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たまごの話にわとりの話

土間で飼う平飼い採卵養鶏のたまごの話にわとりの話

有精卵て何ですか?

2013-04-01 22:21:00 | たまごのはなし・にわとりのはなし
自然食品店やこだわったたまごが置いてあるスーパーなんかに行くと「有精卵」て書いてあるたまごがある事がある。

「有精卵」?
もうずっとやってる自分の仕事の事だから、あらためて考える事もなかったけど、これって何だろ?(笑)


スーパーで主力になっているたまごは、大きな倉庫みたいな建物の中に、にわとりが入るだけの大きさの金属製のカゴ(大小ありますけどだいたい40センチ立方)をずらっと並べて、その前に自動で餌が動いてくる装置をつけて水が飲める装置をつけて、たまごを産ます。
「ケージ飼い」って呼んでいる。

にわとりの産卵は(前回書きましたが)排卵だから、そのたまごは母鳥の半分の遺伝子を受け継いだ細胞で、精子に出会わなければ、発生のための細胞分裂のスイッチが入らず、あたためても何も起こらない。

ケージ飼いでは、交尾をしないから、ただの排卵。
フツーのたまごを温めてもヒヨコにならないのは、だから。


平飼いでオスもいっしょに飼っていると、交尾をする。
生産されるたまごは生殖器内で卵子に精子がつくので「有精」となり、有精卵ということになる。
(ちなみに一度の交尾で2~3週間たまごは有精になる。)


という事なんだけどナ。


元々、にわとりを「交尾できるような広い場所でオスメスいっしょに飼ってます。」っていう飼い方を表したり、
「自然に近いスタイルで飼ってます。」っていう生産者の主張だったり、
の言葉だったんだけど・・・・・

売り場で、栄養強化卵(餌に添加物を加え、卵に特定の栄養が移行するように生産された卵)といっしょに並べてあると、何か特別に栄養があるようなイメージが一人歩きしちゃってる事がある。

だけど。
栄養的には何ら差はないんだよネ。

ある種の七面鳥では、受精しなくてもたまごが細胞分裂を始め、成長し、孵化することが知られている。
これは、有精卵と無精卵の栄養的な差はない、って現象と言える。


食品店の売り場って、どのお店どの品物でも、スペースは小さい。
たまごの前に立ち止まるお客様の時間もほんの一瞬。

だから商品を説明する時間も空間も限られちゃって。
たまに乱暴な説明を見かけちゃうんだけど。

だからこそか。
俺ら現場は、いっしょけんめい、お伝えしないとネ。

(長いわりに、あんまりおもしろい話じゃなくてスミマセン。汗  今、家で飼っている品種のオスは白い羽根です。)


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