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紅さんの日記

参考になるようなならないような日記です

朝ドラ「ごちそうさん」最終回のある謎について

2014-03-30 23:28:22 | 日記
先日終わった朝ドラ「ごちそうさん」、私がまともに見るようになったのは話が戦中に入った辺りからで、もう大変面白かったので、言いたいことは沢山あるんですが、今日はその最終回で、私が1番気になったことについてお話したいと思います。

最終週は、室井夫妻の仲直りから始まって、「日本料理」や野球やアイスクリンを通して、米軍のおえらいさんと交流することで、め以子が活男の死やアメリカへの蟠りから立ち直るキッカケを掴んでいった週でした。ふ久がまた勉強する気になったことも、結果として源太を振ってしまったことも1つのケジメであり、もちろん悠太郎が帰ってきてくれたことが、何より大きな喜びでした。とりあえず、夫婦水いらずでってところで終わったのは、賛否両論ありますが、竹元さんとの関係はどうなるのか、和枝の持っている権利書はどうなるのか、ふ久の進学は云々など、良く考えると、め以子の力が直接及ぶところではないので、本当に最終週は、め以子が本当に気にしていることを解決するためだけの週だったと思います。

でもその流れからすると、1つだけ、め以子と何の関係があるのか一見わからない問題があります。そう、話題沸騰の竹元さんと美中年コンビの謎です(笑)美中年氏とはご存知のように、1月13日の放送で登場し、竹元さんの縦縞シャツを褒めて、竹元さんをポーッとさせちゃった謎の超絶美形な男性です。彼とどこでどうやって再会したかは後で考えるとして、2人は恋人同士であって、竹元さんはゲイであることは確定してるそうなので(笑)、じゃあ竹元さんは何で、め以子の作るカレーを食べたいだけなのに、彼氏まで連れてきたんでしょうか。そりゃあ彼氏の自慢だろう、それはそうでしょう。め以子を励ましたかった、それもそうでしょう。でもそれだけなら、1人で来てもいいはずです。どうせ腐の人を釣ろうとしただけだろう、まあそれもあながち見当はずれではないと思いますが(笑)伏線の回収だとしても、このカップルがめ以子と何の関わりがあるんでしょう。これだけとことん、め以子のための話をしているのですから、彼らもめ以子の懸案事項と何らかのかかわりがあるはずです。

その謎を解く鍵は、彼らを見ていた泰介の表情と、彼らとの件の後、源太が一緒にならんかと言ったけど、め以子に振られるという場面があったことにあります。まず泰介ですが、彼が呆然と彼らを見ていたのは、彼らがゲイのカップルであることに驚いているからではないと思います。泰介は高校や大学に通ってきていますが、戦前まではそれらは皆男子校です。当時の男子校では、可愛い下級生が体育会系の先輩にモテるとか、同級生同士でどうとか、そういった「色恋沙汰」は特に珍しいことではなかったし、それは軍隊でもありました。泰介は、軍隊でもそういう光景をみている可能性はあり、今更男同士のイチャイチャで驚くとは思えません。では、何故あんな顔をしていたかと言うと、美中年氏が自分の父親に似たタイプの男性だったからではないでしょうか。「いるだけで物理的に閉塞感が極まりない」、つまり非常に背の高い男性を見てにやけている竹元さんを見て、頭のいい泰介は、竹元さんが実は自分の父親悠太郎を好いていたらしいことに、気づいてしまったんではないかと思います。

ですから、その竹元さんが彼氏を連れてきたということは、悠太郎に横恋慕していた人に恋人が出来たってことで、悠太郎に関する懸念材料がなくなったということになります。その後、ずっとめ以子を好いてきた源太が意を決して告白しますが、め以子に秒殺で振られます。形としては、源太に引導を渡した形です。つまり、竹元さんが幸せになって、源太が諦めてくれることで、め以子が気づかないところで、彼女に関する懸案事項は解決している、そう考えない限り、美中年氏の謎は解けない(笑)、そういう気がするのです。

