にわか日ハムファンのブログ記念館

2004年8月から2014年6月にかけて更新してきた当ブログを静態保存しております。

ファイターズの「3億円事件」:名護市と旭川市に相次いで寄附

2012-01-19 07:18:42 | 北海道日本ハムファイターズ
■ 日本ハム キャンプ地の名護市に1億円寄付(スポニチ・2012年1月16日)
■ 日本ハム 旭川市に2億円 市長から感謝状(スポニチ・2012年1月18日)

 これらの記事を見て、いい話だなぁと思ったアナタは純粋な方です。私にもそんな頃があったのでしょうか……(遠い目
 たいていのプロ野球球団は、単独では経営が苦しいものです。ファイターズも最近は黒字決算の年が多いようですが、それも親会社あってこそのことです。
 なので、そんなプロ野球球団ファイターズが名護市に1億円を寄付しただけでも驚きましたが、さらに旭川市に2億円を寄付となると、マトモな話とは思えません。正気でないのか、何か裏があるのか、どちらかでしょう。
 もちろんファイターズですから、前者の可能性は大いにあり得るのですが、それでは面白くないので、ここでは後者の可能性を考えてみましょう。
 ぱっと思いつくのは、、名護市と旭川市の双方に恩を売るという点です。
 まず名護市。言わずと知れたファイターズのキャンプ地ですが、近年は設備の老朽化や整備不良などが目立つうえ(そのせいで金森が自主トレでけがをした年もありました)、改善する気配も感じられません。
 そんな市にカネをやるというのも、私が名護市への寄附に驚いた理由の1つなのですが、市の側からすれば予算がないという事情はあるでしょう。
 収入を増やすには国からの補助金を増やすのが手っ取り早いのですが、そのための政策を市が良しとしない以上(という判断の是非はここでは問いますまい)、当面は財政を切り詰めていくしかありません。
 そういう時期ですから、ファイターズ側が「カネは出すから何とかしてくれ」となっても無理からぬことです。
 しかも、先ほど名護市役所のサイトで調べたら、平成23年度の当初予算で歳入の総額が約29億円。1億円の重みが分かろうというものです。
 寄附を受け取る名護市稲嶺市長は「ありがたくスポーツ振興に役立てたい」と話しているとのこと。この言葉が額面通り受け取れるなら、キャンプ地の改善も多少は期待が持てそうです。
 一方の旭川市。最近ではスタルヒン球場で毎年道内遠征試合が開催されています。これまではナイター設備がありませんでしたが、2013年シーズンに向けて建設計画が進んでいるそうです(ニッカン・2011年12月20日)。
 ナイター設備ができれば、当然ながら平日でも昼間に試合を開催する必要はなくなります。他の都市と比べて札幌に近いですし、集客もそれなりに見込めるでしょう(試合が長引いたら大変ですが)。
 さらに、球場使用料等のコストを計算に入れれば、札幌ドームよりスタルヒンの方が儲かる可能性もあるわけです。もちろん平日全試合を振り替えるわけはありませんが。
 となると、今のうちから旭川市と仲良くしておくのが得策です。まとまったおカネを見せておいて、ナイター設備建設に弾みをつけるのは、ファイターズにとっても利のある話です。
 そう考えていくと、寄附と言ってもただお金を与えるだけではないということは、容易に想像がつきます。ともあれ、大事なのは寄附した先がお金を有効に使うことで、この点は冷静に観察する必要はあります。

 ともあれ、3億円というのは簡単に出せる金額ではありません。それでなくても、今オフは主力選手に大盤振る舞いをしているわけですし。
 こうなると、ダルにとってはMLB移籍に向けて無言の圧力が加わった形になります。レンジャーズとの交渉を決裂させてファイターズに戻ろうにも、払われるべき年俸の原資がほとんどなくなったのですから。
 このエントリを書いている時点で、交渉がまとまったという速報も入ってきていますが(それを真っ先に伝えたのが、数日前に1面ででかでかと「決裂」とかのたまった某紙なのが笑えますが)、はたして……


最新の画像もっと見る