え?
ポール・ギャリコの「トマシーナ」は児童文学でファンタジーだって?
まあまあ、一概にそうとは言い切れないさ。
私は彼の「ジェニィ」も「トマシーナ」も名作だと思ってるし、精神的緊張を伴う本だと思う。
ただ面白いだけじゃないのさ。
わくわくしながら、はらはらしながら、最後はあたたかな気持ちになる。
物語のあらましはこうだ。
幼い頃に母をなくした少女メアリ・ルーは、トマシーナというメス猫をそれはそれは可愛がっていた。二人は常に一緒。父親が嫉妬するくらいに。
神も人も信じられなくなって、もはや希望は娘だけの冷酷無比な父親マクデューィ氏は、ある日具合の悪くなってしまったトマシーナを安楽死させてしまう。
トマシーナを目前で殺されたメアリ・ルーは、それ以来心を閉ざしてしまい・・・
森の魔女と呼ばれているローリが、二人の心を溶かしていく。
目で見えないものを信じる大切さを楽しく教えてくれる本だ。
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