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元ゲームプランナーという、しがない肩書きだけが取り柄のゲームブログ。生ラジオの告知が中心で、たまにテキスト対談を更新中!

PS3『インファマス ~悪名高き男~』 インプレッション

2013年05月07日 11時49分07秒 | 【旧】購入・レビュー話
悪人サイドでもプレイしてみたい気がするけど、やっぱりなんか罪悪感が…。「悪名高き男」らしからぬ発言です(苦笑)





INFAMOUS(インファマス) ~悪名高き男~
対応ゲーム機 ―→ プレイステーション3
発売日 ―→ 2009/11/05
希望小売価格 ―→ 2,980円(税込・廉価版の価格です)
ジャンル ―→ アクション
プレイ人数 ―→ 1人
CERO ―→ Z(18才以上のみ対象)
 └→ CEROに影響した内容 ―→ 暴力




■====== 簡単なご紹介 ======■

ソニー・コンピュータエンタテインメントから発売された、オープンワールドのアクションゲームです。
謎の大爆発をきっかけに、無法地帯と化した街・エンパイアーシティー。普通の青年だった主人公コールはこの大爆発で”電気を自在に操る能力”と高い身体能力を得ることになり、朽ちた街で自らの取るべき行動を選択していきます。
オープンワールド(広大なフィールドを読み込み無しで移動できるプレイスタイル)の街を、高いところなども自由自在に移動できるのと、電撃を操る様々なアクションが特徴です。セリフは、日本語字幕(英語ボイス)です。


基本、物語はメインミッションを攻略していくことで進んでいきます。
メインミッションとは別にサブミッションも存在し、サブミッションを攻略すると街の一部が解放されて敵が出現しにくくなります。サブミッション攻略で、チェックポイントとなる「クリニック」が解放される場合もあり、死んでしまった場合は最寄りのクリニックから再開するので、クリニックは多く解放しておいたほうがいいかもしれません。
メインミッションとサブミッションの発生ポイントは、SELECTボタンで開く全体マップで、いつでも確認できます。


主人公のアクションは全て、電気を使ったアクションです。基本は、L1ボタンで狙ってR1で電撃攻撃。近くにいる敵は□ボタンで電撃パンチを浴びせてやりましょう。
その他にも、狙いながら×ボタンで衝撃波を発生させたり、高いところから落下しながら□ボタン押しっぱなしでサンダードロップを繰り出したりと、色々。メインミッションを進めていくうちに、使えるアクションがどんどん増えていきます。
また、コールは身体能力も超人レベル。どれだけ高いところから落ちても平気ですし、ビルの壁なんかもスイスイ登っていけます。つかめそうなところは大体つかめるので、つかんでジャンプでよじ登ったり、敵から逃げやすいよう電線の上を走ってみたりしてみましょう。

ただし、電撃アクションを使用するとエネルギーを消費します。エネルギーが少なくなってきたら、電気を帯びたもの(電灯、ブレーカーなど)に近づいてR2ボタンで、エネルギーを補充しましょう。エネルギーの最大値は、街中に散らばっている”光る破片”を集めることで増えていきます。
電気を補充できる物体および光る破片の位置は、左スティックを押し込むことで、縮小マップに表示されます。


そして、行動によって”カルマ”が変化し、主人公コールは善人にも悪人にもなります。
善悪の分かれ目の場面では、「プレゼントを素直に受け取るか?倒して持ち物を全部奪うか?」という風に、善悪の行動基準がハッキリ分かるイベントデモが流れ、その時とった行動によってカルマが大きく変化します。
また、倒れている住民を電撃で回復してあげたり、ノックアウトした敵を倒さずその場に捕獲すれば善人に。倒れている住民や敵に”吸命”をしてエネルギー補給をすると悪人に少し傾いたりします。
なかには、善人または悪人しか受けられないサブミッションも存在しますし、どちらか一方しか覚えられない電撃アクションやアクション強化なんかもあります。



