The Diary of Ka2104-2

続きの販売画像「私とネコとの物語の後」ーメルカリShopsメルカリショップArtWonder.jpnにて販売予定

①ーA「われと石川さんとの間にはこれまでちょっとした物語があってね」

①ーB

①ーC

①ーD

①ーE

②(非売品)「それは雪降りの前夜、極寒の中起こった、その寝床に私がセーターを切り裂いて作ったお布団共々筆頭がしらのクロがそこから逸していた、永遠に、雪雲に吸い取られ翌日の降りしきる雪となったクロの思い出を私は傘も差さず全身で受け止めていた。そうして頭頂から爪先まで真っ白になった。クロは私が名付けたのだがクロはじめ他のしものネコたちも捨て猫だ」

③「おかえり、クロ!戻ってきていた、雪の日を乗り越えて。それにしても誰が日に狙いをつけるようにクロのお布団を持ち去ったのだろう、このプーチン野郎!」

④「ブチだけがいる。以降ネコは被写体としてか近づかないことにしよう。痛々しいクロは衰弱し切ったあげく、それと承知の上、死に場所を求めて出ていったのだろうか」

⑤「居た!でもベッドの中じゃない。最近ベッドに横たわっているのはしものブチねこ数匹の内いずれか一匹、そういえば、私がお布団を差し入れた時分にはクロとブチが一緒にその同じひとつのベッドに入っているのを目撃したことがある。よく観察しだしてからわかったことにはクロは夜間に外出するきらいがあり大抵10時前に戻ってくるが、私とクロの物語は、そういえば、いつも夜だったね」

⑥(非売品)「クロとの一旦のお別れ。誰かが、たぶんお布団を取り去った輩と同じやつだろう、こんな残酷なことをしている。私は敢えて触らない。総合的勘案だ」

⑦「あっクロがいる、どういうことだ?」

⑧「障害物はこれまたおそらく同一犯によってのけられていた、愉快犯というやつだな、クロがいつもと違う向きで横たわっていた。ブチも一緒に入っていたけれど建屋の下に潜り込んでこちらを警戒」

⑨「クロや・・・白髪がかなりあるね」

⑩(非売品)「なんの風の吹き回しだろう。総合判断で私はネコには餌をやらないと決めていたのに、孤独の隙に魔が差したのか私は業務スーパーで大入りのを買ったリンゴの内ひとつをクロたちにやろうと気付けば小さめにカットしていた。午後10時半頃、いつものベッドにはクロもブチもいなかった。食べてくれるのを見られないのではこちらとしてはおもしろくないし、明日の朝には居てるかもしれないと思い、皿を持って引き上げた」

⑪(非売品)「翌日午前4時過ぎ。夜間出掛けていたのかな。皿を差し出すも、見向きもせずそっぽを向いてすやすや、すやすや。諦めて皿を手前に置いたまま、私は横ちょのコンクリの出っ張りに座って、今度はこっちがそっぽを向いてしばらくしていると、クロは皿の上を興味津々で凝視している。あ、むっくり起き上がりベッドから出て匂いを嗅いでいる、と思うと、すぐにあらぬ方を向いたかと思うとゆったり去って行った、背伸びまで入れながら。7,8分待っていたが戻っては来なかったので、こっちは寒いし、カットりんごをすべてベッドに入れて空けた皿を持って私は部屋に戻った。ネコは果物は食べないのだろうか。じきわかる。恩は買わないんだ」

⑫(非売品)「翌朝見れば、ベッドの上にはカットりんごがあるままでネコたちもいない。私はりんごを中から取ってやろうとベッドを持ち上げてパタパタ。すると私が差し入れていつの間にかなくなっていたセーターのお布団がベッドの下に置かれてあるのを発見!まるで何かの計算じゃないか。底にしていると除湿になるのかより温かくなるのか、そのどちらでもなさそうだ、またあやつか」

⑬「同じ日の私の夕飯は手作りのポトフだった。十分食べたけど余りが出てしまった。午後8時過ぎ、そのポトフを持って階下のクロのところへ。だがいなかった。明くる日はこっちに時間があるかどうか。今日は早くに寝なきゃならないし。午後8時45分頃、もう一度行ってみた。クロが帰ってくる姿を階段から目にするが、降りたときにはもうそこにはいなかった。翌日の午後11時の20分前ぐらい、お伺いを改めて立てる。人間からの物を食べているところを見せないように、集団でかく乱しているのか、どうやら私に去って欲しいようだ。11時10分。もう寒い、ポトフをベッドからほど近い位置に置いたまま私は部屋へ戻る」

⑭(非売品)「翌午前10時頃、見に行くと器ごとなくなっていた。私の所有物だのに。また人の気を引くためひきこもりが暇しよったのか。ネコたちは外出していた。ひきこもりたるこの愉快犯は、ネコと人間との関係にまで干渉してくるが、人間が次に何をするかをうかがっている向きがあるものの、その実その者の一連のそうした行為はかくの如し観察されている、この事にそやつはまだ気付いていない。ミイラ取りがミイラになる、というが、こやつは最初からミイラそのものだった。

昼時、私は買い物回りに自転車で出掛けねばならなかったので、階下のベッド横の自分の自転車のところへ私はつかつかと歩み寄った。私はネコを気にも留めずだったところ、ネコの方は特にクロなど逃げるどころか舌なめずりして首を伸ばし私をベッドから見ていたのだった。あっ、食べてくれたんだと私は直感的に思った。買い物を済ませた帰路、私はクロの頭をさすり、首根っこでクロを持ち上げ抱いては愛でている姿を想像して少しく妄想にふけっていた。自転車から降りた私はすぐさまクロに近寄るが、最初期と同じである一定を超えると、たやすく逃げてしまった。ごちそうさまはないのだな。やはり律してこのネコたちは人間とは一線を画すことが身についてしまっている。しのばれるというものだな。

⑮(非売品)このマンションの階下にいつからかできた連なった2棟の物置建屋の下は地べたに着いていず、空間でもって浮いた構造だ。税金対策か地面を均す経費を削ったのかはたまた物置内のエアコンディショニングを考えてのことだかそれは知らぬが、このように空間ができている為に、捨て猫が代々棲む格好の拠り所となっている。


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