れいんぼう

心に花一輪

2500日の記憶 4、犬も皇室が好き  (2)

2010-04-30 | 日記
 (1)に続く
 先に園内を、所長が案内した。
 事務所に戻って来られるまで、私は事務所の中に居た。
 その時、窓のそとをふ~と白い影が、私の目をかすめた。
 何気なく外に目を向けると、何とそこにぺスが チョコンと座って、こちらを見ている。
 首にはロープが付いたままだ。
  
 「ぺス、どうしてここに居るの?。」
 びっくりする私に、

 「常陸宮様を、お迎えしたかったんだって!!  ずっとお座りして、宮様が車から出られてセンターの中へ入って行かれるのを、じーと見ていたもの。
 とっても、おりこうさんだったよ。」

 私の仕事仲間が、そう言ってぺスのロープを持ってくれていた。

 両殿下は事務所の厳寒前にさつき(ツツジの仲間)の木を、お手植えされた。

 その様子を、一目見ようと沢山の人達が集まり、遠巻きに見守った。
 その中に、ぺスも一人前にチョコンとおすわりをしてその宮様の様子を見ていたそうだ。

 私は今日という日は、ぺスどころではない。

 その友達に
 「すみませんが、ぺスを家まで連れて行って頂けませんか?」
 そう言うと、
 「貴女の出番は今からね。そそうのないよう、しっかりと頑張ってね。
 ぺスの事は任せてちょうだい。」

 しかし、その時のぺスは
 「僕、もう一度、常陸宮様を見たいよ。こんな機会はもう二度とないだろうから。」
 そう言いたげな目で私を見ている。

 そうだよね、
 ぺスだって感じるところは一緒なのかな? と、ふっと そう思った。
 本当に二度とこのような機会が訪れる事はないだろう。
 そんなぺスの気持ちはわかっても、今日だけは本当にぺスどころではない。

 お茶の準備も整い待っていると、両殿下、それに市長、所長、他警護の人達が帰って来られ
 二階の部屋に入られた。
 事務所の玄関や、階段の下、それに二階の部屋の入り口にそれぞれ警護の人が立っている。

 その中を、二階にお茶を持って上がる。
 
 とても緊張しながら一段 一段階段を上って行った。

 部屋の中には、両殿下と、女官それに宮内庁の方の4名しかおられない。

 まず 殿下に、それから華子様に お茶を差し上げた。

 下関29万市民の中でも、皇室の方に 直接お茶を差し上げる事が出来る幸福者は、めったといやしないだろう。

 気高く、気品があり、けがれのない、美しくやさしい華子様から

 「御苦労さま。毎日大変でしょうが、頑張って下さいね。」

 と、やさしい声で言われた。

 ”もう嬉しくて、嬉しくて、 よ~し 頑張るぞ!!!
 何が何でも がんばるぞ~。”

 わずか一言だったけれど
 そう心から思わずにはいられないくらいの説得力がある。

 これまでだって、仕事はすごく楽しんで頑張っている。

 もともと、大好きだった
 ”物を育てること”
 
 それに、何故だか 人が好き。

 人がイキイキとしている姿を見ているだけで、無理に人とおしゃべりをしなくても、そうした中に居るだけで、幸せな気分になれる。
 その上、このような機会に巡り合わせて頂き


 職場の皆さんに

   感謝 感謝 感謝 感謝 感謝


        次は びっくり かも・・・・

犬も皇室が好き

2010-04-30 | 日記
 平成5年8月7日、
 私の職場(園芸センター)に、常陸宮両殿下がお見えになった。
 下関で、海の記念行事があり、御来関された時に立ち寄られたのだ。
 今朝からの私は、落ち着かない。
 何といっても、宮様にお茶を出す役目を仰せつかっているのだ。
 それには服装まで・・”このような・・・”と、 
 白のブラウスに、黒のタイトスカートがいいだろう。・・と、
 この際だからと、白いブラウスをデパートで買った。

 朝、家を出るときに
 「ぺス、今日は、お母さんの最高の記念日よ。皇室の方に、お茶を差し上げるの。失敗しないようぺスも祈っててね。」
 
 そう言ってぺスに話すと、ぺスは 首を、ちょっとかしげて、
 「頑張ってね。 お母さん。」
 と、言いたげに聞いている。

 黒塗りの車が何台か到着。警護の方達と一緒に、両殿下が下りられた。

 2人がご結婚されたころに何度かテレビでお見かけしただけで、勿論お逢いするのははじめての事。
 
 宮様も白髪が混じってはいるが、華子様同様、品の良さ は やはり違う。




            つづく

久々 2500日の記憶 4、 爪騒動

2010-04-28 | 日記
 ぺスの足(後ろ足)の親指の爪が、伸びると自然にグルリと曲がって、そのうち爪の先が身に突きささってくる。
 早く気が付いてやれば良かったけれど、そうなってしまって初めて気が付いた。
 ぺスが、グシグシ、グシグシ、爪のあたりをなめている。見ると赤くはれ上がって今にも身の中に爪がめり込みそうになっている。
 あわてて医者に行く。
 いやがるぺスを台に乗せ切ってもらった。
 月日がたって、2回目の時には、もう怖さがわかっているだけに、大騒動。
 次の3回目の時には、男性の医者が2人と、主人と息子の4人がかりでおさえつけ切ろうとするが大暴れ。
 あまりのあばれように、当の爪はどうにか切れたものの、別の足の生爪がはげてしまった。
 
