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Parplay Diary

A direct fairway to a parplayer

11/10/14 ボディターン派 / リストターン派 ( 古市忠夫 / 陳清波)

2011年10月14日 | 全英オープンへの道
ドライバーの良い当たりと悪い当たりの差が激しく、改善の糸口が見つからないというのが今回の受講者。ナイスショットの時には、ヘッドスピードに対する最高の効率で、大きな飛距離を叩き出しているが、バッドショットでは一転、うまく掴まらずに飛距離が大幅ダウン…。ボールの掴まえ方は2つのタイプに大別され、それによってスイングも異なるものとなるが、どちらのタイプに進むか、まさに岐路に立っている状況だ。

【性別】 男性
【年齢】 37歳
【ゴルフ歴】 3年
【HDCP】 平均スコア100前後
【プレー頻度】 月2回程度
【現在の悩み】
「ドライバーが不安定で、今は左右どちらにも行く感じです。ナイスショットしたときには、飛距離も方向性も満足できるのですが、そのショットはなかなか続きませんね。バッドショットでは飛距離も方向性も雲泥の差で、ガッカリします。今は、インパクトで積極的に腕を返すように意識していますが、プッシュアウトやビッグスライスも多いですね」ボールの掴まえ方を定める岐路にあります


スイング軌道を見たところ、Vゾーンのやや下から入っているので、軌道自体が球筋に悪影響を与えているとは思えません。詳細のデータを見なければ、なんともいえませんが、おそらくボールの掴まえ方が曖昧なんですね。フェースを開閉させずに積極的なボディーターンで掴まえるのか、ある程度フェースを開閉させて、リストターンでボールを掴まえるのか。それを明確にすることで、練習方法もまったく変わってきますよ。

インパクトの瞬間のデータを見ると、4度アッパーブローで5度前後のインサイドアウト。スイング軌道は一線で活躍するプロが属するAゾーンに入っていて、申し分なし。打点も良好。ただ、お悩みの通り、良い時には、260ヤード以上も飛んでいるのに、ダメなときは、30ヤードも飛距離が激減しています。つまり、インパクト時のフェース角が不安定なんです。4度開いたインパクトでは、ロスのない正面衝突ですが、フェースが12度も開いているときがありますね。

磁気センサーでクラブの軌道を見ると、寺谷さんはボディーターンのスイングなんです。ボディーターンの場合はインパクト前後でもグリップの速度が落ちないので、一目瞭然。一方、フェースを開閉してボールを掴まえるリストターンの人は、インパクト前後でグリップのスピードが急激に落ちます。つまり、ボディターンのスイングで、なおかつ、フェースを開閉しているので、タイミングが合わないと、とんでもなくフェースが開いてしまうのです。

フェースを一切開閉させないボディーターンか、ある程度フェースを開閉させ腕を返すリストターンか。スイング軌道の理想となるAゾーンにいることが大前提ですが、どちらを選ぶかはあなた次第。リストターンタイプの矢野プロと比較すると、体の開きが早く、その違いがはっきり分かります。フェースの開閉を使うと、インパクトでスクエアに戻すタイミングが必要な分、難しくなりますが、今まさに、それに取り組んでいるということなので、その意識をより明確にしていきましょう。

リストターンスイングを目指すことを決めたなら、まずはグリップを完全にスクエアにセットすることです。これをボディターンスイングのように、ストロンググリップでシャットフェースにしてしまうと、チーピンばっかりになってしまいますからね。グリップエンドをおへそに向けて、体の真正面にクラブをセットして、そこでフェースをスクエアに合わせてください。

リストターンのスイングで、マスターすべきは腕の正しいローリングです。もっと正確に言うと、正しい左腕のローリング。腕をターンさせるというと、右腕を被せるように返す右腕主体のイメージになりがちですが、それでは正しいターンはできません。主体は左腕。その動きを自然にマスターするために、足を揃えてから、右足を一歩引いた、左足1本のスイングを徹底練習する必要があります。


左足1本のドリルで目標とすべきは、軽いドロー回転でまっすぐに打てること。そして、8割くらいの飛距離が出るように練習を重ねること。寺谷さんだったら、左足1本でも200ヤード以上飛ばせるはずですよ。フォローでよろけたりせず、最後は左足で体重がしっかり受け止められるよう、バランスにも配慮してください。バランスを崩さず、まっすぐ200ヤード以上打てれば、正しく腕のローリングができた証拠です。


左足1本のドリルをマスターしたら、いよいよ、通常のショットで練習します。といっても、腕を積極的に返すことを強く意識する必要はありません。通常のスイングで一番フォーカスすべきは、頭を残して腕を振りぬいていく感覚です。もっとも効果的なドリルは、キャップやサンバイザーをかぶった練習です。首の付け根を軸として、テークバックすれば、帽子のつばはやや飛球線後方を向きます。そのつばの方向をキープしたまま、ダウンスイングしてください。インパクトで体が開かずに振りぬく感覚を身に付けましょう。

腕を正しくローリングさせながらの、体の開きを抑えたインパクトによって、寺谷さん本来のスイング軌道であるドローボールが出るようになりました。サイドスピンが減少し、飛距離が安定して250ヤードを越すようになりました。左足1本のドリルと帽子を使ったドリルを重点的に練習して、リストターンでボールを掴まえる感覚を、しっかりと体に焼き付けましょう。

実は、当レッスンでは、アベレージゴルファーの方々に、あまり積極的にはリストターンを推奨していません。何度も言うように、フェースの開閉を使うと、タイミングを安定させるのが難しくなるからです。しかし、ヘッドスピードの速い方は、腕のターンを使った方が、インパクトですくい上げるような動きがなくなり、球筋が安定するというのも事実。Aゾーンにいてヘッドスピードも十分にあるので、挑戦する価値があると思います。でも、ショットがどうしても安定しないようなら、もっとシンプルに球を掴まえるボディターン・スイングを再考してみてください。


【宮川まもる/ ティーチングプロ/ PRGR】
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