今の時代、
あえて「PC好き」というのも、
たいした趣味にはなりませんが、
PCがどんどん普及して行く時期には、
けっこう趣味として通用したんですよ。
Windows は、
1993年頃、
‘’Windows 3.1‘’ の日本語訳がリリースされ、
業務用のソフトウェアも充実して、
とりあえずPCのプラットフォームとして
確立された感じがあります。
で、有名な ‘’Windows 95‘’ では、
徹夜で列を作って販売を待つ人たちもあり、
ブレイクします。
で、この時期には、
「PC好き」の人たちの間では、
‘’Windows NT 4.0‘’ が
ちょっとした常識になっていました。
MS-DOS に比べると、
やたらフリーズが多くなったGUIの Windows したが、
当時から、とりあえず、
「業務用」として、いわゆるNT系も
市販されていたんです。
やがて、これは、
一般向きのものと統合されることになりますが、
その手始めが、
2000年に登場した
‘’Windows 2000 Professional‘’ <NT 5.0>で、
翌年以降定番になる、
‘’Windows Xp‘’ <NT 5.1>の
先行部隊というか、
お兄さんのような存在でした。
つまりは、石原裕次郎さんがブレイクする前の、
石原慎太郎さんみたいなもの
(ちょっとちがうか?)でした。
2001年、
‘’Windows Xp‘’ <NT 5.1>が、
「 ‘’Windows 2000 Professional‘’ <NT 5.0>の
弟です。」という感じで登場し、
インターネット回線の速度も上がり、
PCのひとつの完成期の定番になりましても、
「PC好き」の人たちは、
比較的軽量な兄の
‘’Windows 2000 Professional‘’ <NT 5.0>
を使い続けました。
ただし、この頃になりますと、
【ネット空間】等デジタル機器の提供する世界は、
OSというよりも、
ブラウザの方がその基盤になってゆきます。
そんな時期に、
少し古いノリで登場したのが、
‘’Windows Vista‘’ <NT 6.0>というOSでした。
当時のハードウェアの性能の平均に対して
かなり重かったこのOSは、
どちらかというと不評で、
しばらくすると、
‘’Windows 7‘’ <NT 6.1>といいう
「改訂版」が登場して、
そのころには、ハードウェア性能の平均も
上がっていたので、
かなり評価されました。
けれど、時代は、
iPhone 等に代表される、
タッチGUIがどんどんと普及していて、
Windows も、
それに対応した ‘’Windows 8‘’ <NT 6.2>を
登場させ、
そして、その「改良版」の
‘’Windows 8.1‘’ <NT 6.3>が
発売されます。
スマホがらみには勝ち目は見えず、
スマホとPCの使い分けのようものが
確立された時期に、
心機一転
‘’Windows 10‘’ <NT 10.0>が登場して、
おおむね、以後数年間
安定やわかりやすさが続きますが、
やはり、数字的なバージョン・アップは、
販売促進に不可欠だと
思い直したウィンドウズは、
昨年でしたか、"Windows 11" を登場させます。
PCは、生鮮食品といいますか、
生産者が次々と生産する
サラブレットの馬のようなもので、
常に、いわゆる「4歳馬が最高」であるために、
逆に、古いものの価値を
落として行かないと、
商売が続かない運命にあります。
もちろん、そこには、
私のような素人ユーザーにはわからない、
開発者の人たちの努力もあり、
売り手にだまされているというよりも、
ユーザーは、自分の経済力に合わせて、
てきとーに楽しんでいる感じです。<笑>
でも、振り返りますと、
そういう変化は、
なつかしくもあり、
また、ありがたくもあり、
私なんぞ、他にたいしたことがないので、
「あれは、 ‘’Windows 95‘’ の頃だった... 。」
というように、
自分の過去の記憶のインデックスに使ったりも
しています。
ひとつ皮肉なことは、
モバイル・コンピューティングに関して、
Windows PC においては、
かなり早い時期から、
「モバイルPC」というジャンルがあったのですが、
けっきょく、
大きな範囲で(つまりより多くのユーザに対して)
ほんとのモバイル・コンピューティングを
提供してくれたのは、
スマホやタブレットのような
持ち運び可能な、より小さな端末でした。
逆に言えば、
早い時期から、「モバイルPC」で、
モバイル・コンピューティンをしているつもりの人たちも、
現行のスマホでもできる程度のことを
していたに過ぎません。^^;
つまり、たいして、知的生産的なことを
やっていたわけではなくて、
暇つぶしに読む
車内の新聞や雑誌程度のことだったわけですね。
最近ではさすがに落ち着きましたが、
デジタル機器というのは、
PCの黎明期から、
何かしら、知的生産のイメージとともに
売られる場合が多いんですよね。
きっと、それは、
当初、ほんとうに知的生産を伴うような
職業の人たちから
普及していったからだと思います。
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Qoheleth 1961