あたたかい夜に・・・

立春とはいえ　いまだ冬のはずなのに
暖かい風の吹いた一日
夜になっても　冬の寒さが戻らない
それでも　明後日には雪の予報・・・



先日　画家の友人の個展に行った
毎年訪れているが　行くたびに
彼女の一年を拝見するようで緊張する
今年の絵もまた素敵で　あぁ　私も頑張らなきゃと思う
今年の絵のタイトルが　懐かしい未来　と言うものだった
抽象とも具象ともつかない彼女の絵
虹色の毎年登場する蛙たちの声があたたかく聞こえてくる
それにしても　不思議な絵と不思議な題名

彼女との会話の中で　その謎がほどけていく


人生の後半を歩いている私
もう会えなくなった人もいる
時折彼らに会いたくなって　懐かしくて
夢の中にでも出てこないかと思ってみたりもする

でも　私もいつしか懐かしい人になっていくのだろう
私が　逝った人々の写真を懐かしむように
誰かが　私を懐かしんでくれるかもしれない

そしてその時　私と言えば　懐かしい人々とどこかで出会って
彼女の絵の中の蛙たちのように　笑顔を交わし合うのだろう

そう　彼女の絵は　私たちの次の世界
私たちはいつか次の世界という未来に行く
その未来には懐かしさがいっぱい詰まっている

たぶん　それは観念の世界なのだけれど

人はだから　死を受け入れられるんだと思う



懐かしい未来・・・・素敵な言葉　
あたたかな気持ちとともに　受け入れていこう