3日連続更新俺おめー。
まぁ、心が暖まる事を書けないので、今日は暖まりそうな話をそのまんま転載しておりますw
注)そのまんま東は関係ありません。
【お医者さんだったわんこ】
ある所に、一匹のわんこがいました。
そのわんこはお医者さんをしていて、いつも東に西に出かけては、
病気の人や傷付いた人をかんびょうしていました。
そのわんこはとても腕のいいお医者さんだったため、
噂を聞きつけた人たちが次々にわんこ先生の所へやってきました。
こうしてわんこの周りには、いつも人でいっぱいになりました。
「えーんえーん、いたいよう」
「おやおや、転んで怪我をしてしまったんだね。
わたしが手当てしてあげるから、もう大丈夫だよ」
「わんこ先生、どうもありがとう」
「うーんうーん、くるしいよう」
「おやおや、風邪をひいてしまったね。
この薬をあげるから、おうちでゆっくり休みなさい」
「わんこ先生、どうもありがとう」
わんこ先生はいつもだれかをなおしていましたが、
先生のからだにはたくさん傷がありました。
たくさんの人がわんこ先生のところにやってきたので、
じぶんのけがを治すひまがなかったのです。
「ふぅ、さすがにちょっと疲れたなぁ。
ここらで少し、一休みしよう」
そうして腰を下ろしていると、一匹のにゃんこがやってきました。
「おや、きみもどこか具合が悪いのかい?」
「ん~ん、どこもわるくないよ。天気がいいからお散歩していたの。
あなたも一緒にお散歩しない?」
そういうと、にゃんこはにこにこ笑いました。
とってもにこにこしているので、わんこも思わずにこにこしました。
「きみはとっても楽しそうだね。ぼくも一緒にお散歩しよう」
こうして、わんことにゃんこはお散歩に出かけました。
野原でかけっこしたり、おいしい果物をはんぶんこしたり、
二匹はにこにこ笑って過ごしました。
あんまり楽しいものだから、次の日も二匹はお散歩に出かけました。
その次の日も、そのまた次の日も、二匹は一緒に遊びました。
いつの間にか、わんことにゃんこは毎日遊ぶようになりました。
でもわんこはお医者さんなので、にゃんこをいつも心配します。
「どこかいたいところはないかい?どこかくるしいところはないかい?」
「うん大丈夫、ありがとう」
そういうと、にゃんこは嬉しそうにわんこに甘えるのでした。
はるにはお花見をし、なつには海でおよぎ、ふゆにはあたためあって、
二匹はいつも一緒に遊びました。
いろんなきせつが、ぐるり、ぐるりとめぐっていきました。
-----------------------------------------------------
あるふゆの朝、わんこはいつものようににゃんこを呼びました。
「おおーいにゃんこ、おさんぽしよう」
けれども返事はありません。
「おおーいにゃんこ、おさんぽしよう」
やっぱり返事がありません。
不思議に思ったわんこがにゃんこを探して歩いていると、
いちまいの手紙をみつけました。
「わんこへ
ごめんなさい、にゃんこはこれから旅に出ます。
今までほんとうにありがとう。」
びっくりしたわんこは、急いでにゃんこを探しましたが、
どこにもにゃんこはみあたりません。
「おおーいにゃんこ、おさんぽしよう」
にゃんこの返事はありません。
「おおーいにゃんこ、おさんぽしよう」
やっぱり返事はありません。
「おおーいにゃんこ、おさんぽしよう」
とうとうわんこは泣き出してしまいました。
朝から晩までわんわんないて、その次の朝になったとき、
ばさばさと音がしていっぴきのふくろうがやってきました。
「おやおや、泣き声を聞いてやってきたら、こんなところにわんこがいるぞ。
きみはどうして泣いているの?」
「大切なにゃんこがきえちゃったんだ。
ぼくがいつも、けがやびょうきをなおしていたのに。」
わんこがそうこたえると、ふくろうは驚いて笑い出しました。
「わっはっは、きみがけがをなおしていた?
きみのほうこそ、体があちこち傷だらけじゃないか。
そんな体でよく他の人をなおせるもんだ」
そう、いつのまにかわんこのからだには、たくさんの小さな傷がついていました。
わんこはいつも、ほかのひとのけがを治していたので、
じぶんの傷はほうっておいたのです。
「だって、みんなをなおさなきゃ。ぼくの傷ならあとでもいいんだ。
みんなをなおさなきゃ、やくにたてないんだ」
「いったいきみは、なにを怖がっているんだい?