■====== partygameの評価 ======■

=良い  =まあまあ or ちょっと気になる  ×=悪い

◆=== 参考データ ===◆

 購入価格 ―→ 1,280円(税込・中古)
 プレイ内容 ―→ シナリオクリア(難易度:ノーマル/善人でクリア/サブミッションも全コンプリート)
 シナリオクリアにかかったプレイ時間の目安 ―→ ●●●○○
  ●○○○○ = 10時間未満
  ●●○○○ = 10~20時間
  ●●●○○ = 20~30時間
  ●●●●○ = 30~50時間
  ●●●●● = 50時間以上


○ ―→ 縦横無尽に動き回れる自由度が、気持ちいいです。
私は以前に『アサシン クリード』(注意!Z指定)をプレイしたことがあります。あれも今作と同じように、道なき道を縦横無尽に進めましたが、暗殺アクションであるがために、あまり露骨な行動ができないのがもったいないと感じていました。
今作は、いうなれば『アサシン クリード』のやりたい放題バージョン。いかにもヒーローになった気分で、気兼ねなく思いのままに行動できます。なんか、街全体で楽しむアスレチックって気分です。

○ ―→ 時には華麗に。時には豪快に。電撃アクションが爽快です。
正確さ重視の攻撃アクションもあれば、破壊力バツグンの攻撃アクションもあり。本当に、けっこうやりたい放題できるのが気持ち良かったです。多少住民に当たったりしてしまってもカルマに影響はないので、気にせず暴れてください。
ましてや私は、そんなに射撃が上手くないので、破壊力重視でメッタ撃ちしていました。善人のハズなのに、住民を巻き込むこともしばしば(苦笑)

○ ―→ 全体的に、テンポの良い進行。
まあ、ミッションの発生場所は常に分かっていますし、ミッション中、ミッションの中心となる標的も縮小マップに表示されるので、やることに迷う事は無いでしょう。安直ともいえますが、楽しみやすいとも言えます。
それと細かいことですが、今作は起動して社名ロゴが出たら、タイトル画面なんてものは無くすぐにゲーム開始します。些細ではありますが、起動してから動かし始められるまでの時間が短いのは、据え置き型ゲーム機のプレイが重たくなってきているユーザーにとってありがたい話です。

○ ―→ 難易度は高いけど、わりとどうとでもなるバランスです。
やはり基本は「狙って撃つ」というFPSとしての腕前がそこそこ必要になりますし、けっこう敵が全方位から出てきてメッタ撃ちにされることも多いです。アクションの腕前も必要なぶん、人によっては従来のFPSより操作や難易度が難しく感じるかもしれません。
ただ、ミッション中は死んでも直前からやり直せますし、難易度は3段階あっていつでも変更可能なので、キツいと感じるならイージーにして楽しむも良しです。私もけっこうボコボコやられましたが、何とかノーマルレベルで通してプレイできました。

△ ―→ 似たようなミッションが多いです。
同じ内容のサブミッションが何回も出てきますし、サブミッションの種類が違っても、結局は敵を全滅させるのが目的であるサブミッションも多いので、思った以上にパターンが少ないと感じました。
メインミッションはまだそれなりにパターンがあるほうですが、それでもやっぱり、ただ単に敵を倒し続けるだけのミッションも多いので、全体的に単調でしたね。私はまあ、それはそれで分かりやすいからいいやって思えましたが、オープンワールドの作品をやり慣れている人には、けっこう気になりそうな難点でした。

△ ―→ どこでも乗れたりつかまったりできるぶん、思い通りに移動してくれないことも。
「あ~、そっちじゃないよ」とか「いやいや、降りたいんだけど」みたいな場面が、そこそこあります。仕方ないですけど。

△ ―→ キャラクターの人物像や会話の掛け合いは、いかにも洋ゲー(海外製のゲーム)っぽい印象。
まあ、Z指定の洋ゲーですから。グラフィックがリアリティだったり、何となくぎこちない人間関係が多いのはご承知の通りって感じです。でもストーリーや掛け合いはわりと楽しめました。
しいて言うなら、たまに流れるテレビ放送(△ボタンで注目することができます)にも、字幕を付けて欲しかったかな。

△ ―→ Z指定のわりに、グロテクスな表現はほとんどありません。
主人公は銃ではなく電撃で敵を倒すので、肉体破損とかも無いですし、流血表現もありません。主人公の体力を表すのに、流血の描写が使われるくらいです。
ただし無法地帯なので、そこらじゅう当たり前のように住民の死体が転がっていますけど。

