香川県は、昔から良質な小麦の産地として知られていました。しかしながら昭和36年頃から小麦の生産高は減少を続け、さぬきうどんとは言いながらも小麦粉のほとんどは外国産(主にASW)の小麦でうどんを作っているのが現状です。※ASWとは、「オーストラリア・スタンダード・ホワイト」の略です。
しかし、このAWSですが、外国産とはいえこの小麦はうどん原料として大変優れた特徴を持っているため、美味しいさぬきうどんを作ることができるのです。
その優れた特徴とは、オーストラリアの農業関係者が品種改良を重ね、極端に言えばこの小麦を使えば何処へ行っても美味しいうどんが作れてしまうほどのものです。
この優れた外国産の小麦粉に対し、やさぬきの小麦で作ったさぬきうどんを食べたいなど様々な要望から、1991年から香川県農業試験場で香川産のうどんに適した小麦の改良に着手し、必死の努力の結果出来上がったのが、うどん専用小麦「さぬきの夢2000」です。
「さぬきうどんをさぬきの地粉で」と言う地元の人の願いが、やっと実現したのです。ただ、まだすべてのうどん店で使われているわけではありません。
もちろん、うどんの美味しさは小麦粉がどれほど関わっているのかも未知数ですが、これから地元産小麦粉に期待していきたいと思います。