風を泳ぐ

■詩詠-ウタヨミ-
■SwimTheWindWithPacificaSpirit
【By s/yumic.】

2008-07-24 | 詩詠-ウタヨミ-
寂しいなと思ったら
空を見上げて

この惑星に居る限り
空はわたしたちを
庇ってくれる

つまらないなと思ったら
空を見上げて

晴れたり曇ったり雨を降らせたり
めまぐるしい空色だよ

夕立のように
雨が降ったあと
アスファルトにできた水たまりに
空を映してさわればいいんだよ

空はこんなに近くにもあるんだ

s/yumic.From2005

命について

2008-07-10 | 詩詠-ウタヨミ-
毎日。
どんな気持ちであっても
毎日呼吸をする体。
その体を引っさげて
今日も呼吸する。
それが生活で。
それが人生で。

たとえ昨夜
相方にまともな言葉を
かけられなかったり

それどころではないなんて
思い込んでいたり

仕事の納期があるから

打ち合わせが長引いたから

色んな理由の中で
相手を否定するのは
疲れるだろうに
だから
呼吸も辛くなるのだよ。

結婚をした二人の絆が
壊れてしまったり
信頼しあっていた二人が
疑いを持ち始めたり
相手にうんざりしてしまうのは
安心しすぎているだけだと
わからないんだね。

そう気がつくのが
怖いかのように
頑なな人は
少し視線を逸らして
言葉を放つね。

それに孕まれる
怖れを
わたしは受け取るよ。

何を怖がっているのだろう
と。

怖がることを
恐れなくてもいいと
分かればいいのに
と。

心がどんなに悲鳴を上げていても
わたしはそれを恐れないよ。

その命を宿す体の生活に
深くかかわることに
興味を持たずにもいられないよ。

頑な人は言う。

「過剰だよ」と。

頑なさを生きている人だからこそ
言える台詞を放つ。
わたしは黙るしかない。
過剰だから。

過剰を恐れてはいないから。
それを伝えきれないことが
悲しいだけだ。

様々な人の綾を
なんとか紡ぎ合わせて
体裁は悪いけれども
織り上げる布が
わたしの命を包んでいる。

悲しみで濡れて綻(ほころ)び
くたびれても……

s/yumic.From2005