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Booklog 内田麟太郎の本棚
南塚直子さんが写植文字を見本に、タイトルをエッチングしてくださいました。
活字体と違いインクのにじみが温かみとやわらかさを加えています。
画像は部分です。童心社より来年二月に刊行されます。
秘密の作業をしていました。それからこんな詩を。
「子どものための少年詩集 2021」 銀の鈴社 2400円+税
応募作から編まれたアンソロジーです。
選考委員は、池田雅之、こやま峰子、なんば・みちこ、藤沢周、銀の鈴社(柴崎俊子、西野真由美)、内田麟太郞。
私が選ばせていただいたのは、井上良子、白谷玲花、津川みゆき、野原にじうお、半田信和さんの作品です。いずれもいいものでした。それにしても選考委員それぞれの詩観が違うのには驚きました。しかし、これでいいのでしょ。私が自分の詩観だけで選んだら、世に出られる方も出られなかったでしょうから。一番優秀な選考委員は時かもしれません。
パソコンが上手くいかず一時間ほど、もたもた。隣室のさるものを抜き一分後に差し込んだら回復しました。
礼状をいくつか書き、年賀状の版下作りを。文章だけです。ラクスルに発注しました。
開館二ヶ月ほどになりますが、ともだちや絵本美術館はまだまだ大賑わいのようです。
本日は河辺の西友までムジナと散歩。冬用のもこもこ部屋着を買ってきました。
それからごろごろしながら、少年詩「ごよう」を一篇。
午前中は二ヶ月に一度の定期検診へ。相変わらず。
午後は休日なので、ごろごろすやすや。こんなものが二つ。
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ゆき
そらからこどもがおりてくる
まちのこどもにあいにくる
ちいさなこどもは
ちいさなゆきだるま
おおきなこどもは
おおきなゆきだるま
まちのこどもははなしてる
そらのこどもとはなしてる
あのね
あのね
あのねのね
こどものことばではなしてる
そらのことばではなしてる
みつかった
ドングリが
あたまにおちてきた
空をみあげても
なにもいなかった
ただ青い空だけが
ひろがっている
ぼくはうつむきつぶやいた
わざとちっちゃくつぶやいた
──さびしがりやの いたずらもん。
ぱっとかおをあげると
空耳があわててうつむいた
おおきな耳をあかくそめ
発行所:本の街・神保町を元気にする会
「特集 子どもの本と神保町」を野上暁さんが書いておられます。
書名、著者、出版社名が次々と。いいえ、びっしりと出てきますが、すこしも煩わしくありません。それどころか読み進むのがもったいないような気持ちになってきます。神保町を好きな筆者のわくわく感と、本への揺るぎのない視点が、どんどこどんと押してくる力になっているのでしょう。
ご覧の通りの名作が、どんな時代に、どんな情熱で出されてきたのか。わずか48ページの小冊誌ですが出版人の思いが熱く伝わってきます。
詩集の礼状などを書いたあとは、エッセイ(雑文)をUSBメモリーへ移していました。といっても一度ハードディスクを壊したので古いものはありません。また自分の書くものにまったく自信がなかったので、コピーも控えありません。某所にアクセスして調べましょう。
詩の絵本 『はなになりました』の表紙五案が届きました。
古本で求めた 『まざあ・ぐうす』(北原白秋訳/鈴木康司絵/角川書店 1976)の中から出てきたオマケです。絵も天才コージさんですが、白秋もまたことばの天才だと。
高校同期生柿原崇志さんの訃報が新聞に出ていました。80歳。
能楽大鼓方高安流。人間国宝、恩賜賞、日本芸術院賞などをもらわれています。
通学中も歩きながら熱心に謠っておられました。
矢崎節夫さんへのインタビューを推敲し返送しました。インタビューでもあり対談でもあるような面白いものになっています。
雑文集を出してくださる出版社へ「お言葉に甘えさせていただきます」と礼状を。
絵・長谷川義史
朝、のんびり散歩に出かけ、電線に架かる月が五線譜の音符のようで、「月光の そなた」などとダジャレしながら帰宅。いつものように礼状を書き、さて日付を書き入れようとカレンダーを見た途端、「ぎゃー!」。
ペースメーカーの定期検診の日でした。ダジャレしていたその時間に。アホですねん。
『ジャム・パン⑤』の校正が届きいくつかを直し、続いて袖の呼び込み文、登場者紹介、略歴をなどを書き、メール添付で送稿。それから少年詩の推敲をしていました。
岩崎書店 950円+税
荒井良二さんの絵本デビュー25周年記念1000部限定版です。
どんな絵本か。こんな絵本です。
