『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』
対応ハード : DS
発売元 : スクウェア・エニックス
開発 : レベルファイブ
発売日 : 2009/07/11
希望小売価格 :5,980円(税込)
ジャンル : RPG
プレイ人数 : 1~4人(※セーブデータは1つしかありません)
通信機能 : ワイヤレス通信対応・すれちがい通信対応・ニンテンドーWi-Fiコネクション対応
CERO : A(全年齢対象)
ファーストインプレッションはこちらからどうぞ
※メインのシナリオクリア後のインプレッションです。
※シナリオクリアまでの総プレイ時間は、約42時間でした。
(クエストのクリア数は25個・転職はそれなりに利用・宝の地図はあえて無視)
●新たに発覚したシステムや、気づいたこと
◆「ひっさつ」について
自分でも「気づくの遅っ!」って思いましたが(笑)
戦闘コマンドで「ひっさつ」というのがあるんですよ。これは、何らかの条件によって使えるようになります。職業によって効果は違いますが、けっこう強い能力なので、ここぞという時に使いましょう。(あんまり放っておくと使えなくなりますけど…)
条件は…大ダメージを受けるとか、ピンチになるとか…。もしかしたらランダムかもしれませんが。
◆呪文の「暴走」
物理攻撃で「会心の一撃」が出てダメージがアップするように、呪文でも「暴走」してダメージや回復値がアップすることがあるみたいです。
◆敵モンスターの「いかり」
敵を攻撃した時に、ある条件で「いかり」の状態になり、1人にだけ矛先(攻撃対象)を向けるようになります。(全体攻撃になると話は別ですが)
攻撃力は上がっていないっぽいので、狙われているキャラは防御で、あとは総攻撃…といったチャンスに持ち込めそうです。
◆続・すれちがい通信について
すれちがい通信にして、ユーザーが同士がすれちがうことで宿屋にお客として訪れるという内容は紹介しましたが…どうやら、宝の地図を持たせて、持っていない相手に宝の地図を渡すことができます。
◆モバイルサイト「星空の仲間たち」
タイトル画面で「ぼうけんのしょをWi-Fiつうしんでおくる」というコマンドがあります。1日に1回だけ選択できます。選択することで、携帯電話用のサイト「星空の仲間たち」にデータを送ることができます。送ると同時に、「ぼうけんのしょのカギ」と呼ばれるナンバーコードを取得します。
「星空の仲間たち」で「ぼうけんのしょのカギ」を入力すると、サイトのサービスを受けることができます。主に、他の冒険者とデータを見合いっこしたり、専用の携帯アイテム(待ち受け画面など)をもらうことができるそうです。
ちなみに私は、携帯電話の通信料が気になるので、利用していません(笑)
◆partygameの評価◆…86点(100点満点) 前回比…-2
ドラクエVIIIとは対照的な存在?
最後までプレイして思ったのは、ちょっとシナリオの引っ張り方が淡白だったかも?とは思いました。ベタなシナリオは、ある種いつものドラクエらしくて分かりやすいとは思いつつ、最後くらいはもっとじらしても良かったかも…とは思いました。全部が全部じらされるのはあれですが、最後くらいは少しじらしても「最後だからね」って思えますし。
あと、シナリオ途中で突っ込みどころはちょっとありましたが、まあ…ファンタジーということで、許しました(笑)
まあ、それは個人的のちょっとした心残りという程度なので置いておくとして…。
今回思ったのは、方向性が前作のドラクエVIIIとは全然違う気がしました。ドラクエVIIIではフル3Dによる壮大感の演出。今作は着せ替え・クエスト・通信など現代風の要素を盛り込んだ感じで、全く違います。全く違うのですから、同じ感覚で買ったら何かしら不満は出るでしょう。
特にグラフィック面では大きな違いがあり、ドラクエVIIIはまさに3Dならではのスタイルになったのに対し、今作はわりと一昔前のドラクエスタイルに戻った感じです。
まずそのグラフィック1点だけで、前作と比較して「しょぼい…」と片付けてしまうユーザーはいるでしょう。その否定的な考えから、さらに小さいところ、小さいところが気になり始めて…面白くなくなることが多いみたいです。
しかし一方で、前作を最後まで遊べなかったユーザーもいるんじゃないかと思うんです。…まあ、私もその1人なんですけどね(笑)
私なんかは、あのだだっ広い世界を走っていく感覚に、どうしても疲労感を感じてしまうところがあって、長持ちしなかったんですよ。船とか手に入れば行ける場所は一気に増えて、本来ならワクワクするところなのに、逆に壮大すぎて疲れてしまい…まあ、止まってしまったわけです。
