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すもも’s FAVORITES

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ネタバレには御注意を!

『御法度』感想と沖田総司について

2005-03-07 18:36:50 | シネマ。
今日は暇だったのでDVDレンタルして『御法度』(大島渚監督)を見た。
以前一回借りてきたことがあるのだがどうしても時間がなくて私は見れず、松田龍平君ファンな妹だけが見て返してしまったことがあるので、(お金もったいない・・・でもよくやるんだわ、こういうこと!)今日はそのリベンジ!

新選組に関する本はたっくさん読んだけど、やっぱバイブルといえば司馬遼太郎さんの本だろう。
『燃えよ剣』『新選組血風録』などはもう何回読み返したことか。
『血風録』の「前髪の惣三郎」というお話がこの映画の原作なので、ストーリーは知っていたし映画も大体本の通りのような気がした。
イメージが崩れるようなこともなく、狂気と血の匂い、死の香りが漂う幻想的な作品だったと思う。
私はこういうの嫌いじゃないのでいいが、拒否反応起こす人もいるだろうな。

加納惣三郎という美貌の新隊士の魔性の魅力に虜になっていく男たちの破滅、そして実は近藤や土方も・・・?という含みのある話に仕上がってた。沖田君については後ほど・・・。
ホモシーンもっときついのかな、と見る前は思っていたが(あまり見たくはないな、と)見たらたいしたこともなく、そういう濡れ場を見せなくても松田龍平の魔性の色気に狂っていく男達の様は伝わった。
龍平君私は美少年だとは思わないが、姿から醸し出す色気みたいなもんはすごいな。あの無表情と切れ長の目が。アイラインがやけに入りすぎてて気になったけど。
でも彼は喋らなければいいんだ!喋ると声高いし、棒読みだし姿のイメージとだいぶ外れてしまった。まあデビュー作だから目をつぶってやろう。
あとは土方歳三をビートたけしが演じる、っていうのもな~。。。異色で面白いとは思うが、私の土方さんへのイメージからはルックス的にかけ離れていて、なんとも違和感があった。
特に沖田総司と話すシーンは全て山本耕史君に脳内変換させながら見てた(笑)。

さてここからはその沖田君の話。
一言先に言わせてもらうが、私は沖田総司が大好きだ!!ブランドとして確立されちゃってるんだろうけど好きだ。(土方さんも同格)
なんの本を読んでも漫画を読んでも、テレビを見ても映画を見てもやっぱり沖田に引寄せられるし好きなのだ。
沖田総司は新選組のアイドルみたいなかんじでどの作品においても美化されてるから、おいしい役といえばそれまでで、みんなが好きになるんだろうけど。
特に悲劇的な最期が胸を打つんだけど、(デフォルメ化されてるけど)死が近づき何かをあの若さで悟ったかのような透明感を見せ、それでも天性の明るさは失わなかったという天才剣士、どういう人だったんだろう?と思う。
何を考えていたのか思想的な物は全然伝えられてきてないようだけど、やっぱり近藤さんと土方さんを親(兄か?)のように慕い剣で支えていた、というふうに本などではなってる。

そんな中でもやはりイメージ的には司馬遼太郎の書いた沖田のものがすごく強い。
いつも冗談ばかり言ってて土方をからかって遊んでいるようなところがあって、そんな総司には鬼の副長も気を許せる、っていう理想の関係。この二人が好きな方も多いことでしょう。
死の影が見え始め、悟ったかのようにすごい重いセリフをサラッと言う総司も切なく好きです。泣かされます。

