平ヶ岳・・・最高のコンディションで日帰り最難関実感!!
今季これまで大きな遠征を控えていたのですが、ついに今年初となる百名山ハントへと旅立つこととしました。行く先は数年前からシミュレーションしていた難山「平ヶ岳」です。この山は登山時期が重要で暑過ぎず天気が安定する10月上旬がベストと考えました。さて、その天候は・・・わざわざ休暇を取得してまで行く価値のあるトリプルA。当然2週間位前から気圧配置図と自己スケジュール、そしてコロナ情報と睨めっこ^^。方々の承認を得、木曜の業務を終えると同時に新潟に向けてまっしぐらなのです。登山口まで片道6時間強。長いドライブも車中泊も寝不足もワクワクしながらでしたので全然苦にならない旅です。そして、この山は予想を遥かに凌駕する苦難と至福を同時に与えてくれました。何より無事に帰ってこれて平ヶ岳様には誌面にて感謝を申し上げます^^
■記録
いつも独特の雰囲気放つ深夜のSAにて夕ご飯。明日のために炭水化物を詰め込む
白河SICから南会津経由で檜枝岐、更に尾瀬御池を通り過ぎいよいよ新潟県へ
0:15鷹ノ巣登山口。車中泊も殆ど眠れないまま4:00前に軽く朝ご飯。平日にも関わらず十数台の車が。皆健脚者なんだろう。気を引き締め出発!!
1Kmほど林道歩き。そしていよいよやせ尾根に入る。ここから山頂まで10.5Km
いきなりセミ・ナイフリッジとロープ場登場。暗いのでよく解らないが両側切れ落ち谷底まで200m以上か
おっ水晶?でも集中集中
これはかなり恐いな。黄土色の花崗岩の尾根。滑ったり躓いたら即OUTである
尾根上に巨大な五葉松。しっかりと逞しく根付く。後ろからはヘッデンの光
日の出前。白み始め燧ヶ岳がその山容を現す
下台倉山稜線までは800mの超急登。通称ゴジラ尾根とも言うらしい。やせ尾根が続き緊張の連続
それでもって1406mピークから上は更に斜度を増す。あれは苦しそうだな~
やっぱりな。ロープ場は20ヵ所以上を数える
奇岩やスラブを乗り越え急激に高度を上げる
2時間近く格闘しやっと下台倉山。残りの距離を見て愕然となる。あと7.2Km~。まだ1/3って事ですな(汗)
ここで御来光。既に疲れているが感動的だ
日が差した途端この景色。黄金色に輝く。すごい
険しくも美しい・・・
下台倉山から一旦傾斜は緩むも今度は危険な稜線上のトラバース。画像は次のピーク台倉山。ここはなんの標識も無い
眺めが良いのは台倉山まで。その後はオオシラビソの森を延々と歩かされる。この区間がとりわけ長い
2つの水場は今時期枯渇模様で想定内。2リッター背負ってきた。真夏だったらと思うと・・・考えたくはないね
倒木数本に余計な体力を使う。下の写真は根っ子ごと倒れ池塘化した根元
90分程森の中をアップダウンしやっと出口。あのピークのように見えるのは平ヶ岳・・・ではなく池ノ岳だった
急速に晴れ上がる。おお~。いい意味で最近の登山とは真逆。汗だくのズボン脱いで短パンマンに変身
あの丸いのが平ヶ岳か。ここに来てやっとご対面!!
そしてこの灌木帯を抜けると・・・
出た~~~っす!!
景色が一変。何という光景か。しばらく立ち尽くす。鷹ノ巣から来た登山者は皆「お~!!」と声が出る
ここで休憩したいところだが先ずは平ヶ岳へ。黄金色!!
