自家製酵母パン屋開業日記。

岩手県花巻市石鳥谷町で
パン屋開業準備中。

店名は「パン屋 √s(ルーツ)」。

輝蔵との毎日。

2009-10-16 08:12:19 | パン
オーブンには輝蔵(テルゾウ)と名付けた。
ドイツ・バハテル社製なので「テル」を勝手にもらい、輝蔵(テルゾウ)とする。

輝蔵は毎日働いてくれていて、だんだんと仲良くなれてきたように思う。
課題だったスチームの加減もなんとなく掴めてきた。



胡桃のカンパーニュ。
胡桃は使うたびに炒るので、その香ばしさがバツグン。私は大好きなパン。
クープの割れ方も勢いがあって、輝蔵のおかげです。



↑いちじくのカンパーニュ。
白と黒のオーガニックいちじくが入った、甘味のあるパン。
全粒粉を入れてあるので、その香ばしさと甘味がよく合う。(と思っている)



↑大きいのはナント、「和胡桃」のカンパーニュ。
和胡桃はお餅や団子などの和菓子に使うのは一般的。でもパンでは見たこと
ないなあ。。。
私は通常、パンには西洋胡桃(いわゆるウォールナッツですね)を使うが、
和胡桃を殻ごと安く調達できたので、殻を割って実を取り出し、使ってみた。
胡桃の香りがいい。
でも和胡桃はもろく、パン生地に入れて混ぜる段階で実が砕けてしまうので、
西洋胡桃のように大きい塊が感じられないのが残念。

あ、壁の工事のやり直し、進んでないです。
資材調達や大工さん手配がなかなかスムーズにいきません・・。
今月の開店は無理かも・・・。
地道に頑張りマス。

壁、やり直し。(マジすか・・・)

2009-10-04 08:56:33 | 店舗
凄く雨が降った。
と、翌朝、店の床の一部に水が溜まっているではないか!

すぐに設計士さんを呼んで診てもらう。
・・・はっきりしたことはわからないが、もともとついていた車庫の外壁
の板が一部剥がれはじめ、そこから店の「壁の中」に水が入り、それが下
の方へ伝わり、床が濡れたらしい。
つまり、外壁を伝って、「壁の中」に水が入ったというコト。

・・・・は??
そんなコトあるんでしょうか・・???と呆然。

じゃ、今後、雨に降られたらどうなるんでしょうか???・・と
脳ミソの足りないアタマでグルグル考え始める。

ひとまず、店の壁は張り直しをしなければならない。
壁の中に雨が入り、このままにしていたら腐ったりしてくるハズ。

で、壁の一部をやりなおす。



↑石膏ボードを剥がした壁。水がしみて、石膏ボードが湿っていた・・。(凹むなあ・・・)

で、水が入らないようにコーキングをする。
この上に石膏ボードを再度はめ込み、またペンキを塗ることになる。

しかし、店の壁をやり直すだけでは問題解決はしない。
もともとの外壁になんらかの策を講じなければ。



↑問題の外壁。(黄色部分)板が若干剥がれている箇所がある。
そこを封じなければまた同じことが起こりますな。
ひとまず、撥水の応急措置でペンキを速効で塗り直しました。


しかし・・・。全面的に板を張り替える場合、ハンパじゃなくカネがかかる。
家族会議の結果、もともとの外壁に全面的にサイディングを使用することに。
そうすれば雨風の被害はなんとか受けずに済むらしい・・。

ま、外壁を全面的にサイディングするとすれば、多少時間がかかるので、
店を始める前の今のタイミングで発見できたことは不幸中の幸い。
(う~、強がったりしてマス)

しかし、いつになったら完全に終わるんだろうか・・。

ま、こういうのも私らしい。(と、しておこう。)




蔵戸が入り、店が完成。

2009-10-01 17:35:24 | 店舗
店の玄関戸は蔵戸にしたいと思っていた。
(当初から蔵戸を熱望していた記事はこちら

しかし。。。気に入る骨董品の蔵戸は高くて、貧乏パン屋の及ぶところではない(泣)。
ネットオークションでは競り負けたし・・・。
骨董品でも手に入りそうなものは、やはりデザイン的に少し納得いかないものになる。
・・・で、建具屋さんに蔵戸を作ってもらうことにした。
本当はどこかで使われていた蔵戸が希望だが、それは前述のように高いものに
なるので、建具屋さんの力を借りた。

↓で、建具屋さんが作ってくれた蔵戸がこちら。

標準的な蔵戸のデザイン。塗装は設計士さんが担当してくれた。
本当は重厚感がほしいので、金具も付けて欲しかったのだが、財政難で断念しま
した。

でも、あまり重厚感がない蔵戸のほうが、この小さなパン屋には似合ってるかも
しれない・・と無理やり納得(笑)。
ま、私が使っていずれ骨董品にしよう、と目論んでいる。