では何故、竹元さんが悠太郎を恋愛的な意味でも好いていたかと思ったかというと、まず悠太郎が竹元さんの東京帝大時代の教え子の1人に過ぎないからです。例え悠太郎が特別優秀で、竹元さんのお眼鏡に適い、竹元さんが人間として純粋に情が厚い人であったとしても、不幸な家庭環境に育ったことに同情したのだとしても、自分の関わる仕事に常に関わらせたり、悠太郎を表現する蔵座敷を設計したり、彼は絶対生きていると断言出来るのは、いい人だってことだけでは説明がつかない事柄です。彼は西門夫婦が大好きで、美味しいカレーの作れるめ以子を高く評価してます。安全第一の悠太郎も評価してます。でも、ある種の犠牲的精神だけで、悠太郎と仕事をしたり人生の師たろうとしているとはどうしても思えないんです。そもそも、東京から京都の大学に来たのは、本当に招聘されたからなんでしょうか。そうだとしても、偶々悠太郎の居る大阪の近くの大学に来たというのは出来すぎた話のような気がします。竹元さんが京都帝大に来たのは、悠太郎に会いたかったからかもしれません。

まあ、大学に来たのが本当に招聘されたからだとしても、彼が悠太郎に特別心を砕き、蔵座敷まで設計したのを、義侠心だけだったというのは、あまりに綺麗事すぎます。綺麗事を嫌う脚本家の森下さんが、綺麗事だけで説明をつけたとしたら、それは彼女の悪意でしかないと思います(笑)源太があわよくばめ以子と所帯を持ちたいと考えていた設定にしたのなら、竹元さんも悠太郎に特別な感情を持っていた前提で、脚本を書いたのではないでしょうか。だからと言って、源太や竹元さんが、実は単なる助平男だったと言いたいわけでももちろんないので(笑)情にも厚い人物であることもきちんと表現しているわけです。私が、竹元さんてひょっとして悠太郎をと思ったのは、彼らの絶縁場面です。あの雰囲気は、何だか一緒に仕事をする機会がなくなったことを悲しんでいる以上の何かを感じたのです。たぶん、演じていた東出君やムロツヨシは、「そういうつもり」では演じてなかったと思うけど(笑)にも関わらず、私は何かを感じてしまいました。

1番決定的な理由は、悠太郎は絶対死なないと断言したからです。あれだけはっきり断言するのは、め以子のためと同じくらい自分のためでもあって、自分の好きな男を表現した蔵座敷の設計は、建築家であり1人の男でもある竹元さんの喜びであったのではないかと思います。だから、その頃はまだ美中年氏とは再会してなかったし、無人島にも1人でいたと思います。戦争中、同性愛者の建築家は、無人島にでもいるしかなかったのではないでしょうか。源太なら、例え悠太郎が帰ってきても、遠い将来悠太郎がめ以子より先に亡くなり、自分が生きていれば一緒になれる可能性はゼロではありません。しかし、同性愛者である竹元さんには、そうした望みはありません。現実問題として、日本は同性愛者にとって当時も今も生きにくい世の中です。ですから、あんなに美しい男性と一緒になれれば、そりゃ嬉しいでしょう。美中年氏は、見かけだけではなくて大変賢そうですし、多分帝大を出て外国にも留学しているくらいの優秀な人物なのではないでしょうか。そのくらいでなければ、竹元さんは承知しないと思います。人柄も悪くないと思います。

もうとっくに妄想の世界の話でしかないんですが(笑)竹元さんと美中年氏は、建築の仕事をしている最中に再会したんではないでしょうか。美中年氏も建築関係の仕事をしていて知り合って、公私共にパートナーになったんではないかというのが私の推測です。単なる縞柄が美しいと思える人ですから(笑)竹元さんの美へのこだわりも理解出来そうですし、もちろん性癖に対する偏見もないわけでしょう。そういう理想的な相手と巡り合うことで、初めて竹元さんは、悠太郎への報われない思いから解放され、美しい彼氏を連れて、自分の設計した蔵座敷にカレー粉を持って訪ねてくるに至ったのではないか、と言うのが、私の妄想的結論です。









































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