屋久島ろぶろぐ~中馬慎一郎活動報告~

不定期ではありますが屋久島の自然や議員活動、日常の出来事をお届けしています。

屋久島町9月定例議会終了

2024-09-21 10:52:28 | 日記


台風10号の影響で休園していました、白谷雲水峡が一部規制はありますが以下の通り散策できるようになりました。

白谷雲水峡は、台風10号の被害によりさつき吊り橋の耐風ワイヤーの欠落や大規模な崩落などがあり、散策できる範囲は、白谷雲水峡入口~飛流橋までと太鼓岩往復コースとなっております。

尚、太鼓岩往復コースにつきましては、9月21日(土)より被災したさつき吊り橋を通らないコースとして、

入口→飛流橋→飛流歩道→楠川歩道への連絡路→楠川歩道の分岐→楠川歩道渡渉点1(連絡路と楠川歩道の分岐から約5分)→太鼓岩往復コースとの合流点⑫番(さつき吊り橋右岸上部)→渡渉点2(従来の渡渉点)→辻峠→太鼓岩の順路で開通しています。所要時間は、往復約5時間となります。

※弥生杉コース及び奉行杉コースは、通行できません。くれぐれも立ち入り禁止区域には入らないようにお願いします。

皆様のご理解ご協力をお願いします。

レクリエーションの森協議会より




上記にある楠川歩道渡渉点1はガイド有志により、石を組んで少しでも渡りやすいように整備しましたが、川幅が狭く、大雨時は川の増水が早いと思われますので、十分お気をつけて下さい。無理に渡らないようお願いします。

さて、9月20日の最終本会議では今回の台風による町内の被災現場の復旧費として追加の補正予算が1億5781万3000円が提案され可決されました。

9月6日議決分

9月20日議決分

廃棄物対策費、農地災害復旧、林業用施設復旧、道路8件、橋梁1件、中央中体育館、小島公民館、青少年旅行村などなど少しでも早く各地の災害復旧が進みますよう願います。

廃棄物対策としては処理困難災害廃棄物収集が明日から以下の日程で行われます。

9月22日(日)
9:00~11:30 一湊海水浴場駐車場奥の広場、旧役場尾之間支所跡
13:30~16:00 旧役場宮之浦支所跡、安房公民館駐車場

9月29日(日)
9:00~17:00 役場本庁駐車場

対象は瓦、コンクリートがれき、コロニアル、スレート、断熱材、石膏ボードとなっています。それ以外のモノは対象外ですのでご注意ください。


また、9月9日の一般質問では通告通り春田浜海水浴場、栗生浜海水浴場の施設整備、春田浜の利活用、第2次観光基本計画の進捗状況と新たな改善点、各施設のバリアフリーの検証や点検の必要性、そして景観条例についてであります。

動画配信

町長や町の答弁としては、春田浜海水浴場は来年設計の予算を計上し、その後建設に入ります。栗生浜海水浴場はその後随時行うとの事です。

春田浜は夏季期間のみならずタイドプールでの磯観察など一年を通して利用できるフィールドです。都市公園としても位置付けられていることから、施設改善と共にトイレ等は一年を通し使用出来るようにお願いをし、町長もそのようにしたいとの答弁を頂きました。



これを機に、島内の観光施設や公共施設はユニバーサルデザインの実効性を検証するための点検は利用者のヒアリングを随時しながら、出来るだけそのような方向で進めるとの事です。ただ予算も限られていますので、一気に全てをやるのは不可能ですので、少しづつではありますが、誰でも公平に、無理なく簡単に使いやすい施設に改善されていくように私も注視していきたいと思います。

観光基本計画については、今の第1次観光基本計画の内容でも十分かも知れませんが、これまでの検証は必要です。意見としてはこれまでの計画を進めるにあたり中心となる組織が出来ていない事で、その組織の確立が今後の観光の課題と思います。

具体的に言うと、行政は計画を立てても実行していくのは民間や行政以外の組織でなければなりません。観光を主軸に町内の経済を回していく為には、観光協会、農協、商工会などの機能を集約して旗振りをする組織がないと基本方針②で謳われている「地域連携・循環」(地域資源のの融合による循環する仕組みづくり)は成り立ちません。

今後の屋久島のエコツーリズムを主体とした経済環境のおいて、”行政に変わって主体となる組織作り”が必要です。他地域では地域商社やDMOなど様々な形で動きを見せ取り組んでいます。他地域の調査も含めこれからも取り組んでいきたいと思います。