ちっとも楽しそうにはみえないよ」
ふくろうはそういうと、またばさばさと音を立てて飛んでいきました。
わんこはひとりぽつんとのこって、ふくろうのことばを考えていました。
『いったいきみは、なにを怖がっているんだい?』
『いったいきみは、なにを怖がっているんだい?』
『いったいきみは、なにを怖がっているんだい?』
--------------------------------------------------------
その夜、わんこは不思議な夢を見ました。
気がついたらわんこは、びょうきやけがのないまちにいたのです。
どこに行ってもみんな元気で、とっても幸せそうです。
「わんこ先生、こんにちは!」
「こんにちは、だれか病気や怪我をしている人はいないかい?」
「あはは、このまちにけがにんなんてひとりもいないよ」
「わんこ先生、こんにちは!」
「こんにちは、だれか苦しんでいる人はいないかい?」
「あはは、みんなたのしく暮らしているよ」
だれにきいても、こたえはおなじ。みんな楽しそうにくらしています。
にこにこ、にこにこ、いつでもえがおです。
そのときわんこは、広場のはずれで一人ぽつんとたっている
こどもに気付きました。その子だけが、じっとわんこを見つめていたのです。
「わんこ先生、こんにちは」
「やぁこんにちは。だれか苦しんでいる人はいないかい?」
「うん、いるよ。そのひとを助けて欲しいんだ」
「おやおや、だれが苦しんでいるんだい?」
すると、その子供はこう答えました。
「わんこ先生、あなただよ。みんな笑顔でにこにこしてるのに、
先生はきずついてとってもさみしそう。自分のけがをなおそうともしない」
わんこがはっとして良く見ると、その子供はちいさいころの自分でした。
ちいさいころの自分が、じっとわんこを見つめているのでした。
--------------------------------------------------------
ちゅん、ちゅん、ちゅん・・・・・。朝日をあびて、小鳥がないています。
まぶしさで夢から覚めたわんこは、おきあがるとこうつぶやきました。
「そうか、ぼくはじぶんをずっと無視していたんだ。
いつもだれかを助けていないと、いきている気がしなかったんだ」
「ぼくはいつも、だれかのためにいきていたんだ。
だから必要としてくれる人がいなくなると、
かなしくて、さびしくて、くるしいんだ。」
『なんてもったいない!』
とつぜん後ろから声がして、わんこはおどろいてふりかえりました。
そこにいたのは、あのふくろうでした。
「ひとのためにしか生きられないなんて、なんてもったいない。
きみはだれかが苦しんでいないと、よろこびを感じられないのかい。
だれかを守っていないと、うれしいと思えないのかい。
じぶんを好きになれないで、だれかを守るなんてできないよ」
ふくろうがそういうと、わんこはこたえました。
「そうかもしれない。ぼくがにゃんこを守っているときも、
にゃんこはずっとぼくのけがをしんぱいしていたんだ。
今まできづかなかったけど、ずっとずっと、しんぱいをかけていたんだ」
「わたしはそのねこをよくしらないけれど、きっとぼろぼろのきみよりも、
いつもげんきに過ごしているきみのほうが、いっしょにいて楽しいと思うよ」
ふくろうはそういうと、ばさばさと音をたてて飛んでいきました。
わんこはひとりになり、しばらくうんうんと考えていました。
--------------------------------------------------------
ゆきがとけて、またはるがやってきました。
野原にはきれいな花がたくさんさいて、
ちょうちょやみつばちがダンスをしています。
「わーんわーん、いたいよう。けがしちゃったよう」
ひとりの子供が転んで、わんわん泣いていると、
後ろからあたまをぽんぽんとたたかれました。
「ほらほら、もう大丈夫だよ。ぼくが手当てをしてあげよう。」
そういって、一匹のわんこがくすりをぬってあげました。
「わーい、ありがとう!先生はお医者さんなの?」
「いやいや、ぼくはただのわんこだよ。
ただちょっとだけ、けがを治すのが得意なだけさ。」
「ふ~ん、そうなんだ!でも、どうしてこんなところを旅しているの?」
「それはね、毎日をたのしくすごすためさ。
それと、ある猫さんに『ありがとう』って言いたいからさ」
そういうと、そのわんこは楽しそうに歩いていきました。
お花の甘いにおいをかいで、ちょうちょとひらひらあそびながら。
