彼とサッカーを観ていた時のこと。
日本代表戦。
同点で迎えた試合後半。
とあるデキゴトに、監督が激昂して審判に詰め寄った。
その形相がすごく怖くて、思わず…
威哥王
花痴
「こわ。私なら、あの顔で怒鳴られたら泣くな(^^;)」
と、言った私に、彼が
「本気じゃ無いよ。ポーズでしょ。空気変えたいんだよ。」
と、返した。
「でも、すごい顔よ?あれがお芝居?だとしたら、それはそれですごい役者だなぁ…」
「全くの芝居じゃないでしょ。でも、我を忘れて怒ってないよ。」
「なんでわかるの?」
「人を動かそうと思えば、あの手この手を使うものだからだよ。褒めたり叱ったり泣き落としたり。
大切なのは、自分の欲しい結果を手にすることだから。
そのためなら、頭使うでしょ?」
「理屈はわかるけど、実際に実行するのは無理だな、私には。」
「熱帯魚ちゃんは、無理だよね。笑」
「なに?あなたは出来るの?」
彼は眠そうな目を少し開いて、私をチラリと見下ろしながら
「出来るよ」
と、言った。
「やだ。じゃ、私もあなたの想定通り動かされちゃったりとかしてるの?」
その質問が意外だったのか、彼は笑いながら
「そんなことしてないよ。だいたい熱帯魚ちゃんを思い通りに出来たなら
10年もかからなかったよ。笑」
と、言った。
「そりゃそーだ。笑」
「なんかね、悪い人に騙されそうで心配なんだよね。いつも。」
「??そう?
でも、誰にもひどいことされたこと無いわよ?
あなたのことも親切だと思ってたけど、違うの?」
「熱帯魚ちゃんにはね。親切だよ。」
「?他には親切じゃ無いときもあるの?想像つかないんだけど…。」
熱帯魚の質問に、彼は
「そうだね。」
と、短く答えてこの話はそれきりになった。
たいしたやりとりじゃ無いんだけど、なぜか印象的で
いつまでもこの時の事が脳裏から消えない。
熱帯魚は、単純バカなので恋愛だけじゃなく
あらゆる人間関係に駆け引きってものが出来ない。
彼との間にも、そんなことはしたこともされたこともないと思ってる。
けど。
彼が一度だけ、ぼそっと言ったことがある。
「熱帯魚ちゃんに会って、ここ10年で仕事に対する何かが変わったと思うんだよね。
前は相手を企業としか見てなかった。
でも、今は人と仕事してると思う。」
って。
難しいことはよくわからないけど
でも、こんないくつかのデキゴトが
熱帯魚に彼が「男」だってことを、いつも強く意識させる。
口調も物腰も優し過ぎるほどに優しい人だけど
なんかね、得体がしれないというか…
「男の人なんだなぁ。」
って、つきつけられるような気がするんです。
「私でもあなたに何か影響を与えてるって事?」
「あるよ、すごく。」
私はお馬鹿さんだけど、
彼はお利口さんだけど、
そんなことには関係なく、人は恋ができるらしい。
お馬鹿でもお利口さんの役に立てることはあるみたいだし、
お利口さんがお馬鹿さんを、思い通りに出来るわけでもないらしい。笑
思い出をなぞりながら、そんなことをつらつら考えた今日は雨の金曜日。
皆さま、また月曜日にお会いしましょう(o^^o)
どなた様も良い週末をお過ごしください。
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日本代表戦。
同点で迎えた試合後半。
とあるデキゴトに、監督が激昂して審判に詰め寄った。
その形相がすごく怖くて、思わず…
威哥王
花痴
「こわ。私なら、あの顔で怒鳴られたら泣くな(^^;)」
と、言った私に、彼が
「本気じゃ無いよ。ポーズでしょ。空気変えたいんだよ。」
と、返した。
「でも、すごい顔よ?あれがお芝居?だとしたら、それはそれですごい役者だなぁ…」
「全くの芝居じゃないでしょ。でも、我を忘れて怒ってないよ。」
「なんでわかるの?」
「人を動かそうと思えば、あの手この手を使うものだからだよ。褒めたり叱ったり泣き落としたり。
大切なのは、自分の欲しい結果を手にすることだから。
そのためなら、頭使うでしょ?」
「理屈はわかるけど、実際に実行するのは無理だな、私には。」
「熱帯魚ちゃんは、無理だよね。笑」
「なに?あなたは出来るの?」
彼は眠そうな目を少し開いて、私をチラリと見下ろしながら
「出来るよ」
と、言った。
「やだ。じゃ、私もあなたの想定通り動かされちゃったりとかしてるの?」
その質問が意外だったのか、彼は笑いながら
「そんなことしてないよ。だいたい熱帯魚ちゃんを思い通りに出来たなら
10年もかからなかったよ。笑」
と、言った。
「そりゃそーだ。笑」
「なんかね、悪い人に騙されそうで心配なんだよね。いつも。」
「??そう?
でも、誰にもひどいことされたこと無いわよ?
あなたのことも親切だと思ってたけど、違うの?」
「熱帯魚ちゃんにはね。親切だよ。」
「?他には親切じゃ無いときもあるの?想像つかないんだけど…。」
熱帯魚の質問に、彼は
「そうだね。」
と、短く答えてこの話はそれきりになった。
たいしたやりとりじゃ無いんだけど、なぜか印象的で
いつまでもこの時の事が脳裏から消えない。
熱帯魚は、単純バカなので恋愛だけじゃなく
あらゆる人間関係に駆け引きってものが出来ない。
彼との間にも、そんなことはしたこともされたこともないと思ってる。
けど。
彼が一度だけ、ぼそっと言ったことがある。
「熱帯魚ちゃんに会って、ここ10年で仕事に対する何かが変わったと思うんだよね。
前は相手を企業としか見てなかった。
でも、今は人と仕事してると思う。」
って。
難しいことはよくわからないけど
でも、こんないくつかのデキゴトが
熱帯魚に彼が「男」だってことを、いつも強く意識させる。
口調も物腰も優し過ぎるほどに優しい人だけど
なんかね、得体がしれないというか…
「男の人なんだなぁ。」
って、つきつけられるような気がするんです。
「私でもあなたに何か影響を与えてるって事?」
「あるよ、すごく。」
私はお馬鹿さんだけど、
彼はお利口さんだけど、
そんなことには関係なく、人は恋ができるらしい。
お馬鹿でもお利口さんの役に立てることはあるみたいだし、
お利口さんがお馬鹿さんを、思い通りに出来るわけでもないらしい。笑
思い出をなぞりながら、そんなことをつらつら考えた今日は雨の金曜日。
皆さま、また月曜日にお会いしましょう(o^^o)
どなた様も良い週末をお過ごしください。
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