立正大淞南高 甲子園速報

立正大学淞南高校硬式野球部の甲子園での活躍ぶりをお伝えします。
―「モラリスト×エキスパート」を育む。立正大学―

立正大淞南 最高の夏 その2

2009-08-23 05:37:41 | 日記
「力尽きました。満足です、これが限界です」
開口一番、太田監督はやや甲高い声で言った。
「子供たちには、もう余力がありませんでした。完全燃焼です」
そして、さばさばとそう続けた。

あまり表現してはならないだろうが、練習グラウンドから宿舎の往復、甲子園への往復などは、発症が見られあたり前のこと全員がマスクを着用し、人との接触を極力避ける。それで精神的に参ってしまう選手もいたはずだ。

「勝っても、今日までだと正直、覚悟しました」
控え投手がいない。準決勝はこれ以上のパフォーマンスはできない、最後は9人になっても闘うという気持ちはあるが、それには限界がある。
「全国のベスト8、初出場で4000校の残り8校に残ったのはとても素晴らしいことでした。頑張ればどうにかなる、その大切さを選手達が教えてくれました」
力を出し切っての準々決勝敗退。それで負けたらしょうがない、潔くありたい。

「最高の夏でした。でも、この悔しさを新潟国体で晴らします(笑)。リベンジです」
9月後半、今度はベンチ18人全員が揃い“本来の楽しい試合”が待っている。
また、グラウンドで、みんなの笑顔が見られるのである。

阪神甲子園球場。夏の甲子園。
「初出場でベスト8です。頑張れば優勝に手が届きます、そんな夢が目標になりました」
若き太田監督、ひとつため息をつき、すぐに、次、秋の大会に思いを馳せる。
そこに悲壮感はない。選手全員がサインに大きくうなずき、太田監督とアイコンタクトをして意思疎通は抜群。しかもフィールドでは笑顔でいつも楽しそうに野球している。

誰もが引き込まれてしまう立正大淞南野球、それは新しい時代の高校野球だ。

Photo:力投する崎田投手


文・写真/岩瀬孝文(立正大学スポーツ広報)

www.ris.ac.jp 立正大学 
www.shonangakuen-h.ed.jp 立正大学淞南高等学校


最新の画像もっと見る