井の中の蛙 大海を知る

日常生活の奇特な人と事柄のあれこれ
~蛙のぼやき🐸~

この世界の片隅に

2017年01月27日 | 映画&ドラマ&アニメ


今年丁度70歳古稀を迎える我がお父

そのお父が生まれし数年前が

『この世界の片隅に』の物語の舞台である

広島江波から軍港の呉は北條家へ嫁いだ

愛嬌あるのんびりマイペースのすず

この世界の片隅に

その時代の日常でありながら非日常が伴う

それは戦時であるという事

当時の当たり前な日常生活と共に存在している事実


便利な平成の現世において

薪で火を起こし炊事にお風呂

ちょっと離れた井戸水もある種

非日常かもしれぬが…


その非日常は呉の情景には根付いており

高台の北條家から見える軍港には

戦艦に航空母艦や駆逐艦ら軍艦が出入りする

家族である義父も夫周作もそこで働いている

事情を抱え出戻りの義姉は

独身時代モガでおしゃれな女性

仕事も早いが性格もキツイ

その為娘の晴美は機嫌を伺う術を知っている

足の悪い義母は床に就いていることが多いが

常に一升瓶に入った玄米をついている


ーーーこの瓶搗き(びんづき)何故か馴染みがある

お父の実家に何故か存在していて

小学生のあたしは意味も判らずよくついて遊んだ

それを食べた記憶はないが

のちにそれが精米であることを知る

この馴染みある景色が戦時中を知らない

あたしの唯一のそれっぽいリアルである

あたし以後の平成生まれに21世紀生まれの若者に

そのリアルを教えるのって難しく

その世代が共鳴できうるリアルってなんだろうか?

当たり前なライフラインがない世界

非日常である戦争が日常である世界ーーー


そして戦禍は悪化し容赦ない

軍港呉も攻め込まれ晴美の疎開も…

原爆は知っているが

時限爆弾の存在を初めて聞いた


ほんの僅か

それは

時間なのか?場所なのか?距離なのか?

5分前か今か5分後か?今日か明日か?

右か左か?前か後ろか?上か下か?

その僅差はその後大差となり

明暗を二分する


誰を責めるでも自分を責めるでも

ことが解決することはないが

ない右手を

現実である事実を受け止め

後悔を繰返しながらも

希望を捨てず前を向き歩み出す

希望を繋ぐ戦争孤児

皆で寄り添う皆で笑い合う為に…


のん演ずる広島弁?呉弁の声が

愛らしいすずのキャラに嵌まり存在感を増す

“キャハッ😆”とギャグっぽい顔にホッとし

呉の畔に咲くたんぽぽは白い花

その中にぽつんと咲く黄色いたんぽぽ

それを摘もうとする周作を阻止し寄り添う

僻地でも順応し根強い黄色い花

実は芯の強いすずの象徴

空を舞うたんぽぽの綿毛


夫である周作と幼馴染み水原それぞれの寛大な男心

その狭間で苦悩するすず

スイカを食べる座敷わらしと遊廓のリン

呉軍港に帰港する軍艦『青葉』

軍艦に詳しい兄の影響で水平さんに憧れる晴美

それら伏線をこの映画を未だ観ぬ

艦これファンのU-sanにいつか解説してもらうとして

Amazon取り寄せのユリイカに

原作漫画も購入しちょうかねぇ〰


ーーーその昔70年前にお父を産みし母親(あたしの祖母)は呉の人

時折広島弁なのか呉弁なのかを喋っていたように記憶する

当時呉の港で働いていた祖父が

郷里の高知へ祖母を連れ帰ったと聞いている

お父には3、4歳離れた兄が居るから75年前の話

それが数年違っていたら…

僅差は大差となり我が身が存在している事実

今年は古稀を皆で祝わねば✨ーーー


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