感情移入

病院同行しているおばあちゃまはかわいい人だ
一緒に暮らすとなれば　大変だろうが
時おりお会いする方としたら　大好きな人だ
下町育ちのようだから　肌が合うのかもしれない
会話の中で　下町独特な言い回しがあるとうれしくなる

おばあちゃまは義理の娘さんと暮らしている
二人とも着物をちゃんと着ていて　割烹着をかけている
私が子供の頃そうだったなと思うような生活ぶりで
なんだか　お宅におじゃまするとほっとした気分になる
病院では三科を回ったり検査があったりで三時間はかかる
その間にいろいろな話をするもの楽しい

おばあちゃまの病状は下降気味だ
骨の中のカルシュームが溶ける難病で　
カルシューム溶解をとめる薬を十年来飲み続けたので
とうとう腎臓が持たなくなってきたみたいだ
あと少ししたら　人工透析が必要になるほどの状態だ
ここ一ヶ月　腎臓を慮って骨のほうのお薬をストップしていたら
あっという間に骨の中のカルシュームの値が激減してしまった

ご本人は　今は入院中のお兄さんのことで頭がいっぱいで
今日の先生の検査結果を聞くのも　気もそぞろといった様子だったので
自身の病状にがっつり向き合っていなかったので　ちょっとほっとした
帰宅後　義理の娘さんに細かい先生の説明をお伝えした

いつかは　ご自身の体の症状としていろいろなものが出てくるのだろう
それが　半年後なのか　一ヵ月後なのか・・・・
次回の病院同行の日は　ちょうどおばあちゃまの86回目のお誕生日だ
その日の結果で　先生たちが治療方針（薬のさじ加減）を決めてくださるのだろう

元の病気を抑えるための薬のために起こった副作用との戦い・・・
ちょうど去年の今頃の母の状態と似ていて
すこし　胸が痛くなった・・・