△ ―→ 瞬間移動の機能があれば、嬉しかったかな。
今作は、3つの街が舞台になっています。終盤になってくればほとんどの場所に行けるようになるため、遠くにミッションが出現したりすると少々面倒。
何せ私が今まで、瞬間移動が可能な洋ゲーしか遊んでいないので、ちょっと気になっちゃいました。ワガママですいません(笑)

△ ―→ ボリュームは、若干少なめ?
私は、サブミッションも攻略しながらのシナリオクリアでしたが、それでも20~30時間の間にクリアできました。その他のやり込み要素というと、光の破片集めと「ジョンの記録」と呼ばれるものを探すくらいかな。
要素のバリエーションが少ないこともあってか、全体的なボリュームは従来の洋ゲーと比べると若干物足りないような気がしました。私にはこれくらいがちょうど良いですが(笑)

× ―→ 数回ほどバグに遭遇しました。
壁のスキマからあらぬ所に落ちて死亡したり、突然画面が停止したりが何回かありました。
本来、このゲームのセーブは手動でおこなうので、画面停止で強制終了したら前回のセーブまで戻されるのか?と思いましたが、挑戦していたミッションの開始前から再開できるようです。ま、おそらく”万が一の保険”として自動セーブされていたんでしょうね。

上記のバグももちろんご勘弁願いたいんですが、個人的に特に気になったのは、死亡時、最寄りのクリニック(チェックポイント)から再開するハズなのに、遥か遠くの、最近通ってもいないクリニックから再開することが何度かありました。
瞬間移動ができないこともあって、これはけっこうモチベーションが落ちますね。画面停止とかアタリ判定のズレとかは「ま~オープンワールドだし」みたいな感じでまだ弁解できますが、このバグは、別に難しいことをしていそうにないシステムだけに、なぜ放置したのか?と思ってしまいました。



■====== 得点とまとめ ======■
●●●●●●●●○○ … 8点(10点満点)


縦横無尽な移動とアクションができ、まさにヒーロー気分。気持ちよく楽しめるアクションゲームでした。
難易度は高めなので、ある程度のアクションスキルは必要ですが、オープンワールドの作品としては楽しみやすいように思いました。平均的な洋ゲーと比べるとけっこう勢い重視なところがあり、ヘンに堅苦しく構えることなく、移動もアクションもやりたい放題できる開放感が個人的には嬉しかったです。リアルな世界にちょっとファンタジー色が入っているのが、功を奏しているって感じですね。

位置づけとしては…アクションは好きだけど、FPSはなんか苦手意識があるな~という人にこそ、楽しんでいただけそうな気がしました。
ある種、アクションとFPSのいいとこ取りとも言える部分があるので、アクションの醍醐味を存分に楽しみつつ、FPSとしての戦闘の面白さも比較的少ない抵抗で楽しんでいただけそうです。
ただし、ミッションが単調なので、その点において飽き性の人は注意。それと、バグはどうしても運の良し悪しがありますからね。巡り合わなければそれが一番ですが、こればかりは何とも言えません。


久々に洋ゲーをプレイしましたけど、これはこれで個人的にはけっこういい”理想像”だったように思います。
これまで私がプレイした洋ゲーでは『フォールアウト 3』(注意!Z指定)が最も私の理想に合っていたのですが、アクションの縦横無尽っぷりという点では今作のほうが上ですからね。アクション重視の洋ゲーとしては今作が私の理想的に感じました。だからこそ、バグごときでは止(や)めなかったのでしょう。
…まあ、そう言っても、そもそも洋ゲーはほとんど遊んでいないって話なんですけどね(笑)

このシリーズは現在『インファマス2』まで発売されているので、いずれ…というか、すぐにでも『2』を遊ぶかもしれません。
ま、その時にはまた、自由に暴れまわってみましょうかね。たぶんまた善人を目指すでしょうけど(笑)

万人向け ← ○○○○○○○●○○ → 熟練者向け
手軽に ← ○○○○●○○○○○ → じっくり
思考タイプ ← ○○○○○○○○●○ → 感覚タイプ
 爽快感重視 ← ○○○○●○○○○○ → 達成感重視 


その他のタイトルの評価は、こちらからどうぞ
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