景観条例については今現在、新たな建物によって景観が損なわれているという事は聞いていません。ただこれから屋久島空港の滑走路延伸などで島外からの資本が入ってくることは可能性として十分にあります。屋久島町にも景観条例やふるさと景観計画、水と森ふるさと景観条例などがありますが、これまで特に検証されてはいませんでしたので、これらの条例や計画が十分に機能するか確認の為に質問させて頂きました。

最後に今年も海水浴場のガードを屋久島ライフセービングの一員として手伝わせて頂きました。
夏季期間の利用者は一湊海水浴場8454人、春田浜海水浴場3288人、栗生浜海水浴場3376人でした。まずは大きな事故が無かったことは利用者の皆様やスタッフのお陰です。ありがとうございました。
今年屋久島ライフセービングクラブはジュニアのライフセービング教室にもチャレンジをしましたが、水辺の安全教育を通し、多くの子供たちに海や島の素晴らしさが伝えられるよう私自身もまだまだ勉強していきたいと思います。



今後の予定
9/26、27 ツーリズムEXPOジャパン参加 東京ビックサイト

10/4 屋久島町民生委員と町議会の意見交換

10/10 熊毛地区議員大会

10月中旬から令和5年度特別決算審査委員会

暑さ寒さも彼岸までと言われますが、まだもう少し日中は暑い日が続きます。皆様お身体ご自愛ください。


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令和6年屋久島町議会9月定例会

2024-09-06 22:56:32 | 日記
9月6日~9月20日の会期日程で令和6年第3回屋久島町議会定例会が始まりました。

まず、今回の台風10号の被害状況が報告され、屋久島町では今回の台風で避難施設が33開設、24の施設に職員が配置され151世帯202名が避難しました。



被害状況は写真の通りで住宅全壊1、床下浸水12件など、各集落や町道、林道、農道で様々な被害があり復旧作業が続けられております。

議会最終日には被害総額がまとめられ、災害復旧に係る補正の歳出予算が出てくる予定です。

本日は、承認案2件、条例案2件、補正予算案10件が提案されました。

一般会計補正予算では安房小プール新築工事費、道路維持費として5地域の危険個所工事費、一湊地区排水路整備事業費、積立金として財政調整基金、公共施設整備基金などが提案され、9月11日からの常任委員会での議案審査となります。

9日、10日は7名による一般質問が行われます。私は9日2番目に登壇し以下の一般質問を行います。

1 町内海水浴場の管理体制について
(1)春田浜海水浴場、栗生浜海水浴場の施設改修の計画を伺う。
(2)春田浜は都市公園条例の中で都市公園として位置づけられている。海水浴場以外の利活用や整備についてお考えがないか伺う。

2 観光基本計画や観光施設の管理状況と今後の在り方について
(1)第2次観光基本計画策定の進捗状況と第1次観光基本計画との改善点を伺う。
(2)観光施設や公共施設のユニバーサルデザインの実効性を検証するためにバリアフリーの検証や点検は必要でないか。

3 景観条例と関連する条例、計画の考え方について
(1)町の責務や町民、事業所の役割に加え、2地域居住者や町民以外を含む関係人口全ての役割や協力を明記するべきでないか。
(2)景観協議会の構成には地域住民も入るべきでないか。
(3)新規起業者へ景観条例や水と緑のふるさと環境条例など町の取り組みは伝えられているか。

以上です。

陳情は「屋久島町多目的交流センター(仮称)」の整備促進に関する陳情書が宮之浦区から出ており、総務文教委員会の方で審査をする事になっています。


また、山岳部の状況についてですが、町道荒川線の開通とともに9月7日から縄文杉ルートが通行可となります。



ただし、大王杉下あたりが一部迂回路となっていますのでご注意ください。
また停電、トロッコ電車が暫く通れないので、トイレは携帯トイレの使用をお願いします。



仮復旧という事ですので、今後の大雨により危険性が増したら再び通行止めになる可能性もありますのでご了承ください。

淀川登山口への町道淀川線や白谷雲水峡は未だ復旧の見通しはつかず、モッチョム岳、太忠岳、愛子岳は登山できます。

慌ただしい秋の始まりですが、無理のない登山計画で安全登山をお願いします。


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やんばると恩納村へ自主研修

2024-07-09 05:48:09 | 日記


先週、沖縄のやんばる地域や恩納村へいってきました。

久しぶりの沖縄ではありましたが、今回は海や観光ではなく私的ではありますが、しっかり視察旅行です。

やんばるは2021年世界自然遺産地域に登録され、その登録地域は大宜味村・国頭村・東村の3村にまたがっており、今回はやんばるの森の管理体制や観光、地域振興について、また恩納村もダイビングなどで人気の真栄田岬の現状と今後の課題について、現地の方々とお会いし意見交換をしてきました。


