
日本で買ったパナレーサーのフロアポンプ(BFP-GBG)が壊れた。どうも空気が逆流してしまっているようで、T字のハンドルを下に押し下げた後に手を放すと、空気の反発力でハンドルが戻ってきてしまい、やたらとタイヤに空気を入れるのがたいへん。しかも、T字のバーが上に上がってくると同時に、ポンプについているゲージもゼロに戻ってしまう。もともと、どこにでも売っている2千5百円くらいの安物だからね。中で何かが折れたか何かしたんだろうなぁ。
しょうがないので、BigWというKmartみたいな店で、Repcoというメーカーのポンプを20ドル(2千円)で手に入れる。これが粗悪品で(笑)、やたらとフリクション(摩擦)があって、ポンプが重い。しかも、どこかから空気が漏れている。使えん・・・。オーストラリアの安物は本当に安物だ。ただ、気に入らなければ、レシートがあって、一ヶ月以内なら簡単に返品出来るからいいけどね。なので、返品決定。
先週末にトレーニングに行った時に、一緒に走ったオージーからポンプを借りる。ハンドルが木で出来た、タイオガのちょっとお高そうなやつだったんだけど、タイヤのバルブにハメる口がフレンチバルブとアメリカンバルブと両方ついていて、イチイチ、アダプターを付ける必要がないし、非常に軽い感じでスコスコと空気が入っていく。やっぱり、それなりのクオリティーなポンプは違うんだなぁと実感。いままで安物ばかり使っていたからね。早速、インターネットでどこのポンプが絶賛されているのかとリサーチ開始。
イタリア物のシリカがいいとか、ドイツ物のSKSがいいとか、いろいろと情報を集める。自転車ノリには一番身近なツールで、かなり頻繁に使うものだからね。何でもいいといえば何でもいいんだけど、こだわる人はこだわる。値段は好評価な物で5千円から1万円のようだ。しかし、ポンプで1万円は高いなぁ。
イタリア物のシリカというメーカーはかなり細かい部品まで補修部品として手に入るようだ。随分良心的なメーカーだ。このシリカのポンプが壊れて直したという情報をインターネットで見つけて、なんとなく読んでいた。症状は自分のパナレーサーと同じ。この人の場合、ワンウェイバルブという、空気が逆流しないようにするための弁が調子悪くなり、そこを掃除したら直ったとのこと。シリカのサイトには、丁寧にポンプの分解図がダウンロード出来るようになっている。”空気入れ”なんて、どれも大体同じような構造だろうからと、シリカのポンプのワンウェイバルブの位置を確認してみる。なぜか、日本語版もあって、これがちょっと面白い。ハイセンスな日本人が作ったんだろうなぁ。ただ、部品名が全部漢字に翻訳されていて、かえって難しく感じるのだけど(笑)。まぁ、洒落だろうね。サイトのインデックスにも「質実剛健」なんて書いてある(笑)。
早速、自分のパナレーサーも分解してみようと、バラシ始める。写真の①をクルクル回してホースを外し、ゲージのカバーとゲージ本体を外す。③をマイナスドライバーで回して外し、②の空気が通る管を引っこ抜く。いくつかOリングというゴムの部品が入っているので、無くさないように注意。ちょうど②の部分を回すと上下に分割出来るんだけど、そこから直径6mm前後の小さいゴムの玉が出てきた。おぉー、これがワンウェイバルブだな。なんと単純な仕掛け(笑)。こいつが、空気が通る穴を塞いで空気が逆流しないように蓋をするってわけだね。Simple is the bestで、これは壊れようがないなぁ・・・とゴム球が入っていた部分を綿棒で掃除してみると、結構、油で固まったホコリが出てくる。とりあえず、なるべく綺麗になるように掃除をしてから、もう一度ゴム玉を入れて、組み立てる。試しにタイヤに空気を入れると。。。。
直った(笑)。
単純に、ゴミがゴム玉と空気の通り穴の間に入り込んで、十分に穴を塞ぐことが出来なかっただけのようだ。こんな単純なトラブルで、このポンプを捨ててしまう人も多いだろうから、もったいない話だよね。いやぁ、直ったときは嬉しかったな。新しいのを買うより、直して使うほうが楽しいし、愛着も湧いていいね。
さぁ、同じようなポンプを持っていて、同じような症状で捨てようと思っている人はバラしちゃってください(笑)。