ソニーの記事に寄れば、「コンパクトカセットレコーダー第1号機は1966年発売の「TC-100」で、重さはわずか1.75キロであった」とされています。
それまでのオープンリール式に比べ、重さも体積も半分以下となったのです。
まだオープンリールの時代であった1965年には、「磁気テープ産業は約35億円であり、コンパクトカセットが誕生し、さらに音楽にも使用され始めた1969年には100億円を突破。その12年後の1981年には、オーディオテープだけで約1300億円の産業となり、輸出額も660億円となっていた。」と書かれています。
一方本年、日本レコード協会(RIAJ)は、2005年度年間および第4四半期の有料音楽配信売上実績をまとめ、「2005年度1-12月の累計では、インターネットダウンロードが数量で946万回、金額で18億5062万円、モバイルが数量で2億5838万回、金額で323億4000万円となり、その結果合計が数量で2億6790万回、金額で342億8301万円となったと発表しました。
片方はやがてウォークマンという、「音楽の聴かれ方、あり方」に大きな影響を与えた前哨戦の話であり、壮大な過去の話であり、後者はさらに数字は更新され続け、やがてデジタル・パッケージというモンスターを生み出す話のイントロに過ぎません。
機器の発達は当然のように、音楽を変え、音楽ビジネスを変えています。
限られた職業人の、クローズされていた音楽業界にアマチュアが大きな発言権を持ったのが、60年代の後半でした。
その頃、無謀にも、そうした世界に飛び込んだ、自己の体験をもとに綴る自分の耳と目だけの
狭い視野の物語=音楽小史です。
なお記事は、2005年秋から2006年への約4ヶ月続けていた前ブログを下敷きにし、1週間に1度のペースで書き込んでいくつもりです。