わんこのからだには、
もうひとつも傷はありませんでした。
まぁ、心が暖まる事を書けないので、今日は暖まりそうな話をそのまんま転載しておりますw
注)そのまんま東は関係ありません。
【お医者さんだったわんこ】
ある所に、一匹のわんこがいました。
そのわんこはお医者さんをしていて、いつも東に西に出かけては、
病気の人や傷付いた人をかんびょうしていました。
そのわんこはとても腕のいいお医者さんだったため、
噂を聞きつけた人たちが次々にわんこ先生の所へやってきました。
こうしてわんこの周りには、いつも人でいっぱいになりました。
「えーんえーん、いたいよう」
「おやおや、転んで怪我をしてしまったんだね。
わたしが手当てしてあげるから、もう大丈夫だよ」
「わんこ先生、どうもありがとう」
「うーんうーん、くるしいよう」
「おやおや、風邪をひいてしまったね。
この薬をあげるから、おうちでゆっくり休みなさい」
「わんこ先生、どうもありがとう」
わんこ先生はいつもだれかをなおしていましたが、
先生のからだにはたくさん傷がありました。
たくさんの人がわんこ先生のところにやってきたので、
じぶんのけがを治すひまがなかったのです。
「ふぅ、さすがにちょっと疲れたなぁ。
ここらで少し、一休みしよう」
そうして腰を下ろしていると、一匹のにゃんこがやってきました。
「おや、きみもどこか具合が悪いのかい?」
「ん~ん、どこもわるくないよ。天気がいいからお散歩していたの。
あなたも一緒にお散歩しない?」
そういうと、にゃんこはにこにこ笑いました。
とってもにこにこしているので、わんこも思わずにこにこしました。
「きみはとっても楽しそうだね。ぼくも一緒にお散歩しよう」
こうして、わんことにゃんこはお散歩に出かけました。
野原でかけっこしたり、おいしい果物をはんぶんこしたり、
二匹はにこにこ笑って過ごしました。
あんまり楽しいものだから、次の日も二匹はお散歩に出かけました。
その次の日も、そのまた次の日も、二匹は一緒に遊びました。
いつの間にか、わんことにゃんこは毎日遊ぶようになりました。
でもわんこはお医者さんなので、にゃんこをいつも心配します。
「どこかいたいところはないかい?どこかくるしいところはないかい?」
「うん大丈夫、ありがとう」
そういうと、にゃんこは嬉しそうにわんこに甘えるのでした。
はるにはお花見をし、なつには海でおよぎ、ふゆにはあたためあって、
二匹はいつも一緒に遊びました。
いろんなきせつが、ぐるり、ぐるりとめぐっていきました。
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あるふゆの朝、わんこはいつものようににゃんこを呼びました。
「おおーいにゃんこ、おさんぽしよう」
けれども返事はありません。
「おおーいにゃんこ、おさんぽしよう」
やっぱり返事がありません。
不思議に思ったわんこがにゃんこを探して歩いていると、
いちまいの手紙をみつけました。
「わんこへ
ごめんなさい、にゃんこはこれから旅に出ます。
今までほんとうにありがとう。」
びっくりしたわんこは、急いでにゃんこを探しましたが、
どこにもにゃんこはみあたりません。
「おおーいにゃんこ、おさんぽしよう」
にゃんこの返事はありません。
「おおーいにゃんこ、おさんぽしよう」
やっぱり返事はありません。
「おおーいにゃんこ、おさんぽしよう」
とうとうわんこは泣き出してしまいました。
朝から晩までわんわんないて、その次の朝になったとき、
ばさばさと音がしていっぴきのふくろうがやってきました。
「おやおや、泣き声を聞いてやってきたら、こんなところにわんこがいるぞ。
きみはどうして泣いているの?」
「大切なにゃんこがきえちゃったんだ。
ぼくがいつも、けがやびょうきをなおしていたのに。」
わんこがそうこたえると、ふくろうは驚いて笑い出しました。
「わっはっは、きみがけがをなおしていた?
きみのほうこそ、体があちこち傷だらけじゃないか。
そんな体でよく他の人をなおせるもんだ」
そう、いつのまにかわんこのからだには、たくさんの小さな傷がついていました。
わんこはいつも、ほかのひとのけがを治していたので、
じぶんの傷はほうっておいたのです。
「だって、みんなをなおさなきゃ。ぼくの傷ならあとでもいいんだ。
みんなをなおさなきゃ、やくにたてないんだ」
「いったいきみは、なにを怖がっているんだい?
