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台本おきば☆

タイトルを読んで字の如く。

ひぐらしのなく頃に~語~【里恋し編・後編】

2011-06-20 01:54:32 | 声劇用台本
ひぐらしのなく頃に~語~【里恋し編・後編】

原案【ひぐらしのなく頃にシリーズ】著者・竜騎士07
作者・ゴドメ 作画・神田晶

※この台本は(株)スクウェア・エニックスより発行された
 スクウェア・エニックス小説大賞コミックアンソロジー
 【ひぐらしのなく頃に・語ばなし編3巻】より抜粋し、声劇用にアレンジしたものです。
 
 あくまでも個人利用の為のものであり、商業目的での使用は固く禁止させていただきます。
 この台本の使用によって生じた問題などは当方 一切責任を持ちませんのであしからず。

☆配役表☆
♂:2 ♀:5 不問:1 計8名

北条鉄平 (ほうじょう てっぺい):鉄平 :♂

・沙都子と悟史の叔父。詐欺と恐喝で生計を立てているチンピラ。
 兄夫婦が死んだことで悟史と沙都子を引き取った後、兄夫婦が残した財産を使い込み、
 北条兄妹に虐待を繰り返していた。ややヤクザ風の口調で話し、外見もヤクザ風である。

北条沙都子(ほうじょう さとこ) :沙都子:♀
キャラクター参照は此方☆
古手梨花 (ふるで りか)    :梨花 :♀
キャラクター参照は此方☆
前原圭一 (まえばら けいいち) :圭一・K:♂
キャラクター参照は此方☆
竜宮礼奈 (りゅうぐう れいな) :レナ・レ:♀
キャラクター参照は此方☆
園崎魅音 (そのざき みおん)  :魅音・ミ:♀
キャラクター参照は此方☆
間宮律子 (まみや りつこ)   :律子 :♀
・鉄平と共に悪どい商売をしていた女、失敗した犯罪の罪を鉄平に擦り付けるため近付く。
ナレーション          :ナレ :不問


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


鉄平(M)「最初は利用してやるつもりだった・・・
     だがそのうち哀れんで手を差し伸べた・・・ それから収拾がつかなくなった・・・
     ならず者で通っていたはずなのに、いつからこんな甘い野郎に成り下がってしまったのか
     だが、これはこれで悪くない・・・
     当面の問題は金の事くらいか・・・ これを機にまっとうな職でも探そうか?」

鉄平  「沙都子ぉ、沙都子ぉー! ・・・おらんのかぁ?
     ったく、沙都子のやつどこに行きよったん? ・・・んん? !? こりゃぁ・・・!」

ナレ   居間に残された1枚の紙をみて驚愕する鉄平。
     時を同じくして雛見沢から興宮へ向かう1台の車があった。
     運転しているのは悪意のある笑みを浮かべた女、そしてその後部座席には
     手足を拘束され、目隠しに猿轡までされた沙都子の姿があった。

律子  「後は鉄っちゃんが私の言う通りに動いてくれれば万事解決ねぇ・・・
     それにしても鉄っちゃん、頭がどうかしちゃったのかしら
     こんなガキと一緒に生活なんて・・・ねぇ?」

沙都子 「ング・・・ッ! ンンッ! ンーッ!」



OPテーマ【super scription of data】

    
ナレ   時間は朝に戻る、学校ではいまだ登校してこない沙都子に不安を覚えた圭一達が
     沙都子の身をあんじていた。

圭一  「あれ?沙都子はまだ来てないのか?」

梨花  「みぃ・・・ まだなのです」

レナ  「沙都子ちゃん、どうしたんだろうね・・・」

魅音  「・・・まさかとは思うけどね、叔父が何かしたんじゃ・・・」

圭一  「電話の一つも無いみたいだし・・・ 今日の帰りに皆で沙都子の家に行ってみようぜ!」

梨花  「みぃ・・・」

梨花(M) 「沙都子・・・!」

ナレ   梨花は心中で己の愚かさを呪った。
     数え切れないほどのバッドエンドを迎えてきたはずなのに何故 気を抜いてしまったのか
     沙都子の笑顔を見たからといって、どうして鉄平を信じてしまったのか。
     いや、今回の騒動に鉄平は関係していないのかもしれない・・・
     しかし、だからといってこのまま沙都子に何かあれば悔やんでも悔やみきれない。