平ヶ岳へは緩やかだがまだ距離がある
振り返って池ノ岳(姫ノ池)と右手に会津駒。こっからだとこういう風に見えるんだ
そして・・・ついに念願の山頂に立つ。わーいパチパチ。5時間・・・長過ぎただけにそれはもう感動モノである
もう少しだけ先がある。いわゆる最高地点へ
ここが終着点。とっても素敵な場所。少しゆっくりしよう
越後三山近い!!そりゃ隣の山なんだよね
至仏山とギザギザしたのが武尊山。どっちも懐かしい
谷川連峰かな。正に360度の大展望
尾瀬方面。燧ヶ岳、日光白根山、皇海山まで見える
立ち去りたくない・・・結局40分も滞在してしまった
尾瀬ヶ原はさすがに見えないか。また行きたいな
目に焼き付ける。因みにこの方々はプリンスルートからピュッと登ってきたバス組一団。泊り客ご用達とのこと
降りたくないが仕様がないので緩々と下ることに
平ヶ岳。包容力のある大きな山
紅葉と池塘。いい日に来れた・・・これ以上は望めない
とても疲れているが名物玉子石に向かってみよう
片道1km程だが遠かった。玉子石。花崗岩が削られて出来たバランス岩か。手を合わせてしまう自分がいる。プリンスルートの人達はこの近くの分岐から下山。お迎えのバスが待っているらしい
玉子石と池塘群。とても美しいがこの先は路が無い
姫ノ池へ戻る。すっかりシャリバテである
平ヶ岳に完敗・・・いや乾杯
鷹ノ巣から登った強者達とご飯しながら意気投合。プリンスルートは邪道だよねとか、やっぱり麓から登らなきゃ意味ないねとか、百名山踏破数の話とか妙な連帯感で盛り上がる^^
最後にもう一度目に焼き付ける。今日の日に感謝!!
泊って見たいものだが幕営禁止。下る選択肢しか残されない。さてこれからが本番。覚悟を決め激下り開始
汚泥あり、崖あり、やせ尾根あり・・・もうヘロヘロ、膝ガクガク状態だった。追い越し追い越され結局皆ほぼ並列で降りてきた
燧から頑張れと言われているような気がした
このやせ尾根大変だったがスリル感あり面白かった
下山届投函して無事完了。後は家に着くまでが登山
帰り際、御池で蕎麦と思ったが駐車料金掛かるみたいで結局檜枝岐で食べて帰途に着く
■タイム
04:23 鷹ノ巣登山口出発(登山届)
04:37 やせ尾根標柱
05:55 1406mピーク
06:20 下台倉山
07:07 台倉山
07:17 台倉清水
07:55 白沢清水
08:46 森林限界
09:02 池ノ岳(姫ノ池)
09:11 玉子石分岐
09:29 平ヶ岳頂上(三角点)
09:36 平ヶ岳最高地点(大休憩)
10:10 下山開始
10:24 玉子石分岐
10:44 玉子石
10:48 プリンスルート分岐
11:00 姫ノ池(昼食)
11:44 下山開始
13:04 台倉山
13:43 下台倉山
14:15 1406mピーク
14:58 やせ尾根標柱
15:08 鷹ノ巣登山口到着
※登り 5時間6分
下り 4時間58分(最高地点から)
歩行時間 9時間23分
休憩時間 1時間18分
合計 10時間45分
■GPSログ
距離:23.15km、高度の上昇/下降1877m/-1877m
■勝手に難易度指数
62points
■感想、反省等
・案内板のコースタイムは往復12時間でした
・この山に小屋やトイレ無し。幕営も禁止です
・全山携帯電波は全くと言っていいほど届きません
・ですので、絶対に日帰りで戻らなければなりません
・水場は枯渇しやすいので最低2リッターは必要です
・また完全自然保護の山なのでピンテ類も一切無し
・短いプリンスルートは私有道的な感じで泊り客限定
・これまで20Km越える山々何ヵ所か登りましたが、
・すべて避難小屋やテン場など存在していました
・そういう意味でやはり日帰り最難関の山。頷けます
・自分の経験上これに匹敵するのは大朝日岳ですが、
・こんな危険個所は皆無です。鎖場も無かったですしね
・避難小屋無い場合の空木岳・・・でも20Km満たないです
・飯豊は未踏ですが小屋とかテン場で泊まれますしね
・距離、標高差、危険度的に身近な山で小屋を除けば
・鶏頭山から早池峰剣ヶ峰ピストンかな?
・でも距離が及ばないので毛無森にも寄る感じです^^
・このような大変な山でしたが何とか踏破できました
・景色は・・・申しブンありません。疲れ和らぎました
・体は・・・きてます!!
・これで百名山キリがいいところで40/100達成!!
最近の「百名山」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2003年
1996年
1978年
人気記事