前フリが非常に長くなったけど(笑)『御法度』の武田真治の沖田が非常に良かった!
司馬さんの本からそのまま飛び出してきたかのようで。背はもうちょっと欲しいけど、ルックス的にも爽やかな強い美剣士というかんじでイメージぴったり。
でも、口元での冷めた笑みとか、何か企んだ時に目がキラキラっと輝くようなところで少し総司の持つ冷酷さみたいなのも漂わせていて、かなりはまった!
明るくて子供好きで繊細で優しいのに、バシバシ人を斬ることを躊躇せず、という二面性を持つキャラだと思うんだけど、うまく演じていた。
総司はあの爽々とした風のような雰囲気がいいんだよね~。
隊内でも誰からも好かれ慕われ、という凄いおいしい役どころだけど、演じるほうは難しいんじゃないのかな、と思うよ。総司の自然さを出すのが。
大河の藤原竜也の沖田も繊細な演技によって作りあげられた総司で大好きだけど、武田真治の総司も「もっと見たい!司馬さんの他の作品も武田君の総司で作ってほしいな~」と思うくらいはまり役だった。(武田真治自体は特別好きなわけではないんだけど。)
というわけでこの映画、話のあれこれは忘れちゃうけど沖田総司は夢に出てきそうなくらい良かった!

話も色々と何点も想像におまかせ、という作り方で見終わったあと何かと考えてしまう作りで面白かったよ。
私としては沖田には土方と近藤さんのことだけ慕っていてほしいので(笑)、沖田も惣三郎に惚れていたという説は考えたくないな。
惣三郎が本命は沖田だった、という説は納得できるかも。
ラスト沖田が土方を残して「用を思い出した」と中州に向かった後、沖田に斬られる直前の惣三郎の「沖田さん!」て声がすごく嬉しそうに聞こえたから。この辺映像で見せないとこが憎いね!!
惣三郎みたいなこういう死に憧れみたいの擁いてる(より無感覚なのか?)かんじの人は、自分より強いかなわないような人間に惹かれ憧れるんじゃないかな、と思ったもので。










3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
沖田は演じがいがありそう (ミチ)
2005-03-08 00:19:49
こんにちは。

「御法度」は劇場で見ました。

あの当時は新選組に対して漠然とした思いしかなかったので、局長や土方もこんなもんか・・・と思ってみてました。

松田龍平が発するフェロモン?は凄いものがありましたね。

「御法度」を見れば武田真治の沖田が、「壬生義士伝」を見れば堺雅人の沖田が、「新選組!」を見れば藤原竜也の沖田がそれぞれ最も「らしい」感じはするのですが、あとは観る人のイメージに誰が一番近いかでしょうね。

実は私も武田真治の沖田は良かったと思っています。
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Unknown ()
2005-03-08 14:19:48
こんにちは~。

私も「御法度」は劇場で観ました。

これを観て、「新選組血風録」「燃えよ剣」を買って、そこから新選組に興味を持つようになったので、きっかけとなった作品ですねー。

物語の内容はあまり好きなほうではなかったのですが、松田龍平君に惹かれて観に行ったところ、私も武田真治氏の沖田総司に目がとまりました。

パンフのほうにも、この沖田は皆より上の目線で物事を観ている、ということが書いてありましたが、思い返してみれば確かに、というようなシーンがあったと思います。

武田氏自身が剣道をしていたということで、もっと殺陣が観たかったなあという気持ちもあります。もう一度彼の沖田を観てみたい、そんな気持ちになりますね。
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コメントありがとうございます! (すもも)
2005-03-08 20:33:55
>ミチさん。インパクト的には「壬生義士伝」での堺さんが一番じゃないですか?!あの血の吐きようは異常です。(笑)完全に目がいっちゃってますから!ニヤッと。普通の俳優ではこんな表情撮れないでしょうね。でも出番が少なすぎて悲しい!!



>悠さん。沖田はちょっと達観してるとこありますよね。武田真治って剣道してたんですか~?そういえば冒頭の剣道シーン強かったですね。殺陣は「壬生義士伝」「御法度」共に映画は迫力あり見てて気持ちよかったです!去年の大河は殺陣については「ウーン・・・」でしたから。まず見せ場が少なかったですしね!
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