昨日に続き矢崎節夫さんへのインタビューを校正。主に私の部分を削除していました。あまり削りすぎ読者に不親切にならないように気を配りながら。
たぶん、その構えを捨てることが、いまの私には必要のようです。ありのまま自由に書く。
昨日の大牟田
朝一番でムジナと診療所へ。恒例、インフルエンザワクチンを打つてきました。
そのあとは礼状を4枚。
昼寝から起き 、こども文学の実験『ざわざわ』(特集・矢崎節夫)の矢崎さんへのインタビューが文字に起きてきたので、聴き取り不明なところなどに手を入れていました。(かなり真剣勝負のインタビューだなあ)と感じながら。
休日なのでのんびりしていました。のんびりしていたらこんなアホなものが浮かんできました。
ひるね
絵本「ダーラナのひ」 nakaban 偕成社 1400円+税
見返しをめくり私は思わず「美しい」と声をもらしていました。なんという海の美しさでしょうか。そして木の緑の。言葉は二行。
ダーラナは うみを みながら
ながいみちを あるいています
2場面目、3場面目と、変化する海の色。色彩の饗宴。いいえ、色彩のおもてなしといったがいいでしょう。そしてリズムのある筆運びからは音楽も聞こえてきます。
海辺に打ち上げられている 木や枝がいいます。
「ダーラナ ダーラナ
わたしを あつめてごらん」
ダーラナはそれらでたき火をします。火もダーラナにいいます。
「ダーラナ ダーラナ こんばんは」
くり返される「ダーラナ」。このリフレインは詩でしょう。nakabanさんは帯でこう語っています。「ダーラナは、ひとが誰でももっている孤独な魂をよびおこす存在かもしれません。」
受賞してほしい絵本です。
校正したり、手紙を書いたり、こんなものを書いたり。もうすぐ月食のようです。
昨夜10時頃、ふと(朝日新聞で 『ともだちや』が紹介されたけど)とAmazonを開いたら、絵本部門で第5位。品切れに。
18時10分現在 絵本部門12位です。
本日は絵本を紹介するつもりでしたが、夕方、ある画像のトラブルでへとへとに。で、Amazonの画面に。
絵本テキストを仕上げ某社へ。
自分の新刊紹介文を書き某社へ。
台湾より絵本 『なきすぎてはいけない』の契約延長の申請書が届きました。廃刊にならずに喜んでいます。
2021/11/17 朝日新聞 朝刊 画像はムッチーさんのブログより拝借
今朝の朝日新聞です。ともだちや絵本美術館のPRにもなり喜んでいます。
本日は健康管理長官ムジナの命令で、ひねもすぐうたらしていました。
あれ、ヤンマが。
吉野辰海 新作展
ギャラリー58
東京都中央区銀座4-4-13 琉映ビル4F
TEL 03-3561-9177 http://www.gallery-58.com
敬愛するネオダダの表現者吉野辰海さんの新品展です。
朝一番で眼科へ。いつものように様子を見ることに。
少年詩「やあ」を書き、FBにUP
午後から礼状二枚と、絵本テキストの初稿を。
進行中の詩集の絵を「Sさんではいかがでしょう」と問い合わせが。いかなる詩集出版社も児童書出版社も思いつかない方です。「内田さんの詩に合わないでしょ」。わたしはこんな組み合わせが大好きです。ぶっ壊せ! 内田麟太郞像。
「お願いします」。引き受けてくださるといいのですが。
児童文学作家漆原智良さんが 『灯台』12月号で絵本「ぞうさんのふうせん」(絵・北谷しげひさ 講談社)を紹介してくださいました。
絵本に出てくる文字数は「わずか131文字」と書いてあります。絵本 『がたごと がたごと』で最上一平さんに、手抜き作家(後に省エネ作家)の烙印を押されました。また、なにをいわれるやら。ひや、ひや。
でも、漆原さんは「シンプルな表現のなかに、幼児の想像力を風船のようにふくらませる」と。
某社より私の評論集(雑文集のこと)を出させてほしいと申し出がありました。嬉しいけども昔より存じ上げている出版社なので困惑しています。売れないとわかっているだけに。
ひねもす礼状を書いていました。
明後日17日。朝日新聞に登場します。不定期に掲載されているロングセラー誕生物語?「きみが生まれた日」(カラー)で、作品は絵本 『ともだちや』です。
捨て猫
ぼくの体の中には
ご先祖さまがいる
父と母だけではなく
祖父と祖母だけでもなく
先祖代々さまだけでもなく
ホモサピエンスよりもはるかむこうから
恐竜よりもはるかむこうから
三葉虫よりももっとはるかから
子猫が頭をすりすりしてくる
だれも教えていなくても
子猫の体の中のご先祖さまが教えている
星が話しかけてくる
──やあ、ひさしぶりだね。
──やあ、しばらくぶり。
ぼくの中の星があいさつをする