ちっとも楽しそうにはみえないよ」
ふくろうはそういうと、またばさばさと音を立てて飛んでいきました。
わんこはひとりぽつんとのこって、ふくろうのことばを考えていました。
『いったいきみは、なにを怖がっているんだい?』
『いったいきみは、なにを怖がっているんだい?』
『いったいきみは、なにを怖がっているんだい?』
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その夜、わんこは不思議な夢を見ました。
気がついたらわんこは、びょうきやけがのないまちにいたのです。
どこに行ってもみんな元気で、とっても幸せそうです。
「わんこ先生、こんにちは!」
「こんにちは、だれか病気や怪我をしている人はいないかい?」
「あはは、このまちにけがにんなんてひとりもいないよ」
「わんこ先生、こんにちは!」
「こんにちは、だれか苦しんでいる人はいないかい?」
「あはは、みんなたのしく暮らしているよ」
だれにきいても、こたえはおなじ。みんな楽しそうにくらしています。
にこにこ、にこにこ、いつでもえがおです。
そのときわんこは、広場のはずれで一人ぽつんとたっている
こどもに気付きました。その子だけが、じっとわんこを見つめていたのです。
「わんこ先生、こんにちは」
「やぁこんにちは。だれか苦しんでいる人はいないかい?」
「うん、いるよ。そのひとを助けて欲しいんだ」
「おやおや、だれが苦しんでいるんだい?」
すると、その子供はこう答えました。
「わんこ先生、あなただよ。みんな笑顔でにこにこしてるのに、
先生はきずついてとってもさみしそう。自分のけがをなおそうともしない」
わんこがはっとして良く見ると、その子供はちいさいころの自分でした。
ちいさいころの自分が、じっとわんこを見つめているのでした。
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ちゅん、ちゅん、ちゅん・・・・・。朝日をあびて、小鳥がないています。
まぶしさで夢から覚めたわんこは、おきあがるとこうつぶやきました。
「そうか、ぼくはじぶんをずっと無視していたんだ。
いつもだれかを助けていないと、いきている気がしなかったんだ」
「ぼくはいつも、だれかのためにいきていたんだ。
だから必要としてくれる人がいなくなると、
かなしくて、さびしくて、くるしいんだ。」
『なんてもったいない!』
とつぜん後ろから声がして、わんこはおどろいてふりかえりました。
そこにいたのは、あのふくろうでした。
「ひとのためにしか生きられないなんて、なんてもったいない。
きみはだれかが苦しんでいないと、よろこびを感じられないのかい。
だれかを守っていないと、うれしいと思えないのかい。
じぶんを好きになれないで、だれかを守るなんてできないよ」
ふくろうがそういうと、わんこはこたえました。
「そうかもしれない。ぼくがにゃんこを守っているときも、
にゃんこはずっとぼくのけがをしんぱいしていたんだ。
今まできづかなかったけど、ずっとずっと、しんぱいをかけていたんだ」
「わたしはそのねこをよくしらないけれど、きっとぼろぼろのきみよりも、
いつもげんきに過ごしているきみのほうが、いっしょにいて楽しいと思うよ」
ふくろうはそういうと、ばさばさと音をたてて飛んでいきました。
わんこはひとりになり、しばらくうんうんと考えていました。
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ゆきがとけて、またはるがやってきました。
野原にはきれいな花がたくさんさいて、
ちょうちょやみつばちがダンスをしています。
「わーんわーん、いたいよう。けがしちゃったよう」
ひとりの子供が転んで、わんわん泣いていると、
後ろからあたまをぽんぽんとたたかれました。
「ほらほら、もう大丈夫だよ。ぼくが手当てをしてあげよう。」
そういって、一匹のわんこがくすりをぬってあげました。
「わーい、ありがとう!先生はお医者さんなの?」
「いやいや、ぼくはただのわんこだよ。
ただちょっとだけ、けがを治すのが得意なだけさ。」
「ふ~ん、そうなんだ!でも、どうしてこんなところを旅しているの?」
「それはね、毎日をたのしくすごすためさ。
それと、ある猫さんに『ありがとう』って言いたいからさ」
そういうと、そのわんこは楽しそうに歩いていきました。
お花の甘いにおいをかいで、ちょうちょとひらひらあそびながら。
わんこのからだには、
もうひとつも傷はありませんでした。