昔のNY地下鉄かと思うような、とんでもない事件が起きた。
ニュースを読んで、最初はものすごく頭にきて、現代人の無関心・冷徹さ、
男性の不甲斐なさにガッカリした。
最初の衝撃が一段落して、なぜこんなことになったんだろう?と考えてみた。
40名も乗客がいて、半数が男性として20名。
そのうち一体何人が、犯罪が起きていることに気付いていたかということ。
<強姦>特急内で暴行、容疑の36歳再逮捕 乗客沈黙 - 毎日新聞
このニュースだけでは、犯人が凶器を持っていたのか、体格や風貌も分からない。
そしてポイントはその女性が「泣いていた」というところ。
果たして、助けを求めたり抵抗したのかどうかということ。
サンダーバードがどんなイスの配置だったか知らないけど、
特急ならおそらく見えにくい配置になっている。
脅し文句が聞こえていなければ、泣いているだけの女性だと、
40名の同乗者はその2人が知り合いだと思った可能性がある。
だとしたらその人たちは通報をためらうと想像する。
傍観者効果 というのがある。
多元的無知 - 他者が積極的に行動しない事によって、事態は緊急性を要しないと考える
責任分散 - 他者と同調する事で責任や非難が分散されると考える
評価懸念 - 行動を起こした時、その結果に対して周囲からのネガティブな評価を恐れる
つまり傍観者が多ければ多いほど、誰かが何とかするだろうと考える人間心理
自分が居合わせたらどうするかは、正直想像がつかない。
だけど、たとえばその女性がトイレに連れられていく時に誰かの顔をみて
“助けてください”といえば、普通の人間ならきっと何か行動を起こすと思う。
どうしよう…と迷ってる場合、ちょっとした後押しがあれば人は動く。
以前書いたけれど、痴漢にあったときに、目の前の男性に助けを求めたら
ちゃんとその男性は助けてくれたという事実がある。
そのときに警察官が言っていた。
「電車というのは逃げ場のない密閉空間で、犯罪は非常に多い。
みんなよく寝ているけど、それは無防備ともいえる。
なにかあったら、すぐに別の車両に逃げるか次の駅で降りるように」
先日の長崎県知事発砲殺人といい、この公共暴行(傍観)事件といい、
日本はまるでアメリカとそっくり
今後の日本は犯罪者が増えることがあっても、減ることは無いと思う。
こういうことを未然に防ぐには、公判中で強姦罪を認めているにもかかわらず、
自由に出歩けるという、社会システムと法律を変えるしかない。
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再犯の強姦者は、気が弱そうな女性を巧みに嗅ぎ取ったのかもしれない。
こんな世の中だから、他人が助けてくれるなんて考えは捨てましょう!
女性達 自分の身を守れるのは自分だけですよ。
サンダーバードや湖西線は結構使うので、乗り合わせる可能性もあっただろうから、他人事と思えません。
怖いなー、でもたぶん私だったらRavさんと同じく、大人しく従ったりしないだろうな。
殺されたほうがマシだとさえ思う。
それに見てるほうだったとしても、少しでも変だと思ったら通報してますね。
以前、国道で車を停めて、泣きじゃくっている女性の腕を掴んで何か言ってる男性を見かけたので、通りがかりの交番に通報したことがあります。
「たぶん痴話げんかだとは思うけれど、女性が大泣きしていたし、国道を車で走行中の野次馬(私ですがw)もよそ見して危険だから見に行って下さい」って言ったらすぐにパトカーで出動してくれました。
それにしても、一人も通報する人がいなかったことと、Ravさんの言うように、「助けて下さい」さえ言えない気の弱そうな女性を嗅ぎ取ることの出来る、犯人の嗅覚に驚きです。
福井駅…とあったので、noaさんのことが頭に浮かびましたよ。何度も同じ電車で犯行があったというんで、関わりにならなくて良かったです。
>殺されたほうがマシだとさえ思う。
同感。心を殺されるのと同じです。自分が20歳くらいの時のことを思い出しても、相手はどうやら凶器を持って無かったようだし、ニュース画像の風体だと大男の強面じゃないし、絶対に抵抗したはず。しかも駅員が検札にきたという絶好のチャンスに黙ってたんでは、近くの同乗者が「痴話げんか」と思っても不思議はないですね。駅員の対応をみてたなら、私も通報はしなかったかも…
気が強すぎるのもなんだけど、弱すぎるのはあらゆる面で危険がいっぱいです。この事件は違うけど、手を伸ばした時点で振り払う、顔をジッとみるなどすれば、ほとんどの痴漢はあきらめます。よりヒドイ被害に進行する前に食い止める自己努力は必要ですよ。
>通りがかりの交番に通報
そういうの必要ですよね。
車が通る幹線道路ど真中に座り込んでる白人女性がいて、困った顔している白人男性に「なぜみてるの?」ってきいたら「She is crazy」といいながら、連れ戻しにいきました。もし目の前で事故ったら一生後悔するのに。
自分の経験を言わせてもらえば、アメリカにいた頃は、困っている人には手を差し伸べる習慣があったんですが、日本ではそうすると敬遠されたり、疑いの眼で見られたりすることが続いたんで、いつの間にか傍観者のスタンスを取るようになりました。
他人がどうなろうが自分と関係がない。無関心、無気力。先ほどニュースでやってましたが、高校生の出世意欲調査で日本は最下位だったそうですが、これも繋がっている感じがしますね。
親切にするのが恥ずかしいという妙な風潮がありますよね。ほんと奇妙な国です。助けたら殺害や傷害被害にあったという報道ばかりするので、みんなそうなるんでしょうね。助けて何かあるかというと、人道的正義感が満たされて、罪悪感は残らないというくらいでしょうか。
>高校生の出世意欲調査で日本は最下位
金銭的豊かさの代償で、夢を失った先進国の悪例ですね。