昨日、同じ職場の新卒女子が突然、辞めた。課長が近い席にいたごく少数に、しかもメールで知らせただけだった。ずいぶん張り切っていたのに。
理由は、実は精神を病んでおり、それが悪化して出勤もムリになった、と記されていた。モノ知りオジさんに聞けば、なんでも障害者枠採用だったらしい。一定規模以上の組織では、2%強の割合で、障害者を雇わなければならないらしい。これまでの会社でそのたぐいのヒトは見たことなかったがね。
鬱かなんかだろう。躁鬱か? あの明るさは躁状態のときだったのかな? ある時は、頼んでもないのに、まだ新米の部類の中途のオレの席まで来て「夏休の申請の仕方、わかります? 私はもう入れましたよ」と笑っていた。「大学ではほとんどリモート授業だったんで、パソコンが得意になりました」だってさ。LANで見られる職員スケジュールの彼女の欄には、明日と来月に分けて夏休が入れてあった。そういえば、こんなことも言っていた。「ここはバイト感覚です。早く次を探さないと」。
しかし、あの職場環境じゃ、精神にはこたえるな。周囲との会話は最小限の仕事に関することだけ。お天気の話も仕事上のちょっとしたエピソードでも、すぐに私語とみなされ、注意を受ける。あれじゃ友だちもできないな。
ずいぶん歴史のあるところだが、オレは仕事上、各人の入社年次を見られるんだが、入れ替わりが相当速いみたいだ。オッサンの部類は出向者が多いせいもあろうが。一番長くて7、8年レベルかな。決してブラックじゃないよ。ほとんど自治体出資でそこからの出向者も多い。仕事も汚くもカラダを酷使することもない。ほとんどパソコン仕事だ。それなのに、この定着率の悪さは、あの静寂さに寄るんじゃないかな。