早起きは三文の徳

肺炎・いきなり入院

 入院初日。午前5時半くらいだろう。個室に通される。

 型通りの体温血圧、採血などをしているうちにちょっとこわもての白衣が入って来た。「口、開けて」数本の指を無遠慮に突っ込むと触診を始める。痛い。ものすごく痛い。「あー、これ貫通してるな。縫うぞ」。助手がキットの乗った皿を差し出す。釣り針みたいなのに、黒い縫い糸みたいなのを付けると、スイスイ縫っていく。この時点では麻酔がかかっているので、まったく痛くない。オレの方を見ると「もうすぐ終わりますからね。最後の一針です。終わりました。お元気で」。颯爽と部屋を出て行った。するとベテラン看護士が、「まだ検査がありますので、お待ち願えませんか。お脚は痛めなかったようなので、ちょっと管内見学でも」。

 こういう機会もないから行ってみるか。診察室は使っていないところをチラリ。病室に連れていかれる。通されたのは、ワンルーム。大卒のお兄ちゃんが最初に住むにはピッタリだろう。奥を見るとベッドは1つ。つまり個室だ。「今んとこ入れませんね。入るとしても大衆部屋にしてください」と、丁寧に言ったがキレイな温泉若女将みたいな看護師が答えた。「ここは症状に応じて部屋割りをしています。入ったばかりの患者さんは頻繁見回りが必要だし、予期せぬ事態もありえますから。もしあなたが入院しても、どこのへやになるかはわかりませんよ」。このときまだ8時前。初報が早かったせいか。病室に時計がないのを不思議に思った。

 ここから、試練の検査10番勝負。最初の審査室?に戻ると、CTやレントゲンの連打。エコーはなかったな10連線は大げさだが、8つ9つはしたはず。たびに、「口とアゴを見るためだよ」「心臓や胃を見ています」「ろっ骨の当たりです」「肺の状態を確かめています」

 まだ快活に答えていた。でもオレって転んでカオ打って、唇縫ってもらっただけだよな。なぜここまてやる?

 オレは医師だろう人物に聞いた。「実は、他の疾患より、君がまだ気づいていないだろう肺炎の疑いを持っている。最初の採血で気付き、いろいろ検査をした。今の機械はすごくてね、証拠となりそうなものもいくつか見つかりました。それなら早く見つけねばとね。それで検査を急いんだよ。この場から即入院してもらうことになります」


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