1日目 名桜大学→環境省やんばる野生生物保護センターウフギー自然館(現在改修中)→旧喜如嘉小学校

2日目 国頭村役場→やんばる学びの森→辺士名高校

3日目 恩納村観光協会→恩納村議会議員稲村氏宮崎氏比嘉氏との意見交換・真栄田岬視察→本部町役場→中山コーヒー園(名護市)

のスケジュールでまわってきました。






喜如嘉翔学校

喜如嘉翔学校

喜如嘉翔学校

 


1日目に行った旧喜如嘉小学校、2016年に閉校した大宜味村の旧喜如嘉小学校は跡地活用事業として「喜如嘉翔学校」と銘打ち、施設を活用したテナント業として工房や飲食店、そして宿泊もできる利活用に取り組んでいます。関わる方々とも意見交換をし、お互いの課題や現状を共有することが出来ました。







2日目にいった辺士名高校。

学校要覧 - 沖縄県立辺土名高等学校

辺士名高校は自然豊かなやんばるの自然環境を学ぶための自然環境課が設立され、校舎内には博物館が設置され一般の人も見学出来るようになっています。

寮も完備され県外からも多くの生徒たちが集まっています。屋久島高校にも環境コースはあり共通する部分が多い同校、全国高校の環境サミットなどでも交流はあるようですが、今後も交流活動が益々活発になることを願います。

夜は、同校のサイエンス部の先生にナイトツアーに連れて行って貰い、やんばるの生物多様性を体感してきました。


世界で最も美しいと言われるオキナワイシカワガエル


絶滅危惧種リュウキュウヤマガメ

他にもヤンバルクイナ、ヒメハブ、ナミエガエルなどなど沢山の生き物に出会えました。

3日目に行った恩納村は人口約11,000人と屋久島町とほぼ同じ。議員数も16人と同じ、財政も115億くらいで同規模の村です。ただ決定的に違うのが、自主財源であり、恩納村は約6割が自主財源でありますが、屋久島町は3割弱程度です。大型ホテルなども多く、観光産業などが盛んな地域だけ観光関連企業から入る固定資産税等が大きく違うのだと思います。

まずは、観光協会へ、、、



恩納村観光協会は地元の方々向けのカルチャースクールの運営など活発な事業を行っており、同施設に隣接するホール運営の指定管理者にもなっています。





300名のホールですが、可動式の座席150があり、450人が入れるホール。屋久島町が検討している指定管理者制度を活用した新しいホールの視察にもなりました。

その後、恩納村議員さんたちと意見交換を行い、お互いの地域の課題や展望について情報交換しました。真栄田岬の視察に行った時も平日でありながら、多くの観光客で賑わっていましたが、海洋観光のメッカである沖縄の主要地となる恩納村の海の保全と利用は今後も勉強していきたいと思います。


振り返ると改めて充実した3日間でした。

屋久島でも議論されている世界自然遺産地域の管理体制や利用調整、新たな観光計画等などについて、屋久島とは比べ物にならないくらいの観光地沖縄の現状を見ることで得るものが大きいのではと思い行ってきましたが、行く場所場所で会った方々の取り組む姿勢や情熱は本当に見習うことの多い素晴らしいもので、まだまだ回り切れていない地域もあるので是非機会があればまた行ってみたいと思います。

昨今日本各地の観光地でオーバーツーリズムの問題が指摘されていますが、観光公害は入込数とはまた別の問題であり、受け入れる側の管理体制や地域の目指す方向性をしっかり打ち出し、来られる方々に環境保全や地域の取組みをしっかり理解をして頂く必要があると思います。
世界自然遺産というブランドに振り回されず、屋久島のブランド力を高め、そこで生産されるモノの価値を高め、循環し、地域に還元される為に観光も一つの手段であることを改めて感じた次第です。
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6月定例議会閉会報告と山岳し尿問題について

