●全国百貨店・売上高概況
平成20年6月 全国百貨店売上高概況
I.概況
1.売上高総額 5,880億円余
2.前年同月比 -7.6%(店舗数調整後/4か月連続マイナス)
3.調査対象百貨店 93社 280店 (平成20年5月対比±0社0店)
4.総店舗面積 6,823,552m2 (前年同月比:0.2%)
5.総従業員数 102,652人 (前年同月比:7.7%)
6.3か月移動平均値 11-1月 -1.3%、12-2月 -1.5%、1-3月 -1.0%、
2-4月 -1.4%、3-5月 -2.4%、4-6月 -4.6%
[参考]平成19年6月の売上高増減率は5.5%(店舗数調整後)
【6月売上の特徴】
4か月連続で前年同月比マイナスとなった。
6月は、昨年6月末にスタートした夏の全館セールが7月の立ち上がりとなった反動減に加えて、ガソリン・加工食品等日用生活材の引き続く値上がり傾向や、株安・年金問題等による先行き不安など個人消費へのマイナス要素が重なり、全ての地区で前年実績を下回ることとなった。(但し、セール立ち上げ日の特殊要因を除いた前々年対比では-2.5%)
中元商戦が比較的堅調に推移したこと、高額品を中心とした商品催事が活発化していること、化粧品や食料品が好調を持続していることなど一部プラス要素も見られたが、天候不順やセール前の買い控えなどもあって、主力の衣料品が二桁減となったほか、特に家計の中で燃油費の占める割合が高い地方都市では、ガソリン高騰が消費意欲に大きく影響していることなどにより、最終的には売上減少幅を広げる結果となった。
なお、今年上半期(1-6月)合計の前年同期比は-2.8%であった。(07年は0.6%)
【要因】
(1)天候:気象庁発表「6月の天候」の特徴は以下のとおり(一部抜粋)
◇前線が列島南岸に停滞しやすかったことや低気圧の通過により、東日本太平洋側から西日本にかけて降水量は平年を上回るところが多かった。また、日照時間は全国的に少なかった。月平均気温は平年並みだった。
(2)営業日数増減 29.8日(前年同月比-0.1日)
(3)土・日・祝日の合計 9日( 〃 ±0日/日曜1日増・土曜1日減)
(4)入店客数増減(回答店舗数で見る傾向値/前年同月比)
1.増加した:18店、2.変化なし:42店、3.減少した:86店、4.不明:47店
(5)6月歳時記(中元、父の日)の売上(同上)
1.増加した:18店、2.変化なし:70店、3.減少した:39店、4.不明:66店
(6)翌月売上見通し(回答店舗数で見る傾向値)
1.増加する:33店、2.変化なし:72店、3.減少する:26店、4.不明:62店
II.地区別の動き
1.10都市売上動向 -7.2%(店舗数調整後/4か月連続マイナス)
2.10都市以外の地区売上動向 -8.2%( 〃 /12か月連続マイナス)
(注)北海道、東北、中国、九州については、2006年1月からそれぞれ札幌、仙台、広島、福岡を10都市に移行したため(2005年までは6大都市)、連続性の観点から2007年1月からのトレンドとした。
III.商品別の動き
主要5品目では、プラスは食料品。マイナスは衣料品、身のまわり品、雑貨、家庭用品。化粧品・菓子は前年比較を開始して以来18か月連続プラス、生鮮食品が14か月連続プラスとなった。
(注)化粧品、美術・宝飾・貴金属、その他雑貨、生鮮食品、菓子、惣菜、その他食料品については2006年1月から細分化したため、2007年1月からのトレンド