こえる隣の体育館に移動
すでに大勢の参加者たちが
思い思い楽しんでる様子
後ろの方に席をとり、遠目に参加者のうしろ姿を眺める。
次々と大会関係者の挨拶が進み
乾杯の音頭
うーん
走る前だし、アルコールは控えておこうと思っていたのですが
皆さん飲んでる様子に
私も
「かんぱーい」
(実はそのあと、地酒の白ワインもいただいてしまいました)
岩手のさんさ踊りを堪能し
今夜の宿へ向かうため再度、北上駅へ
駅に着くと
2時間に1本の間隔でしか電車が無い。笑
しばし、駅で待つことに。
一両編成の可愛いワンマン電車登場です。
本日の宿
そして銀河マラソン50キロのスタート地点近くでもある
「ほっとゆだ駅」へ40分程列車で移動
(北上駅が100キロマラソンのスタート地点、電車で40分程移動した場所が50キロのスタートという事だけでも、果てしない距離がわかります…。)
ほっとゆだ駅からお宿までタクシーで15分ほど
途中買い出しをしようとしたところ
「コンビニなんてありませんよ 。買い物できるのはスーパー1件のみ」
レースに必要なものは全て福島で準備してたのでよかった〜
知らない土地に行くと、なにがあるかわかりませんからね。
宿に着くと
大きな看板がお出迎え
明日も早いことですし
夕食を済ませたあとは各々の時間に。
私は軽く走ったあと、温泉で身体を温め就寝。
のハズが、案の定寝れない。
寝たり、起きたり
本を読んだり、音楽を聴いたりしながらどうにか寝ようとするのですが…。
気がつくと朝を迎えておりました。
早く目が覚めたので
朝の準備をゆっくり落ち着いて出来て
よかった事にしようと自分に言い聞かせ
支度をしてあとは出発迄の時間を待つのみ。
大型タクシーに乗って
スタート地点の沢内バーデンへ。
ゆっくり時間を使いながら身体をウォーミングアップ。
時間の経つのはあっという間。
スタート時間迄30分になっていました。
自分たちの荷物が次々とトラックに収容されていきます。
この荷物は50キロ先のゴール地点で受け取る事となっています。
イヤホンを付け、音楽を聴き始め
スタートの合図を待つ。
緊張するかと思いましたが、
楽しみな気持ちの方が勝っていました。
一緒に大会に参加しているボスと思歩に
「では、ゴールで!」と挨拶をし、
育さんに
「行ってきます!」それぞれスタートしました。
ゴール迄に4つのゲートがあり
決められた時間で通過できなければそこで失格となります。
一番初めのゲートは16・5キロ地点
そこにはバスで先回りしている応援の育さんが待っててくれています。
第一ゲートは余裕を持った時間に設定されていますが
少しでも早く会えるように、
後半にかけてタイトな時間制限になるので
前半は飛ばしていくように
ボスに言われていたものの
スロースターターの私は
なかなか思うように走れません。
ただ、とってもいいお天気と、素晴らしい景色が気持ちよかった。
新緑のグリーンの中をずっと走っていく。
普段体感出来ないシチュエーションが気分を盛り立ててくれます。
もうすぐ第1ゲートというところで100キロマラソン参加者と合流
この方達はもうすでに66キロ走ってきているんだと思うと
ノロノロ走ってられません。
無事第一ゲートは通過
育さんにもお会いできました。
このゲートでは、100キロマラソン参加者は着替えや休憩をするための荷物を受け取ります。
ずらりと並ぶ荷物には思い思いの品物が。
第1ゲートで自分の予定より30分程の遅れていた為
少しペースを上げないと
第3、第4 ゴール迄もっとキツくなる。
ほっとしてる間もなく
次の第2ゲートを目指す。
道路に面して細い道を一列に並んで走る。
この区間は割と民家もあり
車の通りも多い地点です。
人の気配が多くなってきたところで
BGMもインストへ
まぐれだけど
いいタイミング
そんな事すらも嬉しく思えるんです。
次の第2ゲート23・3キロ
最低でも13:30迄には通過したいと思っていたのですが
少し過ぎてしまい
やや焦り気味に
第3ゲート36.3キロ地点を目指す
約13キロ先
キロ6分半程の私のスピードだと
1時間半弱はかかります。
2時間強ほど時間はありますが
足もヘロヘロ、ゲートをくぐるまでに
結構時間がない!とにかく向かうしかない。
この時点で、100キロ参加者の方々は70キロ以上走ってきていることになります。
途中 途中にあるエイドステーションという休憩する場所に
座り込んでいる方々の姿も見えてきて、
大変なことにチャレンジしてるんだと改めて思いました。
この辺りから携帯も圏外になり
アプリで聴いていた音楽も聞けなくなる。
実は時計で時間 キロ タイムを見てたのですが
アクシデントで狂っていて
自分がどこを 何分ぐらいで走ってるのかさっぱりわからず。
余裕のあるときは気にならなかった携帯
急に気になり始めだす。
余計な心配が増すだけ。見ないと決め
同じペースで走ってるの方を目標にしよう、
この方達についていければきっと大丈夫。
同じ目的の背中を見ながら先を目指す。
とはいえ、ひたすら走っても走っても
見えてこない第3ゲート
時間が刻一刻と迫っていることだけはわかる。
ここでタイムアウトじゃ嫌だー!