     放課後、焦りと不安を抱え北条家に向かった梨花達が見たものは
     険しい表情で原付に跨る鉄平だった。

圭一  「大丈夫かな沙都子のやつ・・・」

魅音  「あ! あれ!」

圭一  「え? !? あいつ! 沙都子の叔父だよな!? どこに行く気だ!?」

魅音  「あっちは興宮の方向だよね・・・ 大丈夫、ナンバーは押さえたよ!
     後は興宮の知り合い全員に探させる!」

レナ  「二手に分かれよう! レナと梨花ちゃんで沙都子ちゃんの家に行くよ!
     圭一くんと魅ぃちゃんは叔父さんをっ!」

魅音  「よし、わかった!」

ナレ   梨花達が動き出してしばらく、鉄平は興宮近くの工事現場にいた。

律子  「鉄っちゃーん、お久しぶりねぇ」

鉄平  「律子・・・ どのツラ下げて戻ってきたんね! あぁんっ!?」

律子  「アッハハハハ! ゴメンねぇ ・・・でもねぇ、鉄っちゃんが悪いのよ?
     役立たずのくせに金食い虫なんだからっ!」

鉄平  「な、なんじゃと、このボケェ・・・
     この落とし前きっちりつけてもらうけぇ! 覚悟しろやぁっ!!」

律子  「ウフフ・・・ そんなこと言ってると沙都子ちゃんがどうなっても知らないわよ?
     ねぇ鉄っちゃん、これ見て?」

鉄平  「・・・? あぁん!?」

ナレ   律子が自分の横に被せてあったブルーシートをめくると
     そこには人質となった沙都子が横たわっていた。
     そしてよく目を凝らすと、その上にはロープで吊るされた鉄骨の束がぶら下がっていた。

鉄平  「さ、沙都子!」

律子  「ねぇ鉄っちゃん、これすごくない? 私が考えたのよ?
     このロープをちょいっとナイフで切るとね・・・
     沙都子ちゃんがぺしゃんこになっちゃうのよ!」

沙都子 「ングッ! ンーッ!」

律子  「別にこんなガキの命なんてどうでもいい・・・
     私を殴りたいって思うなら・・・ 好きにすれば?
     まぁ その前に私はこのロープを切ってバイバイするけどねっ!!」

鉄平  「ぐっ・・・!」

律子  「ウフフ・・・ フフフフッ・・・ キャハハハハハハハッ!!」

鉄平  「律子ぉ・・・!」

律子  「あらぁ? 鉄っちゃんやっぱりこんなガキが大切なんだぁ・・・
     随分とまぁ丸くなっちゃって・・・ まぁ 別に私はどっちでもいいのよ?
     鉄っちゃんは今すぐ私を殴りにくればぁ!?」

鉄平   「くそがぁ・・・! 律子よぉ、何が目的だいね!?」

律子  「・・・そうね、鉄っちゃんが大人しくこのお縄に縛られてくれれば
     この子だけは逃がしてあげてもいいわよ?」

鉄平  「・・・わしを売る気か?」

律子  「売るなんてとんでもない!ちょっと怖ーい人たちの所へ
     謝らせに行かせようと思ってるだけよぉ?」

鉄平(M) 「なるほど・・・ 園崎、若しくは関係者に売る気か・・・」

ナレ   律子に悟られぬよう沙都子をみる鉄平。

鉄平(M) 「・・・沙都子 ・・・今、律子の要求を受け入れれば
     この先待ち受けているのは間違いなく・・・死 ・・・どうする!?
     ・・・わしは阿呆か? 今から走って律子をボコボコにして逃げりゃいい
     それで鬱憤は晴れ自分も助かる・・・ 沙都子の事など知ったことか
     どうせ利用するだけして後は知らん、元々そういう予定だった
     ・・・ならば何を悩む? さっさとこのアマをぶちのめそう!」
     