私の憶測なので正しくないかもしれませんが、そういう点で個人的には、ドラクエVIIIが楽しめたユーザーにはドラクエIXは面白くないと言う可能性が高いと思います。逆もしかりで、ドラクエVIIIを楽しめなかった人は、ドラクエIXは楽しめる可能性が高いと思います。
もちろん、両方面白いという人もいれば、両方ダメという人も全然いるとは思います。というか、両方ダメという人は完全に旧作の良き記憶が肥大化しているような気がしますが…。まあ、人間なので仕方がありませんかね。
あとは、DSである以上、前作のPS2よりグラフィック面でのクオリティが落ちているのは言うまでもないので、そこは理解して購入してください。購入した後にその点で「しょぼい」と怒られても、知るか!という話なので。
個人的には、人間やモンスターのアクションも頑張っていましたし、元々グラフィックにそこまでこだわらない人間なので、今回は今回で別にいいと思いました。
ファーストインプレッションで唯一問題かも…と言っていたギャル妖精については、個人的には時間が経つごとにわりと愛着がわいてきました(笑)
最初は何というか…空気読めないな~と思いつつ、後半になってくるとわりとそれらしい反応を示してくれます。まあ、人間関係に通ずるところがあるので、こうじわじわと…信頼が出来ていくのはいい感じだと思いました。
ただ、そもそもギャル妖精という存在そのものに耐性があるかどうかは別なので、まあダメな人は最後までダメだと思います(笑)
現状、まだワイヤレス通信を試していませんので主にメインストーリーの評価になりますが、ファーストインプレッションの時とほぼ同じ意見で、良くも悪くもけっこう無難なドラクエだったな~と思いました。完成度はまあ充分だと思いますよ。そんなに不満を感じるようなシステムはありませんでした。
ちょっと点数を下げたのは、最初に言ったシナリオの面を評価しての結果です。まあ、2点しか下げていないと言うことは「ちょっと気になった」という程度で、過去のドラクエのナンバリングタイトルにもこれくらい淡白なシナリオはあったので、別にいいかな~とも思っています。
それと、あえて書かせてもらいます。
ドラクエは常に変化を求め続けている作品です。確か発表会かなにかで堀井さんあたりがそんなことを言っていたと記憶しています。
外伝タイトルだろうがナンバリングタイトルだろうが、変化を求めていることは、最近のドラクエシリーズを見れば明らかです。だから、他のシリーズものでも多い「過去作に思い入れの強いユーザー」というのは、ほぼ9割はダメ出しをするでしょう。だって、そういう人たちって、ただ変化しているだけでマイナス要素だと思うでしょうからね。
私の中で今のドラクエシリーズは、シリーズ作品であると共に、作品個体としての価値も求め続けている作品だと思っています。だからこそ過去作は過去作で大事にし、ある程度の「ドラクエらしさ」を保ちつつもその時その時で今までになかったことに挑戦しています。過去作がいいなら、過去作を遊んでください。それだけです。
まあ、延期によって期待や不安を感じさせた点は、スクエニにも反省して欲しいところですが…。
なお、ワイヤレス通信については、何週間か後に友達とできるかもしれないので、通信ができればその後に評価したいと思います。
記事が出ない時は、察してくださいね(笑)
関連記事:
DS『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』 ファーストインプレッション(メインストーリー)
DS『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』 セカンドインプレッション(メイン+通信機能)
DS『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』 フォースインプレッション(ワイヤレス通信)
※ストーリーなど、ネタバレになる内容のコメントはご遠慮ください
基本的にドラクエらしさって1-9まで損なわれてないので
ファンに通じるあのテンポはさすがだなと思います。
仕掛けが全く無かった事と地図がオープンになってるので攻略のしがいが感じられなかった
仰るとおり「ドラクエらしさ」を保てられている点は、1からと変わりません。
ただ、どうしても…ユーザーというのは前回の作品と比較するところが強いと思うんです。そうなった時に「前作と比べると…」となって、グラフィックだったり見せ方がガラリと変わっているため、いい意味でも悪い意味でも反発を受けることにはなるでしょう。
