Vol.27【 ランナーズ・ハイ２ 】 松本 愛郎

よくＫＯされた投手が、調子自体は悪くなかったが気負いすぎて失敗してしまった、などとインタビューで答えたりする。一緒にするのはおこがましいが、私が過去に走ったマラソンでも、同じようなことがあった。拙作ランナーズ・ハイでも述べたように三十歳代の頃、マラソンにはまっていた。初めて出場したのは篠山マラソンだった。初マラソン初完走に向けて練習は十二分に積んであった。同時に、ランナー向けの雑誌を熟読してはコンディションの調整に務めた。それによると当日の朝食は腹八分目が良いとされていた。 . . . 本文を読む