なみうちぎはにて

うつむけば　映るは　汚いものばかり

暗闇に満月ますます輝いて

そこはかとなく国ぼめ

日立は国のまほろば　たたなづく　空海雲　日出るくにぞ

濃紺の大海　空と道を分かち　どこまでも続け　千代に八千代に

最近の歌

あさがほのつた　からみつくまま立ち枯れてゐる

蝶のやうに舞いゆく君なれば　我根おろして静かにうつむく

手をのばし虚空をつかむ　握りしも　空の掌何をや求めむ

追ひ求め届かぬ先の天空に　孤独な魂　うちふるへてゐる

直き道　蒼天輝く　海一つ

空と海との交はることなき一文字

空と海結ばれることなく広がっている

小鳥たち　光の中を群れて飛ぶ