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英語のカラクリ

英語学習のヒント

英語の5文型批判と、生産性のある代替案(試案)生成文法的英文解釈

2022-12-30 21:21:07 | 語学
この間、英語の5文型を批判する意見があるのを知った。
外国では英語の文法を5文型で説明しないそうである。5文型で英語を解釈するのは日本だけだそうだ。

そういえば、自分が愛用しているLongman Dictionary Of Contemporary English(LDOCE)
や、Oxford Advanced Learner's Dictionryに、5文型の解説はない。

昔、5文型は、日本人に向けて編み出された日本人のための英文解釈技法だったという説が、どこかのブログにあったがURLを失念。
”5文型は学習用文法だよ”と、教師から言われたこともある。
5文型の利点は、英語慣れしてない人でも理屈で、英文解釈できたり、英作文できたりするところにある。
英文解釈するときに、5文型の構造を当てはめてやれば、割と簡単に解釈できる手軽さがある。
しかし、問題はこの構造に当てはまらない英文は結構あり、応用が利かない。受験英語はこの5文型で乗り切れても、原著を乗り切るのは難しそうだ。

これは、悪しき構文主義じゃないかしら。昔私が、伊藤和夫を批判した時を思い出す。

現在、AIによる機械翻訳(Google とか DeepL とか)の手法は、構文主義から、生成文法へと移っている。
構文主義というのは、英文の塊を、ここは主部、ここは述部と分け、日本語に部分的に置き換え、てにをは、をそろえて日本語にするというものである。
生成文法というのは、英語、日本語共に、基底文法があるものと仮定し、まず英文を基底文法に置き換え、そこから日本文を生成するという考えである。
1980年代の第2次AIブームでは、構造主義による翻訳しかなかった。コンピュータの性能が低かったからだ。
現在の第3次AIブームは、生成文法に基づいて処理を行う。なので、対応言語が100個以上などという、人間を超えた性能を持つ。

話を元に戻して、この生成文法的な考えを、第2言語習得理論に役立てる方法はないだろうか。
あくまで試論、(というか、お遊び)として、
This is a dog.
という、単文を考える。これを修飾語で補っていく。
This is my dog.
This is my clever dog.
このように、名詞修飾が前にかかる文は、誰だって理解できるはずだ。問題は英語は後ろから修飾される事の多い言語である。

This is a dog which I bought yesterday.

何が言いたいかというと、単文から修飾詞を補っていけば、どのような文でも5文型を意識せず簡単に生成できるではないか、という発想である。
ただ、問題は修飾の仕方だけであり、この考えに基づけば、5文型など全く意識せず文を生成できる。
英文を生成する方法がわかれば、逆変換がすなわち、生成文法的英文解釈である。
今回は疲れたので、これでおしまい。


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