10月23日(土)公開『脇役物語』の舞台挨拶付きプレミア試写会が行われ、主演の益岡徹をはじめ、津川雅彦、松坂慶子、佐藤蛾次郎、緒方篤監督らが登壇した。
【写真】左から、佐藤蛾次郎、津川雅彦、益岡徹、松阪慶子、緒方篤監督
本作は個性派俳優・益岡徹&永作博美共演のロマンチックコメディ。女優の卵に恋した万年脇役俳優が、スポットの当たらない人生におさらばしようと奮闘する姿を温かい目線で描き出す。アメリカやヨーロッパを拠点に俳優や脚本家としても活躍し、短編『不老長寿』(09)で各国の映画祭で絶賛を受けた、緒方篤の初長編監督作である。
今年は“名脇役”益岡徹のデビュー30周年でもあり、また本作が益岡本人の長編初主演となる。益岡は「緒方監督とは以前、短編映画『不老長寿』でご一緒してから3年ですが、長編を作るにあたって、また僕にオファーしていただき、僕を役者として信用してくれたんだと思い、感謝の気持ちでいっぱいです。主役をさせていただいて、そうそうたる方々と一緒に仕事ができて、引き締まる現場でした。現場に見慣れない人がよくいたのですが、出資者と聞いていました。実は、この映画を作る製作費の大部分を、監督の学生時代からの友達が緒方監督のためにお金を出してくれて、成立したんです。僕にはそれが驚きでした。ロケで使った家も、監督のご友人のお宅で、撮影には時間がかかるので、その間ご家族の方はホテルに泊まってくれたり。そういう人たちの想いに応えなきゃという思いが強かったです」と語り、本作への強い思い入れがうかがえた。
益岡を主演にキャスティングした決め手として緒方監督は、「前回、短編映画『不老長寿』の配役をするのに、いろんな日本映画を見たんです。その中で『ぷりてぃ・ウーマン』(03)という映画があって、区役所に押し寄せてくるおばあちゃんに困る、福祉課の担当が益岡さんでした。その困った顔が面白くて、それで事務所に電話をして、出て欲しいというお願いをしました。今回の編集をしている時も、益岡さんのコミカルさが面白くて、笑いすぎて編集が進まないほどでした。最初に益岡さんが警官の格好で走り回ってる絵をイメージして、できたんです」と詳細を述べた。出演者のキャスティングについても、「コメディは演技がうまい人じゃないと務まらないんです。どうしてあなたの映画にそんな方が出てくれるのか? と思われたと思います。父も撮影現場に来てくれたんですが、なんでこんな有名な方たちが言うことをきいてくれるのか不思議だった、と言っていました。普通、キャスティングは候補リストがあって希望順にお願いをしていきますが、今回は第二候補がないままお願いしました。たまたまスケジュールもあって、奇跡的にできました」と納得のいくキャスティングだったことを明かした。
また、撮影現場について、佐藤は、「“アクション!”で撮影がスタートしたのは初めてでした。外国映画みたいでした。みんなが一体となって映画作りをしました。早口な監督ですが、リアルな芝居にこだわって。益岡さんもすごく良いんです。ひょうきんで哀愁があって間抜けなところがあるんですよ。脇役にぴったり。お昼にシチュー作ってきたり、現場は楽しかったです」と、現場の雰囲気を語り、津川は「くせのある監督でした。現場は楽しかったですよ」、松坂は「プレッシャーのないのびやかな感じでした。初日は、お花をもらうシーンで、渋谷のラブホテルがあるところでしたね。見ている人は、悪びれる雰囲気もなく、ホテルに入ったり、撮影を見たり、堂々としていました。現代のカップルってこうなんだなあと、社会見学もしながら撮影しました」と、それぞれが振り返った。
最後に監督は、「コメディですので、大きな声で笑っていただければと思います。ご家族や友人、恋人などいろんな方と映画を見に行ってください」とコメントし、締めくくった。【MovieWalker】
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今年は“名脇役”益岡徹のデビュー30周年でもあり、また本作が益岡本人の長編初主演となる。益岡は「緒方監督とは以前、短編映画『不老長寿』でご一緒してから3年ですが、長編を作るにあたって、また僕にオファーしていただき、僕を役者として信用してくれたんだと思い、感謝の気持ちでいっぱいです。主役をさせていただいて、そうそうたる方々と一緒に仕事ができて、引き締まる現場でした。現場に見慣れない人がよくいたのですが、出資者と聞いていました。実は、この映画を作る製作費の大部分を、監督の学生時代からの友達が緒方監督のためにお金を出してくれて、成立したんです。僕にはそれが驚きでした。ロケで使った家も、監督のご友人のお宅で、撮影には時間がかかるので、その間ご家族の方はホテルに泊まってくれたり。そういう人たちの想いに応えなきゃという思いが強かったです」と語り、本作への強い思い入れがうかがえた。
益岡を主演にキャスティングした決め手として緒方監督は、「前回、短編映画『不老長寿』の配役をするのに、いろんな日本映画を見たんです。その中で『ぷりてぃ・ウーマン』(03)という映画があって、区役所に押し寄せてくるおばあちゃんに困る、福祉課の担当が益岡さんでした。その困った顔が面白くて、それで事務所に電話をして、出て欲しいというお願いをしました。今回の編集をしている時も、益岡さんのコミカルさが面白くて、笑いすぎて編集が進まないほどでした。最初に益岡さんが警官の格好で走り回ってる絵をイメージして、できたんです」と詳細を述べた。出演者のキャスティングについても、「コメディは演技がうまい人じゃないと務まらないんです。どうしてあなたの映画にそんな方が出てくれるのか? と思われたと思います。父も撮影現場に来てくれたんですが、なんでこんな有名な方たちが言うことをきいてくれるのか不思議だった、と言っていました。普通、キャスティングは候補リストがあって希望順にお願いをしていきますが、今回は第二候補がないままお願いしました。たまたまスケジュールもあって、奇跡的にできました」と納得のいくキャスティングだったことを明かした。
また、撮影現場について、佐藤は、「“アクション!”で撮影がスタートしたのは初めてでした。外国映画みたいでした。みんなが一体となって映画作りをしました。早口な監督ですが、リアルな芝居にこだわって。益岡さんもすごく良いんです。ひょうきんで哀愁があって間抜けなところがあるんですよ。脇役にぴったり。お昼にシチュー作ってきたり、現場は楽しかったです」と、現場の雰囲気を語り、津川は「くせのある監督でした。現場は楽しかったですよ」、松坂は「プレッシャーのないのびやかな感じでした。初日は、お花をもらうシーンで、渋谷のラブホテルがあるところでしたね。見ている人は、悪びれる雰囲気もなく、ホテルに入ったり、撮影を見たり、堂々としていました。現代のカップルってこうなんだなあと、社会見学もしながら撮影しました」と、それぞれが振り返った。
最後に監督は、「コメディですので、大きな声で笑っていただければと思います。ご家族や友人、恋人などいろんな方と映画を見に行ってください」とコメントし、締めくくった。【MovieWalker】
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