ナレ   鉄平は本来 自分がロクでもない人間だという事を思い出す。
     今まで数え切れないほどの人間に暴力を振るい、肉体のみならず
     その人生までも傷つけて来た・・・ 勿論、その中には沙都子も含まれている。
     ならば何をいまさら躊躇することがある?
     今までのように、そしてこれからもそんな風に生きていけばいいのだ。

鉄平(M) 「・・・そう、わしはただのチンピラじゃ!
     ・・・なのに ・・・なのに何故 身体が言う事を聞かん!?」

律子  「ウフフ・・・出来ないんでしょ?
     そうよねぇ、この子の事 大事に思い始めちゃったんでしょ? ばっかみたい!
     ・・・そーだ、じゃぁ最後に沙都子ちゃんとお話させてあげよっか?」

ナレ   そう言うと律子は、沙都子の目隠しと猿轡を外した。

沙都子 「ンンッ!? プハッ! おじさま! 一体 何をしに来たんですのっ!!」

鉄平  「さ、沙都子! な、何って・・・ このアマに落とし前つけに来たに決まっとろーがぁ!
     お前を助けに来たとかじゃぁないんね!」

沙都子 「そんなのわかっておりますわよ!
     だから・・・ だからさっさとブチのめしちゃってあそばせ!
     こんな女なんか おじさまならすぐに倒せますわよっ!!」

鉄平  「わ、わかっとるわ!」

律子  「ふんっ、威勢だけは立派ねぇ! でも鉄っちゃんはあなたが心配で手を出せないのよ」

沙都子 「五月蝿い! 黙れこの業突く張り女!!」

律子  「・・・なんだってぇっ!?」

ナレ   沙都子の罵声に腹を立てた律子は、手に持っていたナイフで沙都子の頬を切りつけた。

律子  「人が大人しくしてれば調子こきやがって! このクソガキがッ!!」

沙都子 「キャァッ!」

鉄平  「沙都子っ!!」

沙都子 「い、痛くも痒くもありませんわ! ワタクシはお前なんかに負けませんのよ!」

律子  「ッ!? このガキ・・・ もうちょっと痛い目みねぇとわかんねぇか!」

鉄平  「やめい律子ぉ! わしが・・・ わしが大人しゅうする! だからもうやめんかい!」

律子  「・・・ウフフ、本当? 鉄っちゃん?」

鉄平  「・・・おう」

律子  「じゃぁ はい、これ飲んでくれる?」

ナレ   そう言うと律子は小瓶を鉄平に投げわたした。

律子  「ちょっと眠ってもらうだけだから
     鉄っちゃんがオヤスミした後、この子は放してあげるわよ」

鉄平  「・・・律子ぉ、約束は守るんよ!」

ナレ   鉄平は律子を睨みつると、一気に薬を飲み干した。
     即効性の薬なのか、鉄平はすぐに地面に倒れ伏してしまう。
     そんな鉄平を暫く眺め、律子は高笑いを上げた。

律子  「キャハハハハハッ!! こいつホント馬鹿だね! 救いようが無いほどにさぁ!」

沙都子 「おじさまっ!」

律子  「さて、それじゃ沙都子ちゃん・・・ アナタはここでサヨナラね
     鉄っちゃん縛ったらすぐに殺してあげる」

沙都子 「この・・・ この卑怯者!」

律子  「大丈夫だって、あの世でまた鉄っちゃんと会えるわよ」

ナレ   沙都子を鼻で笑いながら鉄平を縛ろうとする律子・・・
     その瞬間、鉄平の手が律子の腕を掴んだ。
     鉄平は薬を飲み干すフリをし、反撃のチャンスを窺っていたのだ。
     予期せぬ出来事に律子は驚愕の声を上げる。

