北京=倉重奈苗】中国の主要5大学で、中国人学生が日本人留学生と共同で暮らす学生寮をつくる計画が進んでいる. 日本に留学した経験のある香港の実業家、曹其●(●は金へんに庸、ツァオチーヨン)さん(74)が各大学に2千万元ずつ計1億元(約16億円)の建設費用を寄付したことで始まった. 曹さんは「日中関係の未来を若者に託したい」と意気込む. 曹さんは1957年に来日し、62年までアジア各地からの留学生を受け入れていたアジア文化会館(文京区)に住み、東大で機械工学を学んだ. 米国留学を経て65年に香港に戻り、家業の紡績業を継いだ. 日本との取引でトラブルに遭った際、解決に力を尽くしてくれたのが留学時代に付き合いのあった日本人. 「学生時代の出会いは一生の宝になる」と実感したという. クリスチャンルブタン 靴 尖閣諸島沖の漁船衝突事件をきっかけに日中関係が悪化した2010年、自らの体験を生かしたいと北京大、清華大、復旦大、上海交通大、浙江大に学生寮の設置を提案した.