うるっと思わず涙が出そうになりました。
その時、遠くの方から
「あと五分だぞー!!!」という男の人の声が聞こえ
前方のカーブを曲がると第3ゲートが見えてきました。
よかった。
「間に合う!間に合う!急げ、がんばれー」
なんとか4分前で通過
コップ一杯の水を頂き
「ご馳走様でした!」とすぐに走り出す。
第4ゲートまで4キロ弱
残り時間は40分
山道を走り出す。
ゲートは通過したものの
ここまでの距離を走ってくると
足を引きずっている方
前に進めなくて
何度も止まってマッサージしてる方など
体調の変化が辛そうな方々の姿が多く見られてきました。
ひたすら続く
坂道
前方から女性の方が走ってこられて
「みなさん、残り時間はあと4分です!がんばって!」
と教えてくださいました。
前方に第4ゲートが見える。
直線なのにとても遠い
道路沿いに並ぶ方々に
「何処まで行けばいいのっ」思わず叫んでました。
遠くから
大丈夫だー
あと3分だー
なんて声を聞きながら、
最後の関門、2分前に通過
「あとは18時までにゴールを目指すだけですよ」と声をかけてもらう。
あと10キロ
残り時間は1時間20分
18時までにゴール
私の後に
2、3人のランナーがゲートを通過していたのですが
その方達はどんどん私を追い抜いて
走っていく。
ついていきたくても
もう足が痛くてなかなか進みません。
気がついたら、
最後になってました。
だんだんと日が暮れ、
ここまで来たんだから
絶対にゴールに辿りつきたいという気持ちだけ。
残り8キロ地点より
坂道になり
後ろには
救護車がづっとついて来てくれています。
多分止まったら、
この車に乗らなきゃならない。
時間に間に合わなかったらこの車に乗ってゴールに帰るのかな…。
そんな事を考えながら、坂道をゆっくりですが登っていく。
あと5キロというところで
最後のエイドステーション
飲み物を頂き
「絶対間に合うからがんばって」と声をかけてもらう。
でも、このペースは
間に合わないと頭に中によぎる。
残り2キロの看板が見えた時に
後ろから車の音
一台のトラックが私の目の前で
看板を外して通り過ぎていく。
もうだめなんだな。

「残り1・7キロ」という看板が見えた時に
6時を知らせる鐘の音がなりタイムアウト。
ボスに「時間切れです。」というメールを送ると
「がんばれ」と返ってきました。
結果は残らないけど
やっぱりゴール迄自分の足で行きたい。
終わりですと言われるまでは走り続けよう。
道端には、時間切れを迎え立ち尽くしている人や、
座り込んでる方が何人かいました。
そこに
一台の車
中には選手がたくさん乗ってます。
とうとう終わりなのかな…。
「君まだ走ってるの?」
「はい、ゴールまで走ってもいいのでしょうか?」
「足は動くね。あと1キロちょい、自分で走れる?」
「はい。」
「じゃあ一緒に行こう」とスタッフの男性がひとり
車から降りて私と一緒に走ってくださることに。
そのまま、ゴールまで行けることになりました。
ゴールの建物が見えると
人の声がたくさん聞こえます。
やっと着いた。
一緒に走ってくれたスタッフさんが
「彼女が本当の最終ランナーだよ」と
帰り際の方々に話してくれて
よくがんばったと声をかけて頂いたり
見知らぬ方とハイタッチしたり
拍手を頂いたり
ゴールゲートを自分の足で踏む事ができ、
無事8時間18分で50キロ完走出来ました。
自分だけの力ではなく
みなさんのおかげです。
本当にありがとうございます。
がんばってね、とわざわざお店に足を運んでくださったお客様
おまもりを持ってきてくれたお客様
心配してくれたお客様
こんな機会を与えくださったボス
毎日の筋トレに付き合ってくれた育さんと思歩
姉妹店の橋本さん 芳賀さん 門馬さん
友人や家族 私のまわりにいてくださる方々。
本当にありがとうございました。
運動神経ゼロ
運動経験もゼロの私
この経験は、私の人生の中でとても大きなイベントでした。
なんでもいいんです。
なにかに一生懸命になれた事で、次の困難にもきっと立ち向かえるはずだと、
これから先の自分にプラスになると信じています。
次なる目標はどうしようかな。
長いブログにお付き合い頂き
誠にありがとうございます。
anniversary SALEは6月26日(日)迄続きます。
ご来店心よりお待ちしております。