2024-06-23 14:16:55 | 日記
6月20日に屋久島町議会6月定例議会の最終本会議が行われ、全ての日程が終了しました。

最終日には追加の一般会計補正予算案が提出され、歳入歳出それぞれ175万9千円が追加、令和6年の町の一般会計予算が117億2771万9千円となりました。

http://www.town.yakushima.kagoshima.jp/info-living/59582/

最終本会議では屋久島町給水条例の一部改正について反対討論がありました。今回の一部改正は水道料金の値上がりについてのものであり住民負担が大きくなることへの反対意見であります。

当然、町民の皆様の負担が大きくなることへの反対者の意見は十分理解出来ましたが、水道インフラの維持管理は使用者の料金負担によって支える義務がある原則があり、人口減少が進むと一人一人の負担が大きくなることは必至であります。

現在、老朽化の進む水道インフラを改修していく負担や今後のランニングコストを考慮すると、現在の水道料金では将来において大きな負担となり、そのつけを今の若い世代に負わせることになります。今、私たちに出来ることは将来の負担を少しでも軽減するために、適正な維持管理が出来る料金設定を少しでも早くすることだと思い、今回の改正案に賛成の討論をさせて頂きました。



また、今会期中には島内交通対策委員会も開かれ、諸問題について協議が行われました。現在進めている協議はバス停の配置についてであります。




島内各バス停について利便性や安全性の上から移動を求める声が町民の方からお寄せられています。2年前から調査している問題ですが、何とか早い段階で結果が出せるよう取り組みたいと思います。


そして、現在屋久島の関係者において、山岳部のし尿処理問題の方向性を決める検討会が昨年から続けられています。

屋久島山岳部し尿処理に関する資料として

山岳部保全協力金の歳入歳出状況

      協力金収入   し尿搬出額(搬出量)      その他の経費  支出計
平成29年  65,411,286円   20,964,428円(12,780L)  38,691,589円  59,656,287円
平成30年  27,261,968円   15,535,320円(10,280L)  43,183,688円  58,719,008円
令和1年  45,489,579円   20,288,508円(13,160L)  41,871,535円  62,560,043円
令和2年  18,771,112円   12,914,258円(8,460L)   34,778,906円  47,693,164円
令和3年  21,226,226円   12,176,378円(8,560L)   33,215,137円  45,391,515円
令和4年  30,322,755円    9,004,962円(7,660L)   39,651,015円  48,655,977円
令和5年 29,336,313円     19,535,722円(12,880L)  40,585,043円  60,343,168円
                            (主に協議会運営費)

現在屋久島町内にはレクリエーションの森として管理している白谷雲水峡以外に高塚小屋、新高塚小屋はじめ5カ所の避難小屋とそれに隣接しトイレがあります。



し尿搬出以外の小屋やそれぞれのトイレについての維持管理は屋久島町、環境省、鹿児島県と管理者にばらつきもあり、維持管理の為の清掃業務は概ね観光協会ガイド部会が作業実施者として委託されて行っています。

この清掃業務維持管理は1,743万円ほどで、上記のし尿搬出以外に別途各管理者の一般財源から捻出されています。

協力金以上の維持管理費を必要とする山岳部トイレ問題ですが、足りない分は町などの一般財源で補われています。

以前から協議されてきた山岳部トイレ問題は、管理の一元化を見直すだけでも、効率的な財源運用が出来ることもある事から、また平成21年度に策定された「屋久島山岳部トイレ整備及び携帯トイレ導入方針」から10年以上経過したことを踏まえ、屋久島山岳部保全利用協議会において新たな方向性を整理し、地域の合意を得るために「屋久島山岳部における今後のし尿処理適正化の方向性」の策定作業に入りました。

これまでの策定作業検討会の中では、エリアごとに配置されている避難小屋トイレなどの方向性を決めて、個別の取組み案を検討していく。という事で、

・トイレの利用マナーの周知徹底 ・計画的なトイレ利用の呼びかけ ・避難小屋の有人化小屋 ・既存トイレの機能改善 
・新たなし尿処理技術の導入(モンライト、水力×バイオ、誘致や連携体制の構築) ・野外排せつの許容検討 ・新たなトロッコの整備
・関係機関連携によるヘリ運搬 ・ドローンによる搬出 ・携帯トイレの促進 ・し尿運搬の担い手と新たな組織化 
・管理の役割や費用分担による事業効率化