今回、「VIIIと…」と言ったのは、もしかしたら時期的に一番近い作品なのでそう思ったのかもしれません。当然、前々作の「VII」とも、さらにその前のドラクエシリーズとも違うものですから。
まあ…簡単に言うと、変化に反発はつきもの、ということです。
>Unknown
そこはきっと「遊びやすさ」を重視した結果でしょうね。
まあ…2画面あるとなると、たいていのRPGは全体マップを映してしまうでしょう。そのせいで、分かりやすくなる反面で、冒険している感じが薄れたという点もまた事実です。
絵自体は非常に地図っぽかったので、もしかしたら、どこかで点はいるという設定を入れておけば、それだけでもグッと違和感がなくなるかもしれません。
また、確かに今回のダンジョンはほとんど迷うことがなかったのも、ありがちでよく分からない仕掛けをたくさん使うくらいなら…多少行き止まりを作り程度に留めて、遊びやすい形にしたのかもしれません。
どちらの内容も、ライトユーザー向けを意識した結果のつくりだと思います。ゆえに、そこにはどうしても賛否があります。そういった1つ1つの積み重ねでRPGはできているため、どうしても変化した時に「前のほうが…」という意見は、ありますよね。そういう意見が出るのは当然ですし、同時に仕方のないことでもあります。
8の壮大感に疲労を感じて途中放置したという点は私もまったく同じで、思わずコメントを書きたくなりました。
私も8は最後までプレイしません(できません?)でした。
7も途中で飽きてしまいました。
まぁ7はストーリーに引き込まれなかったのと、石版の煩わしさが原因なのですが。
でも今回の9は途中で飽きることなく一気にクリアしました。
そもそも年齢を重ねるにつれ、1~3を遊んでいた中高生の頃に比べてゲーム自体プレイしなくなったので、8をプレイした時なんかは「スゲーなぁ最近のゲームは!」と思いました。
でもそのスゴさについていけず、老いを感じました(笑)
9はライトユーザー向けなのか、今の私でも疲れることなくプレイできました。
ストーリー的には割と淡白かなとも思いましたが、レベル上げやお金をためるための無駄な戦闘が比較的少なかったのも、最後までプレイできた理由かなと思います。
前作に比べてグラフィックが落ちる点は、ハードの性能が違うので当たり前だと思う反面「DSなのにがんばってるじゃん!」と好印象を受けました。
主なDSユーザーである小学生なんかはそんなにグラフィックに期待はしていないでしょうし、私たちリアルタイムでドラクエをプレイした30過ぎのゲーマーには物足りなさを感じるんだと思います。
ネットを見てるとガングロ妖精に反発が多いようですが、作成した仲間たちと会話できないので私にとっては会話ができるサンディの方が仲間意識が強く、そんなに違和感を感じませんでした。
しかもエンディングのサンディにはグっときてしまいました。
でも確かにドラクエに保守的な考えを持っている人には「ドラクエの世界に合わない」と感じるでしょう。
実際、あのしゃべり口調は「剣と魔法の世界」とは異質ですから。
9の最大の売り(?)であるマルチプレイやすれちがい通信による地図交換は、今のゲームプレイヤーにあってるのではと思いました。
さらにWIFIを使う機能があるのであれば、オンラインで見知らぬ人たちと一緒にプレイできるシステムを投入してほしかったです。
でもDSだとそういうのはムリなのかな?
長々と私の9に対するインプレッションを書きましたが、結局言いたいことは「管理人さんと同じインプレッションを受けた」ということを伝えたかっただけでした(笑)
私は、7はクリアできたんですよね~。まあ、まだバリバリゲーマーだったということもあるかもしれませんし、8と違いグラフィックはいつも通りという印象だったから続けられたのかもしれません。
8はどちらかというと「ドラクエユーザーに向けた新しい形」という感じがしました。いや、今までもそうなんですが、3Dによる表現や、錬金術などの新要素など、いかにも今時のゲームっぽいスタイルに近づいており、ゲームをやり慣れている人なら何とも思わないでしょうか、今までのドラクエだけに慣れている人からすると…壮大すぎて、疲れると思うんです。
まあ、8に限らず、9も、その他のドラクエも個々の良さや弱点があるわけで、基本的にドラクエを駄作だと思ったことはありません。8だって途中でやめてしまったものの、ウリや良さは分かりましたし。
あとは、やはり合う合わないの問題ですね。