律子  「!? アンタまだ眠っていなかったの!?」  

鉄平  「このクソがぁ!!」

ナレ   反撃に転じようとする鉄平、しかし不自然な体勢のため律子に腕を振り払われてしまう。
     怒りに満ちた表情で律子は沙都子に駆け寄った。

鉄平  「しまっ・・・!」

律子  「アンタが逆らうからいけないんだよ! 二人ともココで息絶えなっ!!」

ナレ   鉄平は走り腕を伸ばした。
     しかし その腕が律子に届く間も無く、律子のナイフがロープを切断する。

鉄平  「沙都子ぉぉぉぉぉぉぉぉお!!!」

ナレ   鉄骨が沙都子を目掛けて降り注ぐ。
     爆発の様な轟音を上げ、自分に迫る鉄骨に死を覚悟し目をつぶる沙都子。
     一瞬 気を失いかけた沙都子だが、律子につけられた頬の傷以外に
     痛みを感じていないことに気付き恐る恐る目を開く。
     そこには沙都子を包み込むように覆いかぶさっている血まみれの鉄平の姿があった。

鉄平  「さ、沙都子ぉ・・・ 怪我ぁないんね?」

沙都子 「おじさま!! 何でですの!? 何でワタクシのためにそこまでっ!?」

鉄平  「沙都子ぉ・・・ い、色々すまんかったいのぅ・・・」

沙都子 「何がですの!? おじさま! おじさま!! おじさまったら! 返事をして下さいましっ!!」
   
ナレ   崩れ落ちる鉄平に必死に話しかける沙都子。
     しかし その背後には冷静さを取り戻した律子が二たび その凶刃を沙都子に向けていた。

律子  「チッ・・・ 順番が狂っちゃったけど まぁいいわ
     アンタもさっさと鉄っちゃんのところへ行きなっ!!」

ナレ   まるで親の敵とでも言うように律子を睨みつける沙都子。
     だがそんな鋭い眼光にも怯むことなく、律子はナイフを振り下ろす。
     ナイフの切っ先が沙都子を捕えようとしたその刹那
     律子の耳に聞こえたのは鋭い刃物が獲物を切り裂く音ではなく、鈍い打撃音だった。
     