等があげられ、令和7年度「屋久島山岳部における今後のし尿処理適正化の方向性」策定に向けて各個別取り組み案のプロジェクトチームを発足していく事になります。

環境省屋久島事務所のホームページにも記載されていますので、ご覧ください。

最新登山情報_登山をする

最新登山情報_登山をする

屋久島世界遺産センター

 



町の一般財源にも大きく負担のある長年の課題である山岳し尿処理問題、ドローンや新たなトロッコ導入、し尿処理の新技術、また屋久島の避難小屋の有人化について、議論する事は沢山ありますが、将来に希望を見出せる方向性を見つけていきたいものです。国や県にも要望活動をしながら少しでも前進できるよう取り組んでいきたいと思います。



本日、奄美が梅雨明しました。屋久島も少しづつ夏の足音が近づいてきています。


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屋久島町議会一般質問(教育支援と避難者支援)について

2024-06-17 11:53:10 | 日記
今月7日から始まった屋久島町議会6月定例会において10日に一般質問した教育支援と避難行動要支援者への支援体制について町の回答を頂きましたのでご報告致します。

屋久島議会一般質問動画配信



教育支援について

1、屋久島高校の魅力化プロジェクトのこれまでの評価と課題や今後の展開をどのように考えているか見解を問う。

町長、担当課からは

「スクールバス一律支援、学習アプリ導入補助、地域みらい留学を取り入れた島外生徒受入れについて一定の成果は上げられている。ただ島内中学からの屋久島高校入学率(現在約60%)を引き上げていく事も必要で、町の支援情報を提供しながら屋久島高校入学が増えるよう取り組んでいきたい。
第2期総合戦略や人口ビジョンでは屋久島高校の生徒数を確保するための数値目標が第一であったが、来年改訂される総合計画では屋久島高校の魅力化を上げることを第一に協議していきたい。総合戦略改訂についてはこれまでの成果を踏まえ校区ごとのワークショップやアンケートをとっていく」

との回答がありました。

 また、要望として4月に開設された屋久島高校の島外生徒への寄宿舎について、島内生徒の受け入れも出来るよう意見を述べました。前向きに検討するとのことですが、受入れ体制の整備も必要なので、受入れにはもう少し時間は必要かもしれません。

参考資料
〇令和6年度入学生 普通科36名 情報ビジネス29名 (令和6年島内中学卒業生107名、島外入学4名)

〇今後の中学卒業者予定数
令和7年99名、令和8年117名、令和9年93名、令和10年130名、令和11年108名

〇地域みらい留学実績
令和2年2名、令和3年3名、令和4年3名、令和5年7名、令和6年4名


2、中学校・屋久島高校部活動や研究活動においておいてかかる渡航費支援の拡充が必要ではないか。

 現在、屋久島高校では179名の生徒が各部活動に励んでいます。団体種目の部活動においては競技規定の人数に達していない部活動においては、島外チームへ合同チームを受入れ申請し、承諾があった高校との合同チームにより各大会へ参加することが出来ます。合同チームでの練習にも渡航費が必要となりますが、県からの助成は最も経済的な移動手段の2割相当の補助が年2回と決まっており、また宿泊費は2500円となっています。県の代表で九州大会や全国までいければその助成額も上がります。
 また、部会動以外にも環境サミットなど全国の高校生達との交流の場に参加をしています。現在、民間の助成支援を受けてその渡航費財源としていますが、その助成支援にも期限がありますので、今後も継続した活動をしていく為には安定した支援体制が必要です。
 県立高校ではありますが、屋久島町の自然研究を行う生徒たちが全国の生徒達と交流できる場を支える町独自の支援があっても良いと思い、提案させて頂きました。

教育長から
「高校への支援についてはどんな支援方法が可能か、高校などとも協議していきたいとのこと。中学への支援については運賃や宿泊費も上がってきている事を考えると、熊毛地区の状況を見ながら検討していく。」

との回答がありました。

参考資料
現在の屋久島高校の各部活動部員数
演劇部10名、書道部10名、美術部15名、吹奏楽部7名
野球部16名、ソフトテニス部男子6名女子8名、バレーボール部男子5名女子15名、山岳部4名、サッカー部26名、バトミントン部男子13名女子10名、
バスケットボール部男子8名女子4名、弓道部男子8名女子4名、陸上部男子6名女子2名、剣道部男子1名女子1名  
以上179名

