『ピンボールアタック!』
対応ハード : DSi(DSiウェア)
開発・発売元 : アルテピアッツァ
配信開始日 : 2010/01/13
販売価格 :500DSiポイント(=500円)
ジャンル : ピンボールアクション
プレイ人数 : 1人
CERO : A(全年齢対象)
容量 : 52ブロック
※1時間ほどプレイして、全5ステージを攻略してのインプレッションです。
●不思議な世界のモンスターを、ピンボールで撃退せよ
今作は、縦スクロールのステージをピンボールで進んでいく、ちょっと風変わりなピンボールアクションゲームです。
開発・発売しているのは、『ドラゴンクエスト』のいくつかのタイトルやDS版リメイクなどを手がける、アルテピアッツァです。
●ルールと操作
◆基本ルール
全5ステージで、ステージの最後に待ち受けるボスを倒すと、ステージクリアです。ステージは、上から下へゆっくりとスクロールしていきます。ステージ中に出てくる敵はスコア稼ぎのためのもので、倒さないとスクロールが止まるといったことはありません。
ボールが中央の穴に落ちたり、障害物などによって挟まれたりするとミスで、残りボール数が0の時にミスをするとゲームオーバーです。また、ボスの撃退に時間がかかり過ぎても、ゲームオーバーになるようです。コンティニューはできません。
◆レバーの操作方法
十字ボタンの上・右・左のいずれか、左のレバーを動かします。
A、X、Yボタンのいずれかで右のレバーを動かします。
画面を揺らすことはできません。
◆シールド
十字ボタンの下、またはBボタンを押している間、中央の穴にシールドが張られます。レバーを動かしている状態でも、スキマなくシールドが張られます。
シールドを張っている間はボールが落ちることはありませんが、シールドを張るのに必要なメーターが減っていきます。メーターは、敵を倒すなどで回復していきます。
◆ボーナスチップ
ステージ中には、番号が書かれたボーナスチップがあります。番号の回数だけチップにボールを当てることで、そのチップの効果を得ることができます。チップの種類としては「コイン出現」「残りボール数が1UP」「画面全体を攻撃」「シールドメーターを満タン」などがあります。
なお、コインはボールが触れると獲得でき、得点が入ります。
◆partygameの評価◆…25点(100点満点)
プログラマーさん、もっと頑張りましょう
内容はオーソドックスなピンボールゲームですが、スクロールしながらピンボールって意外にありそうでなかったですし、グラフィックもそれぞれのステージに世界観があって、良かったです。BGMも、なんとなくドラクエっぽくて好きです(笑)
アイデア自体はまあ悪くないと思いましたが…非常に気になったのは、当たり判定です。まるで、なっちゃいません。
レバーの左右にある床にボールが落ちて転がってくる時に、床から明らかに浮いているので、当たり判定がズレているなんてすぐ分かります。しかも、レバーを立てて、レバーと床の間にボールを待機させている間も、ボールは静止せずに変な動きを見せています。レバーでボールを打った時の、ボールの飛び方もなんかヘンなのです。安定しないのです。
極めつけは、微妙なスキマに飛んでいった時に、すごい音(=壁に当たる効果音が鳴り続けている)を立ててボールが一時的に止まってしまうこともありました。
これは、デバッグの時に気づかないわけがないですから…プログラマーに技量がなかったか、それに見合うだけの開発期間がなかったんだろうと思わざるを得ません。普通のピンボールでも当たり前のようにできていることが、なぜできていないのですか?
ゲームが進行不可能になるわけではありませんが、いちクリエーターの私からすれば、そもそもゲームとして発売していいレベルではありません。
ゲーム内容は悪くないですし、最後まで楽しめました。が…とりあえずその当たり判定の不自然さは最たるもので、ゲーム内容やプログラマーの技量云々よりも、これにプロデューサーが「配信OK」としたこと自体に、私は厳しく落第点を付けます。
そもそもアルテピアッツァはこれまで、RPG系しか開発してきていないメーカーです。しかもDSiウェアとなると、開発期間はそんなにないでしょう。そういう時こそメーカーの開発力が問われるハズなんですが、なぜかピンボールゲームという、おそらく慣れていないジャンルに手を出してしまい…。その不慣れな感じが、見事にゲーム内容に表れてしまっている気がします。
本当にゲームを売る気があるなら、まずちゃんとゲームを作ってください。慣れていないなら慣れていないなりに、開発スタッフにそれに見合った時間とお金を提供してください。「DSiウェアだし、こんなもんでいいかぁ…」なんて気持ちで構えていると、ロクなことになりませんよ?
参考にしていただき、ありがとうございます。
配信型タイトルは、パッケージタイトルよりもユーザーの評価のやり取りができる環境が乏しいので、少しでも貢献できればと思います。