この画像は一体なに？
これが女神イアンベなのだ。
まるで腹踊りのようであるが、正しくは両の乳房が目で
腹部に鼻、そして、女性器が口！
ふざけているような姿だが、イアンベはこの世で唯一の才能を持つ。
それは、恐ろしい悲しみに打ちひしがれている者を笑わせること！
これはギリシアの神々、精霊が山ほど居ても
イアンベにしか出来ないことなのだ。
マエストロ・ベスが語るIambeの香りのお話はこうだ。
イアンベは牧神パンと美しい妖精エコーの娘にして
大地母神デメテルの友人。
デメテルが娘を誘拐され、悲嘆にくれていた時に
この深い悲しみに沈む母に元気を与え
笑わすことが出来たこの世で唯一の存在でした。
彼女の香りは慰め、美、歓びです。
さて、イアンベは如何にして、嘆き悲しむデメテルを笑わせたのか？
スカートをまくり上げ、隠し所を露出させて踊ったのである。
コミカルに、底抜けに陽気に、くねくね、チラチラと！
ヴァイアルからは暖かくて甘く、シックな雰囲気のアンバーが香るけれど
肌につけてみるとピンクと白と黄色とオレンジの花束のようである。
薔薇、控えめなクチナシ、ちょっとグリーン系なのは匂いグラジオラス。
香りの強い花が原料のメインであるのに、むせるほどではないのは
清潔感のあるホワイトティーのおかげであろう。
明るくて華やかで、馬鹿なことをしていてもどこかシャキっとしていて
それが女神イアンベの女神たる所以だろうか。
憔悴してものも食べられなかったデメテルも
このイアンベの度肝を抜くダンスに思わず笑ってしまい
やっと少しのミント入りの麦粥を口にすることが出来たのだという。
どんな時でも、ちょっとエロなユーモアは力強い。
ただのエロスだけなら、薄汚さも免れないが
ユーモアと合体したエロスは心の根源を揺さぶるのかも知れない。
どんな愁嘆場、修羅場、危機をも収めてしまう力があるのだろう。
そういえば、私達の国にもこれと良く似たお話があり
イアンベに良く似たヒロインが、太陽を呼び戻してくれたっけ。
Iambeの香りは次第に甘さを増し、イチヂクのシロップ煮のようになって
笑い過ぎてお腹が空いた時に
イアンベによって、泣いていた口に甘いお菓子を放り込まれるのだ。