3、義務教育から高校まで一貫した、屋久島独自の教育プログラムを作成し、屋久島の風土・歴史・文化等を学べる環境を町が作るべきではないか。

 これについては、少子化が進む中で既存の学校数維持がどこまで維持できるかという課題と義務教育から高校までの長い時間をかけた郷土教育の必要性を感じて提案させて頂きました。勿論直ぐに出来る事ではありませんし、段階を踏んでいかなければならないかと感じています。
 ただ、屋久島高校で環境コースの生徒たちが研究しているテーマを中学のころから決めて、その年代に応じた研究調査をプログラムしていく事は、これからの島を担う人材の育成は勿論、ここ屋久島ではここでしか学べない事が多々あります。このここでしか学べない事を学生時代に学べることが屋久島での学習環境の魅力化と捉えます。
 昨年の出生者が39名の屋久島町では、10数年後を見据えた教育体制について町長、教育委員会共に難しい課題かと思いますが、子供たちの為にも島内でも充実した教育体制が作れるよう取り組んでいかなければならず、その為には町が教育支援としてサポート体制を作り、教育プログラムを作っていく事が必要な時代にしなくてはならないと感じていますので、それに繋がる活動や提案は今後もしていきたいと思います。


災害時における避難行動要支援者への避難行動支援体制について

1、現在、町内における要支援者数は何名か。また避難支援者の確保は把握されているか現在の調査状況を求める。

町の回答としまして
 現在、避難行動要支援者は97名、ただ要支援者に該当する方は397名いるとの事です。
町は397名全員に調査アンケートを行っており、要支援者名簿への記載を承諾された方が97名いることになります。また、避難行動要支援者への避難支援者登録は151名との事です。
 
2、要支援者が指定避難所、福祉避難所の利用する際の個別避難計画や2次避難計画、施設整備計画等は作成されているか。

 今後の計画としては民生員の方々とも協議して避難行動要支援者となっていない登録者全員に申請書を配布し、個別避難作成となります。年度内には作成したいとの事でした。

 今回の質問は、ここ数年の大規模災害における被災者の避難場所や対策において、障がい者、高齢者、乳幼児など特に配慮が必要な方々が少しでも安心して避難生活を送ることが出来るか、その準備を町がどこまでしているかを聞くものです。
 大規模災害ともなれば、残念ながら町としての取組みにも限界があり、県や国、他自治体に頼らざるおえないケースになるかと思います。自分たちで準備できる所は日頃の備えをしていかなければなりません。
災害・防災におけるバリアフリー・ユニバーサルデザイン化の重要性が問われている今日において町の意識も高めていく必要があります。

また、国ではマイナンバーカード等の活用による避難者支援業務の効率化という点において、かなりの業務削減効果が得られていると発表がありました。

防災分野におけるデジタル庁の取組みについて

 屋久島町のマイナンバーカード普及率は86.39%です。ただ高齢者や障がい者のマイナンバーカード普及については検証されていません。その辺りの検証も今後の課題だと感じています。

 5月29日は屋久島町防災の日と決定致しましたが、いつ何時起こるか分からない災害におきましては日頃の備えと計画を常に意識していかなければならないと感じます。


 今、能登に復興支援のボランティアに行っている仲間がいます。

 その方からの現地からの言葉です。

「珠洲市は、5ヶ月経っているのに、1月1日が止まった風景(大地に崩れ落ち、ひれ伏した家々)に、絞り出す言葉もなく、ただ茫然自失と立ち尽くしました。
物凄い力で心が圧迫されているかのようで、痛く痛く・・・辛いです。そんな風景・生活が少しでも穏やかな日々に戻るようお手伝いしたいと思います。」

 一日も早い復興と日常が戻ってくるよう願うばかりです。


最後に話は変わりますが、今月屋久島ライフセービングにおいてベーシックライフセービングの講習会が開催されました。
今回は社会人1名、高校生11名が申し込みをしてくれ、厳しい検定試験に臨み、皆さん合格されました。





屋久島高校内で徐々に広がるライフセービングの輪が今後どのようになっていくか楽しみであり、危機意識を持って自然の中で活動する事を学び、心身を鍛える場を子供たちに与えられることは嬉しい事です。


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