学校の式典などでは「君が代」を唄ってきた世代の人間としましては、
何度も口にしていた言葉でしたが
実際に“さざれ石”とは何か、とは
気にしたこともなく。
それがこの度、
偶然訪れた焼津神社の敷地内にて
“さざれ石”を目にする機会を得ました。
ネットで調べてみると
"さざれ石"とは小さな石のこと
らしいのですが
「この小石が風雨に打たれるたびに、少しずつ雨水に溶け出し、すき間に入り込んだり、角張った岩同士を結合させたりする役割を果たし、長い時間をかけて大きな岩となります。これを巌(いわお)と呼びます。」
とありました。
つまりこれは「君が代」の
〜さざれ石の、いわおとなりて〜
の部分そのもので
私が目にした“さざれ石”は
正確には
“さざれ石の巌(いわお)化”
ということのようです。
それにしても私は、長い間
岩音鳴りて、だと思って唄っていたことに
今頃気がつきました。
ししおどしが鳴っているような、
そんな勝手なイメージを頭に描きながら。
近年、
卒業式などで歌われなくなった「君が代」。
もともとは平安時代の『古今和歌集』における「読人知らず」の和歌だそうです。
細かい石が(集まって固まって)岩になり
苔が生えるくらい遠い未来まで、いつまでも続きますように。
という歌詞なんだそうですね。
長い長い年月を
苔が生えるまで、なんて表現するとは
なんだか日当たりが悪そうな気もしますが
ちょっと遠慮がちな奥ゆかしさというか
こういう表現こそが
昔ながらの日本人らしさなのかもしれないですね。