![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/6d/f150b70df367633cabae3439163cbe71.jpg)
◯
突如姿を現した、謎の巨大メカ。
あまりの驚きにギラファノコギリ・軟骨外野手はただ立ち尽くす。
コクピットの監督は勝ち誇ったように云う。
「こういうときのために密かに開発しておいたのさ!」
そして、
「これでも喰らえ‼︎」
軟骨目がけ、巨大メカの砲撃がはじまる。コクピット下にある2本の砲身が火を噴く。
轟音とともに軟骨の周りにいくつもの火柱があがり、瞬く間にあたりは火の海に。
あわてて逃げだす軟骨。こう見えて盗塁王にだってなったことがある、足には自信があった。火柱の間を縫うように、走る。
監督は歯噛みする。
「くそっ!こうなったら、これだ!」
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巨大メカの口から、それまで火を噴いていたものよりも大きな砲身が顔をだす。
「これで終わりだぁぁぁっ!」
監督は大げさな身ぶりで発射ボタンを押した。
眩しい光が巨大砲身から放たれた。光は空を切って、軟骨へと一直線に走る。
さすがの軟骨も逃げきれなかった。
地割れが起こるほどの大爆発!
「わー‼︎」
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/2d/3b2652df1bbe5b9a631de94472a349d0.jpg)
勝利を確信した監督は、ギターを取りだし、弾きはじめる。
『夜霧のシルエット』を。
もの悲しい音色があたりにひびく。
そして、
監督の頬にはひとすじの涙が……
◯
吹き飛ばされた軟骨は、給食センターに墜落……
翌日、センター長に就任した。
おわり
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