↑外壁塗りの様子。
私が白壁を担当したので、がっつり養生した。
プロの塗装屋さんはこんなに養生しないらしい・・・。あたりまえか・・・。



↑外壁塗りを終了。茶色部分は主に設計士さん、白壁は私が担当。
ペンキがはみ出している部分、いろいろと誤魔化してマス(汗)。
(外壁だけでなく、内装も誤魔化しポイントがたくさんありマス・・・。)
シャッターが降りている時の全体像はこんな感じ。
(これは蔵戸がまだ付いていない段階の全体像)




↑蔵戸をハメての店。
外灯は蔵戸のそばにつけたいと思ったが、夏季の虫を考えると入口から離した
ほうがいいと判断し、店の左端へ。
(↑ココ石鳥谷町は大自然なんです!・・・田舎ともいいます。)

というわけで、大工さん、水道屋さん、電気屋さん、屋根屋さん、基礎屋さん、
建具屋さん、資材屋さん、そして設計士さんのおかげで店が出来上がりました。
皆様、本当にありがとうございます。
皆様の仕事の積み重ねでこの店ができたこと、ずっと忘れないと思います。

おばあちゃん家のようなパン屋でありたいなあ、ハード(店自体)もソフト
(商品を含め、パン屋としてのあり方)も。

開店まではもう少し時間がかかりそうだが、できることをできるペースで積み
重ねたい。


保健所の立会検査が入る(緊張・・・!)

2009-09-24 17:20:25 | 店舗
店舗の設備がほぼ出来上がり、いよいよ保健所の立会検査となった。
検査のいくつもの基準項目をクリアしなければならない。

項目は
①パン製造室はパン売り場とは区画(仕切る)すること
②器具と器具の間、人の通る動線は80cm以上の間を設けること 
③製造室、cafeスペースそれぞれに手洗いを設けること 
④床から1mの高さまで耐水構造であること・・・などなど、沢山の検査基準がある。

これらの基準をクリアし、且つ、作業動線をスムーズに、且つ、お客様が入りやすいように・・と
4月から設計士さんと打ち合わせを繰り返してきた。
私の店はもともとは車庫で、なんといってもスペースが狭い。
なので、規定どおりの空間を設けることをはじめ、項目をすべてクリアするのはかなり困難ではあった。
そのために設計の段階で何度も保健所に足を運び、保健所の方に相談にも乗ってもらった。

保健所からは一応OKをもらった図面でここまできたが、肝心のオーブンのサイズ
が実は当初予定のサイズと若干違っていたため、全体のレイアウトに影響が出た。
急遽、器具の配置を途中で変更し、保健所の検査に臨むこととなる。

検査官は保健所に相談に行った時にいろいろとアドバイスしてくださった女性2人だった。
各項目をチェックし、要所要所を確認される。
ドキドキするなあ・・・。これでNGだったらどうしよう・・・工事やり直し・・・?と小心な私は大いにビビる。

検査官のお二人は一通りのチェックを終え、「雑穀を扱うなら花巻の『雑穀MAP』に掲載できますよ』とか、
『店内を禁煙にするんだったら保健所のHPで紹介できますよ』とか好意的な
情報を提示してくださった。

ふう~。
ひとまず、なんとか営業できそう。




↑で、営業許可証、いただきました。
ひとつは菓子製造業(パン)の許可証。
もうひとつは喫茶店営業の許可証。
喫茶(cafe)は最初は無理だと思うけど、店を回すことを早く覚えてcafeもやりたいなあ。

あ、その前に開店準備進めないと・・・・。



建具たちが入る。

2009-09-22 16:12:47 | 店舗
棟梁たちの持ち場は終わり、建具屋さんの登場となった。
店の寸法に合わせて工作してくれた建具がどんどんはまっていく。
新規で作ってもらったものもあるが、殆どが再利用の建具たち。
古材の渋みがうまく出てくれるといいのだけど・・・。



↑風徐室から売り場に入る戸。
この取っ手は流木を使ってもらった。
取っ手の流木は弟が近くの川で拾ってくれたもの。
(流木の取っ手について、以前触れた記事はこちら。)塗装は自分で。



↑cafeスペースから手洗い場所へ行くための引き戸。
宮古の古民家で使用されていたものを再利用。
年月を感じると渋さとツヤがある。



↑この格子戸も以前、別な場所で使われていたものを再利用。
(向こう側の作業台、いろいろ片付いてなくてスミマセン)



↑欄間。これも塗装は自分で。
この格子ひとつひとつに刷毛が入らない。筆は入っても塗料が溜まってダマ
になってしまうので、このように雑巾に塗料を染み込ませてこする作業を
繰り返す。一日仕事だった。


↑で、その欄間をハメたらこうなった。
画像で見るとそれなりに美しいが、実物はもっと古びた感じだなあ・・。



↑風徐室の欄間。
これは建具屋さんに作ってもらった。
同じようなものをオークションで見つけたが、競り負けてしまい、作ってもらうことにした。
出来上がってみると、枠の色以外はオークションに出ていたものとそっくり。
上下に向かって細くなるデザインと、乳白色のガラスが気に入っている。
さすが~!職人さんの手仕事。

さて、建具の真打である「蔵戸」はちょっとイロイロあって、まだ付いてない。
(イロイロの原因は私。)
どんなふうに出来上がってくるかなあ。
不安と楽しみが入り混じっている今日この頃なのです。