IN TERRA PAX 観劇記

東宝ミュージカルを中心に観劇感想を書いています。

蜘蛛女のキス 11月6日ソワレ

2007-11-06 23:11:40 | 蜘蛛女のキス
蜘蛛女のキス 11月6日ソワレ

モリーナ 石井一孝
ヴァレンティン 浦井健治
蜘蛛女/オーロラ 朝海ひかる
刑務所長 藤本隆宏
モリーナの母 初風諄
マルタ 朝澄けい


正直全く以って期待しないで行った舞台でしたが、予想外に感動できました。
特に浦井君の第一声とアンサンブル。
全く予測できない方向から攻撃をくらったような衝撃がありました。
なんてワイルド、こんなに力強いのに難しい和音もきっちりはまってる。素晴らしい。

本日の観覧席は2F最後列どセンター。
帝劇2FA席に比べたらめちゃ近いし、非常に見やすい席で大満足。

石井さんのモリーナは予想通り。
全く外さない役どころで作ってきたな、と思います。
やっぱりうまい。

浦井君は予想以上に役を作りこんでいて、これは今までの王子路線のイメージ払拭を狙ったな、という感じ。
今まで危険な高音はファルセットに逃げていた歌唱も、今回はきちんと基礎を作ったのか、非常に上手くなっていました。
…考えてみたら浦井君に会うのは6月のどさ周りマイフェア以来。
こんなに長いこと浦井君の舞台見てないの、ファンになって初めてじゃないだろうか。
ただファン的ににはここまでやってくれたことでも驚きなのですが、もしかすると作品的にはもっと熱くてもよかったかもしれない。
うん、人柄は伝わるんだけど、こう「政治犯=革命家」であることが薄れているんだよね。
だから、所長の拷問も意味があってやってるんじゃなくて、ただ単に所長がサドなだけ、という感じがしてしまう。ラストシーンの所長の台詞も空すべり。

…ええ、そうです、エリザでの藤本さんはいまいちでしたが、今回の藤本所長はかなり高ポイント。存在感も圧迫感もなかなかの好演でした。

特筆すべきはアンサンブル。
もーのーすーごーくっ素晴らしい!!!
Vの時以来の感動ですよ。まあメンバー的には他舞台でのセミプリンシパル~プリンシパルが揃っているわけで当然といえば当然ですが、いいものはいい。
オケ(バンド)も上手かった。てっきりカラオケだと途中まで信じてたくらい。
(2幕前のチューニングで気付いた^^;)

ウエイターは縄田さんだよね?あんなに若かったっけ??と思うくらいかわいかった(笑)

モリーナ母はすごくいい味だしていると思いました。
あの映画館蛍嬢衣装はビビッたけど(笑)

マルタは良くも悪くもないけど印象薄い。せっかくだからダンスも見たかった。。
歌はこの役だったらもう少し普通に歌ってもいいんじゃない?
なんだか主張が薄すぎて、むしろマルタ出ない方が恋人のインパクトが強くなるんじゃ、などと思ってしまった。

で。
ここまでに一度も名前を出していないプリンシパルがいます。
すみません、正直どうして彼女が絶賛されているのか理解に苦しみました。
ダンスは踊れる方だし、歌も悪くは無いと思いますがつまらない。(でもあれでシシィはネタでも「無い」。あれじゃ涼風さんと並べるのは失礼すぎるぞ)
ダンスは足もよくあがるのだけどなんだか優美さにかけるし、なにより一番オーロラに必要なセクシーな、女優というオーラが全く感じられない。
華がなくて小粒という印象。
歌は歌でごまかして入るものの音のとり方が曖昧だし、メイン曲の出を間違えるなんてひどいにも程がある。
アンサンブルとメイン二人の男性の歌がうまいだけに、非常に細かいところが気になって仕方が無い。

蜘蛛女は安寿さんとか、大浦さんで見たかったなぁ。。二人ともショーダンスは素晴らしいし、「華」は圧倒的。
蜘蛛女が出てくるたびにげんなりすることが多かったので、最後はオペラグラス使って視界から外してました。
これさえなかったら完璧だったんだけどなぁ。はあ


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