Shawn's Room  

ただ笑っていたい・・・

別れ ~最終日~

2006-11-10 14:07:12 | 日記
とうとうこの日を迎えてしまった最終日。始まりがあれば終わりがある。この時ほど虚しくて切ないものは無い。嫌々ながらも眠たい目を擦りながら目を覚ます。

前日からの雨は止んでいたが、何だかパッとしない空模様。まぁ、雨が降ってないだけでもありがたかった。そんな曇り空の中、最後の朝食を済ませ限られた残りわずかな時間の中で早速行動開始。

この日向かったのは、まだ石垣の中で行ってなかった日本百景の内の一つ川平湾。太陽の日射しが無かった為に、午前中は過ごしやすい陽気であった。何処を観ても相変わらず新鮮味が耐えない。飽きが来ない。車中、ずっとこの時が終わらなければいいのにとどれだけ思った事か。帰りたくない気持ちを胸の中で抑えきれずにいた。窓から入り込む風と一体化しながら、惜しむ事無く最後まで残さず目に焼き付ける様に、一つ一つの風景を眺めながらひた走る。

道に迷う事無く川平湾に着いた所で、さすが日本百景の一つと言わんばかりの大勢の観光客でにぎわっていた。着いた所で早速砂浜まで降りて行った。今まで観て来た石垣の海とは違って、鮮やかなエメラルドグリーンの色をしていた。確かに誰もが美しいとうなずけるであろうその姿。すかさずカメラを手に取り景色そっちのけ写真に収める。途中、皆して撮影会状態になっていた。タイマー機能を使ったり、様々な角度からや動きなどの細かいアングルを調整したりと、本来の主旨を完全に忘れて写真に夢中になっていた。かなりのアホ集団です。

帰り際、すぐ傍に観光地らしいお土産屋などの売店があり、そこへふらふらと立ち寄る。ここでもすかさず、皆して紅芋アイスに手を出していた。近くにいた観光客のおばちゃんも美味しそうに思えたのか買っていた。早速影響受けちゃったみたい、流されやすいなぁ。

ここでようやく、一通り観光地と言われる所は制覇した訳になる。時間があればまた竹富に行く予定だったが、飛行機の時間なども考慮した結果却下にした。そこでどうしようと話し合った結果、場所的にも近かった為に再度平久保方面に向かい、ぐるっと一周して空港方面に戻る事にした。

次の目的地に標準を定めた所で車を走らせる。観光名所以外にも周りを観ているだけで新しい発見が沢山あった。所々、途中下車しては気になった場所に立ち寄った。その中でも、少々不思議で驚いた場所があった。そこには、熱帯雨林の様な木々に囲まれていて、くねくねした川が音も無く静かに流れていた。イメージ的に、ジャングルの様なアマゾンにありそうな場所。「何だここ、アマゾン川だっ」って言って驚いていた。沖縄と聞いただけで、珊瑚と青い海を想像してしまうが、全くイメージとは別の景色があった。水の色も汚い泥水みたいな色、さっきまで観ていた海とすぐ近くなのにと思いつつも、この極端すぎる所がまたかえって新鮮な感じがした。暫らくしたらバイク集団の観光客が現れたので、うっとうしい感じがしたのでその場を後にした。

平久保に向けて走るにつれ、徐々に天候の方も回復し、また暑い日射しが雲の切れ目から顔を覗かせ始めた。何だかんだで、すべて晴天となったのはホントに良かった。感謝、感謝であります。そして、再びやってきた平久保灯台。相変わらず、見渡す限り空と海の青一色に覆われている。天候のせいもあってか、初めに来た時とはまた異なった姿が観れた。吹き飛ばされそうな程の強い風と一昨日には無かった荒々しい波。昨夜のくずれた天候も、こうした新たな一面が観れた事を考えれば、逆に好都合だったかも。その日その日によって、違った姿や景色が観れるという発見、それがまた面白い。来て良かった。

刻々と過ぎ去っていく時間の中、嫌々ながら空港方面に向かう。途中、玉取展望台へも足を運ぶ。ここでも撮影会が始まる。この辺りからは、もう完全にカメラに夢中になっていた。ハイビスカスを撮ろうとしたが、なかなか良いショットが決まらずに手で動かして偽造工作したり。その光景を背後から覗いていたスラッシュが大爆笑。もう自然の姿じゃないからね。完全な偽造写真だかんね。ほんとギャグだ。笑 そんな事をしつつ日も暮れ始めた所で、帰りの飛行機に乗る為に空港に向かうことにした。

そして、空港に着いた所で離陸時間までの間、物販を物色しつつ時間が来るのを待った。この頃には既に疲れと別れの嫌々な気持ちの為、クタクタの状態だった。とうとう時間が来てしまい、ついに石垣から離れる時が来た。充実感よりも何処か寂しい切ない気持ちの方がとても強かった。飛行機の中では、無心でどんどん遠ざかって行く石垣の方の空をずっと眺めていた。那覇に到着し、乗り継ぎで羽田まで向かう。徐々に現実に戻されていくのが嫌で仕方が無かった。飛行機の中では早速頭に来る事があった。後ろの席の連中がやかましくてしょうがない。席をドンドンと叩く様にごたごたやってて。他の乗客は皆疲れてて寝静まってるのに、連中だけ何時までもくっちゃべってて。もう気分悪くて仕方が無い。マナーも何もなってない最低な連中だった。やっぱ関東の人間なんてろくな人間居ないな。羽田に着き、皆して流される様に我先に降りようとする。あの焦り感。何をそんなに急ぐんだって、もっと心にゆとりを持てよって苛々しながら思ってた。焦りすぎておばちゃんつまずいてるし、完全にこっちの人間の特徴がでてるなぁと思った。着いてから、外は雨で風も冷たく気温も極端に低かった。完全に現実の世界に戻ってしまった。もうこっちに着いてからはどうでも良い感じ。余韻に浸る事も無く、最終的に気分の悪いまま地元に帰る事になった訳だ。 

最新の画像もっと見る