律子  「あ・・・れ?」

ナレ   間一髪、間に合った圭一の拳が律子の顎を見事に捕え、打ち抜いていた。

沙都子 「け、圭一さん!!」

圭一  「ふぅ、バカヤロウが・・・ っと! それより沙都子! 大丈夫か!?」

沙都子 「圭一さん、ありがとうございますわ!
     それよりおじさまを・・・ おじさまを助けて下さいまし!!」

圭一  「!? 沙都子、これは一体どういう事なんだ? 何で叔父さんがここで倒れてるんだよ!?」

沙都子 「お・・・ おじさまはワタクシを守ろうとして鉄筋の束の下敷きになって・・・」

ナレ   涙でうわずる沙都子の声に反応するかのように、鉄平が鉄筋の下から這い出てきた。

鉄平  「・・・さ、とこ・・・」

沙都子 「おじさま! 喋ってはいけませんわっ!」

圭一  「俺 救急車呼んで来る!」

ナレ   自らの身体を支える力も残っていないのか、鉄平は沙都子に寄りかかる様に起き上がり
     息も絶え絶えに語り始めた。

鉄平  「ほんまに・・・ お前には謝っても謝りきれん・・・ こんなわしを、許してくれぇの・・・」

沙都子 「ううん! そんな事ありませんわ!
     おじさまはワタクシの本当のお父さんのようでありましたものっ!」

鉄平  「わしはなぁ・・・ 最近・・・ ゆ、夢を見とったんよ・・・」

沙都子 「もういいですわ! 後で聞きますのよ! だから おじさま喋ってはいけませんわ!!」

鉄平  「夢は・・・ 酷いもんだったわいね・・・ 夢のわしはお前を・・・
     擦り切れるまで苛め抜いて・・・ 壊してしまう夢なんよ・・・」

沙都子 「おじさまっ! もう喋らないで!」

ナレ   泣きながら懇願する沙都子の頭を鉄平はその力の篭もらぬ腕で
     それでも力強く、優しく撫でた。

鉄平  「こ、これはわしの・・・ 罪滅ぼしのようなもんじゃ・・・
     わしは・・・ 少しはお前の役に立った・・・ か・・・?」

ナレ   沙都子を見つめる鉄平の目は、まるで本当の娘を愛でる父親のようであった。
     そして鉄平はその瞳を静かに閉じる。

沙都子 「お、おじさま? おじさま!? イヤァァァァァァァッ!!」 



ナレ   ヒグラシの鳴き声がより一層の暑さを感じさせる昼下がり
     入江医院の病室から幸せそうな少女と男の声が響く。
     そこには体中に包帯を巻きながらもベッドから身体を起こす鉄平と
     その看病をする沙都子の姿があった。

圭一  「沙都子のやつ偉いよな・・・ 毎日毎日・・・ さ」

レナ  「そうだね・・・」

沙都子 「【お父さま】見てごらんあそばせ!
     今日はお父さまのために皆で千羽鶴を折ってきましたのよ?」

鉄平  「あぁん 沙都子、ありがたいんねぇ 皆もわざわざありがとうなぁ」

ナレ   言うと鉄平は笑いながら沙都子の頭をガシガシと撫でた。

沙都子 「きゃっ お父さま止めて下さいまし! 皆見ていますわ!!」

ナレ   北条鉄平はあの事件以前の記憶を一切 失っていた。
     鉄平にかけられていた上納金着服の疑いは間宮律子が捕まった事で晴れ
     園崎の手配を解除されていた。
     大怪我の手術後、目を覚ました鉄平に第一声で掛けた沙都子の一言は―――

沙都子 「お父さま・・・」

ナレ   沙都子は【おじ】と呼ぶ事で今までの嫌な記憶を無理に思い出させるより
     父と娘という関係にしてしまおうと考えたのだ。
     入江は当初その意見に反対したが、結局 沙都子の泣き落としで
     鉄平と沙都子は親子という関係におさまった。
     そして鉄平の怪我に関しては、仕事の作業中に起きた不運な事故に巻き込まれ入院
     ・・・という事になっていた。

圭一  「おじさん、早く元気になってくれよな!」

魅音  「そうだよ! 可愛い沙都子ちゃんと梨花ちゃんが待ってるんだからね!」

ナレ   さらに沙都子は鉄平の記憶喪失を機に、梨花まで同居させてしまおうという作戦に出た。
     梨花には両親がおらず、鉄平が親代わりをしていたという設定だ。

鉄平  「梨花ちゃんもすまんねぇ、わしが居ない間 沙都子と仲良ぅやってくれぇな」

梨花  「みぃ! 心配いらないのですよ
     おじさんが居ない間、ボクが沙都子を独り占めしてしまうのです」

圭一  「はははっ、それじゃおじさん うかうかしてらんねーな!」

鉄平  「ハッハッハッ! わしが戻ったら沙都子と梨花ちゃんには色々と罪滅ぼしをしてやるけぇ
     期待して待っててくれぇなぁ」

一同  「あははははははははは」

ナレ   面会を終え、一人 家路につく梨花を沙都子は追いかけ呼び止めた。

沙都子 「梨花! あの・・・ ごめんあそばせ」

梨花  「? 沙都子?」

沙都子 「何だか梨花には色々と迷惑をかけてしまいそうですから・・・」

梨花  「そんなことは無いのですよ、沙都子が幸せならボクはそれだけでうれしいのです
     それに、これはこれで面白いのです! にぱー♪」

梨花(M) 「この奇跡によって何が変わるのか・・・ そう、これはこれで面白い
     鉄平さえも救われる世界などこれまでにはなかった・・・
     思えば鉄平も、これまでの世界では苦しんでいたのではないだろうか?
     この世界のルール・・・ 【違い】が本当に【はじまり】なのだとしたら
     こんな些細な【違い】からも何かが【はじまって】いくのだろうか・・・

     運命を・・・打ち破るに足る何かが・・・・・・」




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