風邪を引いてた。俺はめったに風邪を引くことは無いのだが、今回は舞台の疲れもあってか、いとも簡単にウイルスにやられてしまった。体温計など持っていないので正確な数値はわからないが、俺の中では最高体温40℃ぐらいは余裕で越えているくらいに強烈な風邪の引きっぷりだった。鼻水は出るはタンは出るは色んな汁が体中から出て、久々に「体調悪い」と本気で思った。たまにひいじいちゃんが見えた。
今は何とか落ち着いたが、まだまだ本調子ではなく、あまり執筆に集中できない(いつもだが)。そんなこんなで、プロデューサーの神尾氏から大量に(100本くらい。売れてないの?)送られてきた『ボン・ボヤージュ!』のDVDを観返してみた。2004年に撮ったデビュー作だ。あれからもう10年くらい経ったと思っていたが、何のことはない、たかだか3年前だ。この3年、色んなことがありすぎて、時間の感覚が麻痺している。けれどもたかだか3年前なのだ。
映画は単純に面白かった。手前味噌ながら。たまには自分を褒めないと死んでしまうので許してくれ!唐橋も面白いし、阿部進之介も面白いし、藤原組長も面白い。出演者それぞれが、何だか変な空気を醸し出していて、普通に笑った。
技術的に言えば確かに荒すぎで、今はこれよりも上手くなっている(はずだ)が、何と言うか、やってやるという勢いがある。そりゃそうだ。生まれて始めて撮った映画なんだから。それまでにPVとかCMとか色々やっていたが(劇団の合間を縫って)、劇団の解散後、本格的に映像業界に足を踏み入れてから初めてやった本格的な仕事でもあった。自主映画すら撮ったことのない俺に映画を撮らせようとした神尾氏もぶっ飛んでいたが、今じゃ考えられないような格安のギャラで集まってくれた俳優人もぶっ飛んでいる。もちろんスタッフたちもぶっ飛んでいて、ちゃんとギャラをもらっていたのかさえ定かではない。とにかく全てがぶっ飛んでいて、この作品を評価してくれたコハタアツコ氏も恐らくぶっ飛んでいるんだろう。
そんなこんなで、原点回帰した。恥ずかしながら。
現在の俺は、映像演出なり脚本なりがかろうじて仕事と呼べる状態にはなっているが、それに伴って失いつつあるものも多い。ぶっちゃけしがらみも多くなってきた。それはそれで寂しくもあるが、別にそれらに抗うつもりはない。そこまで若くないし。外見はおっさんだし。
とどのつまりは、失うものは失い、しがらみも受け入れ、けれども謙虚に生きて行こうと。そういうことだ。
俺はまだ何者でもないし。キャントクだし。
とまぁ、何を書いてるのかわかんなくなってきたが、まだ熱があるので許して欲しい。前回に続き、今回も俺の考え、的なことを書いてちょっと自分でも引いているので、次からは無意味なことを書き続けようと思う。これ、今日の昼ごはんー。とか。今日の青空ー。とか。てへっ。
あ。そういえば、朝日ニュースターの『団塊ちゃんねる』というニュース番組のオープニングを演出した。詳細はわからないが、もうオンエアされてると思います。
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