 こうした爪騒動で 又々 頭が痛い。

 もう、医者には行けそうもない。
 どうしたらいいか。
 どうすることが一番なのか。
 何かいい方法はないものか。

 悩み抜いている頃、テレビでムツゴロウさんの動物王国をやっていた。

 ”そうだ、ムツゴロウさんに 相談してみよう。
 あれほどの動物好きで、動物にふれておられるムツゴロウさんなら何かいい知恵を教えて
下さるかも知れない。”

 そう思い、わらをもつかみたい気持ちで手紙を出してみた。

 思いもかけず、2週間くらいでムツゴロウさんから返事が来た。

 まさか、あの外国を飛び回っておられる忙しいムツゴロウさんから、こうしてすぐにお返事を頂けるなんて思ってもいなかっただけに、天にも昇る気持ちで、ありがたく読ませて頂いた。

 動物の身体の仕組みや、動物の性質など色々な事が書いてあった。

 その中で、動物とは 一度受けた恐怖は身体が覚えていて、そのことに自然に反応するから
 
 「ぺスは、そのような状態では2度と爪を切らせないでしょう。
 薬に頼るか、ぺス自身がどうにかするしかない。」

 と、いうようなことが書いてあった。

 動物病院で訳を話し睡眠薬も分けて頂いた。 が、 ”もしこの薬を飲んだ為に ぺスに何かがあったら・・・・”

 色々考えていたら、怖くなって、とうとう飲ませる事は出来なかった。

 人間だったら、痛いとか、かゆいとか、泣きわめくとか、色々な表現の仕方で訴えようとするけれど、ペスときたら、痛いところを ただひたすら、なめているだけ。

 ものを言わないだけに、よけいかわいそうで・・・

 爪の問題は解決した訳ではないけれど、
  ”しかたない”
 と、私があきらめるしかない。
 ぺスも、自分で噛みきるとか、自分なりに努力はしているが、時期をはずしてしまうと
 身の中に食い込んでしまっている。
 すごく痛そうで、かわいそうだが、どうしてやることも出来ない。

 しかし肉に食い込んだ爪は、爪自身の呼吸が出来なくなるからか、そのうち、だんだんと腐ってくるのだろう。
 ポロっと折れ、肉から離れてしまった。

 それ以来伸びた爪は、肉に食い込む事はなくなった。

 ぺスも必死で爪を噛み切っているみたいだ。

 ムツゴロウさんからの手紙でぺス自身の ”生きざま”を教えられたようで、私の気持ちが少し楽になった。

 人からも、よく言われるし、自分でもよく思う。


 [もし、私達家族に万が一の事があって、ぺスが  ”野良” になったら、この子はきっと、生きて行けないだろうな。]

 そうならない為にも、私達が、しっかり 地に足をつけて生きて行かなくては・・・・

  

  「ぺス !! 何と言っても自分で強くならなければ・・・・ね 。」


                 爪騒動 おわり

雨の中のソンブレロ

2010-04-27 | 日記
 可愛い雨の風景を目の当たりにして、心が風船のようにフンワリ軽く空に浮かびそうだった。
 私は職場が近いせいもあり、通勤、通学の風景をこの目で見るなんて、めったにあることではない。
 今日はそれが叶った。
 朝8時前、国道191号線の山の田付近で、雨の中を登校中の小学生達に出逢った。
 色とりどりの傘をさし、まるでそこに ”虹”が出来たような風景だった。
 その虹が静かに流れるように動いている。
 どの子の顔も皆輝いている。
 
 やはり これが 日本の 元風景なんだろうな。

 幸せな日本の縮図がここにあった。

 北九州に行く前の


   とてもいい ”予感” が 胸をよぎる。

時間がない

2010-04-26 | 日記
 ほとんど毎日のように、日記を付けていると、それが癖のようになり書かない日はなんだか落ち着かない。
 自分の為の自分史を書き遺しておくことを決めた。
 今日も続きが待っているのに、頭が痛くて文にならない。
 又明日書くとしよう。
 外は又雨。雨が多すぎて日照不足になり、植物の生育がおかしい。
 ”やはり太陽はすごい。”
 と、改めて感じた次第です。