教育に悪い教育ビデオ

2歳の娘が『ノンタン』というビデオを欲しがったので
買ってやった。
(大人に事情により、絵は貼れません;笑)
『しまじろう』のようなもんかと思っていたのだが、
実際はとんでない内容だった。　(￣ロ￣;|||

主人公のノンタンがとにかく我がまま・自分勝手で
お友達をふりまわして騒動を起こす。
しかもその騒動の解決をすべて友達に任せて、
自分は悪びれることも無いのだ。
(※もちろん、普通教育アニメでは反省orバチが当たって終わる)

私が買ったビデオの例でいうと、こうだ。

ノンタンのところに異能生命体がやってきた。
それは相手が頭の中で考えている食べ物を具現化するという
特殊能力を持った生物だった。
お友達が次々とかなえてもらう中、優柔不断なノンタンは
何を出してもらうか決めかねていた。
あるお友達が頼もうとすると、『僕のほうが先だぁ！』と
駄々をこね始めたのだ。まだ何にするか決まってもいないのに。
結局、その異能生命体のはからいで、
両者同時に具現化してもらうことで事なきを得たが、
この行為は何の行列かもわからずに並んでしまう
おばちゃん並に迷惑だ。

またあるときは、お友達の家に勝手に上がりこんで
彼が食べていたカキ氷をあつかましくも分けてもらい、
さらにはカキ氷器まで無理やり借りてしまう。
しかも氷をセットしなければカキ氷は作れないという、
基本的な操作方法も知らずに、だ。
カキ氷ができなかったノンタンは、そのお友達に猛抗議。
結果、カキ氷器はおろか、氷まで奪い取ったのだ。
道具がそろったノンタンは、一目散に家路に。途中で何人かの
友人に会うが、カキ氷のことはひたすら隠し、
自分ひとりでこっそりと愉しむのだ、という冷たい態度を取る。
それにとどまらず『氷は溶ける』といことすら知らないノンタンは、
小さくなった氷を見て、その途中であったお友達を
泥棒呼ばわりをし始めたのだ。
結局、カキ氷を分けてくれた友達がやってきて事なきを得たが、
ノンタン、なんて猜疑心が強くてこすっからいやつなんだろう。

はたまた、朝早く目がさめたノンタンは、また寝ている友達を
起こして自分の遊びにつき合わせる。
夜になっても眠くないノンタンは、夜九時過ぎに友達の家へ
押しかける。断られたノンタンは、腹いせにその家の庭で
エレキギターをかき鳴らす！
うるさいと怒られたノンタン。しぶしぶ小高い丘へ移動するが、
そこでうっかり寝てしまう。手にもっていたギターが
丘を転がり落ちていく。
朝起きたノンタンは、ギターが無いと大騒ぎ。友達を総動員して
探させる。
やっと見つかると。本人はお礼もそこそこにギターをかき鳴らして
大喜び。あんた、友達無くすよ。　┓(´ー｀)┏

またある日、ひらがなが書いてあるボールを鍋や
電子レンジに放り込むとその時の料理が出来上がるという
夢のような調理器具でお食事してたときのこと。
『かれー』を作ってもらったノンタンは、一口食べると
『次を作ろう』ともちかける。『残しちゃダメだよ』と
友達にたしなめられるが、聞く耳を持たない。
仕方が無く『はんばーぐ』を作ってあげると、これも一口食べて
『次、次！』。りんごジュースにも『次、次！』。
いいかげんお友達が『残しちゃダメ！』と強い口調で言うと、
逆ギレしたノンタンは、ひらがなボールを大量に
鍋や電子レンジにぶち込んで、適当に機械を操作し
大爆発を起こしてしまう。
爆発したひらがなは『もったいないおばけ』になって
みんなを恐怖に陥れることになったのだ...。


...絶対に友達になりたくないタイプ。(ーー;
のび太とジャイアンの悪いとこ取りしたような迷惑さ。
教育用ビデオとしては、学ぶところはひとつも無い。
強いていえば、『反面教師として』というところだろうが、
そんなことがこのビデオの対象年齢の子供に
理解できるだろうか？
しまじろうのように、間違ったことをたしなめられて、
素直に反省したほうがわかりやすいのではないだろうか。

はっきりいって『クレヨンしんちゃん』より教育に悪い。
しんちゃんは素直ではないが、ちゃんとお友達に
迷惑をかけたことを理解し、謝るし。自分でまいた種は
自分で刈り取ろうとするし。
言葉遣い以外はとてもいい子だ。

子供向けのビデオで、ここまですごい内容のものは
そうそう無い。
我が子がノンタンのようにならないことを願いばかりだ。